毎年夏になると訪れる菅平高原(長野県上田市)。
今年も例年同様8月上旬と中旬の2回訪れることになり、その帰宅途中、真田町にある『十割蕎麦処・そばの花』さんへ立ち寄って蕎麦をいただきました。
大きな通りから外れ、「本当にこの道で良いのだろうか?。」と不安を抱えながら細い道を進んで到着した『十割蕎麦処・そばの花』さんは、どこからどうみても普通の民家にしか見えない佇まいです。
そして、道路の反対側にある駐車場(空き地)に車を止め、入口の扉を開けるとそこは民家の玄関そのもので、どうしたらよいのか戸惑ってしまいますが、柔らかな物腰のご主人に案内され、靴を脱いで店内へ入ります。
お店は、6人程度が座れる大きなテーブル(椅子席ではなく床の上に座布団で着席。)が2つと2人用のテーブル(椅子席)が置かれているゆったりしたフローリングのフロアと、テーブルが2つ置かれている6畳程度の和室とがあり、フローリングのフロアを含めて「和」の雰囲気が感じられるゆったり落ち着いた静かな空間です。
フローリングのフロアにあるテーブル席(2人用の椅子席)に着いてメニューを眺めていると、ご主人から「大盛りは出来ない。」と説明を受けますが、元々普通盛りをお願いする予定だったので問題は無く、予定通り「もりそば」(普通盛り)と「あげ煮」をお願いします。
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手打ち蕎麦のお店は、蕎麦が無くなった時点で閉店というお店も多く、「大盛りは出来ない。」というのは「1人でも多くのお客さんに食べてもらうための配慮。」と思いましたが、次に扉を開けた4人組のお客さんに「予約分を除いて蕎麦があと2人分しかないんです。」と断りの説明をしていて、確かに「1人でも多くのお客さんに・・・。」という理由ではありますが、11時開店のお店で11時半過ぎに売り切れになるお蕎麦屋さんらしく少々驚きです。
結局、その次に訪れた2人組のお客さんでこの日は売り切れ(閉店)となってしまいました。
そんなことを思っていると、箸と蕎麦汁と薬味と漬物(?)がセットされ、続いて「あげ煮」が運ばれてきます。
「あげ煮」は、濃い目の醤油味に煮込んであるのかな?と思いましたが、主役である蕎麦の味わいを壊さないためなのか、薄味でした。
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しばらくして運ばれてきた「もりそば」は、良く冷えた細打ちの十割蕎麦で、キリッとした歯応えと喉越しの良い美味しい蕎麦でした。また、蕎麦汁はサッパリした辛口という印象の蕎麦汁でした。
なお、蕎麦を食べ終えた頃に運ばれてきた蕎麦湯はトロトロの濃い目で、辛口の蕎麦汁に加えても、蕎麦湯だけでいただいても美味しくいただける素晴らしい蕎麦湯でした。
きっと、蕎麦焼酎に入れて「蕎麦焼酎の蕎麦湯割り」にすると美味しいんだろうな・・・。
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美味しい蕎麦湯をいただきながらホッと一息ついていると、先客のご夫婦がデザートを食べ始めます。
時計を見ると12時少し前、通常ならお昼時の忙しい時間帯のため、1人で居座っては申し訳ないと思い急いで席を空ける時間ではありますが、今日は「蕎麦売り切れ」のため新しいお客さんの来店が無いことから、もう少し信州最後の食事を楽しませていただこうと思い、「そばようかん」を追加でいただくことにしました。
待つことも無く運ばれてきた「そばようかん」は、蕎麦でつくった花形の冷えたようかんに黒蜜を掛けた物(?)で、黒蜜の程好い甘さがなかなか良い感じの、美味しい一品でした。
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今日、運良く蕎麦をいただくことのできた『十割蕎麦処・そばの花』さんは年配のご夫婦二人で切り盛りしているようでしたが、お二人の上品で柔らかな接客が作り出す落ち着いた雰囲気が心地良く、「大人が静かに集うお蕎麦屋さん」という印象のお蕎麦屋さんでした。
そして前日夜、臨時休業のため予定していたお蕎麦屋さんで料理と蕎麦をいただくことの出来なかった残念さを吹き飛ばしてくれました。
ごちそうさまでした。
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