デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

タニコさんご逝去

2008-12-31 00:42:55 | お休み日記
ドイツを本拠地に彫刻、そして絵画を創造している加藤さんご夫妻からのメールで、澤田豊の長女で、クニーサーカスでずっと働いていたタニコさんが、今月10日に亡くなったことを知る。私が東北放送の番組の取材のために初めてお会いしたときは、すでに80歳を越えていたと思う。90歳をはるかに超えてのご逝去、天寿を全うされたのではないか。澤田豊の子どもたちはいまころ天国で親父さんを交えて、全員集合しているのではないかと思う。
タニコさんは、生涯サーカスで生きていた。父と一緒にサーカスの道を入ってから、ずっと。それはタニコさんにとっては、幸せなことだったのではないかと思う。
ふとした縁で知り合った澤田豊と、その家族の皆さんと、これで本当のお別れになるのだろう。でもなんとなくホットしているところがある。いままでずっと天国で待っていたマンフレッドや、イングリット、そして澤田豊、やっと何十年ぶりで再会しているはずなのだから。
人が逝ってしまって、ホットしたなんていう言い方は、よくないのかもしれない。でもみんな天国で家族全員で会うことを待っていたのではないかと思う。放浪、離散を繰り返し、家族全員が一緒にいることがほとんどなかった家族だった澤田ファミリーが、やっとこれで一緒になれたのだから。
加藤さんもメールで書いていたが、この中には一月に亡くなった川島さんも交じっているはずだ。
ひとつのドラマは終わった、長いドラマであった。でも澤田豊には感謝している。『海を渡ったサーカス芸人』は、我ながらいい本だったと思う。この本は、澤田豊、芸人として一生懸命生きた、そして家族を愛した芸人の思いに憑依された、いわば書かされたものだったと思う。
澤田家の皆さん、天国でゆっくり新しい年を迎えてください。ありがとう、そしてさようなら。



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