公演名 ふくろこうじソロ公演 『出口あり』
作・演出・出演 ふくろこうじ
観覧日 2007年9月27日午後7時半から(終演午後8時40分)
会場 plan B
こうじ5年ぶりのソロ公演。5月に会ったときにplanBを9月に抑えているという話しは聞いたのだが、どんな内容になるのか、まったく知らないままチラシが届いたのが、1週間前。相変わらずのマイペースである。
このところフール祭のオムニバス、フールBでずっと椅子をテーマに取り組んできたこうじが、椅子から離れて取り組んだのが、今回の『出口あり』である。ホームレスの主人公が、「靴」、「ペットボトル」、「段ボール」、「ロープ」、「ぬいぐるみ」、「板切れ」、「カン」などを相手に、不思議な空間をつくっていく。相変わらずモノをつかわせるとうまい。発想の転換と飛躍、それが「遊ぶ」精神の中から生まれている。そしてクラウンにとっては重要な「笑い」の文法ともいうべき、自ら困難を招き、それをどう克服するのかを丁寧に演じていた。身体も思い切り使っていた。あっという間の1時間ちょっとであった。『出口あり』というタイトル通り、椅子の呪縛から解き放たれ、自由に演じる中で、ひとつの道を見つけたのではないか。
椅子という存在の単純さ、しかしそれがステージにあるだけの重さ、それをテーマにするなかで、その存在を説明、あるいはそれをどう使うのかという状況をつくることの難しさに、ずっと向き合ってきたのだと思うが、今回の作品では、ステージに乱雑におかれたモノとどう遊ぶかだけに専念できたことが大きかったのではないだろうか。ホームレスの家というだけで、状況がすでにあった、状況をつくらなくとも良かったというのが、出口を見つけるヒントになったのではないかと思う。
作・演出・出演 ふくろこうじ
観覧日 2007年9月27日午後7時半から(終演午後8時40分)
会場 plan B
こうじ5年ぶりのソロ公演。5月に会ったときにplanBを9月に抑えているという話しは聞いたのだが、どんな内容になるのか、まったく知らないままチラシが届いたのが、1週間前。相変わらずのマイペースである。
このところフール祭のオムニバス、フールBでずっと椅子をテーマに取り組んできたこうじが、椅子から離れて取り組んだのが、今回の『出口あり』である。ホームレスの主人公が、「靴」、「ペットボトル」、「段ボール」、「ロープ」、「ぬいぐるみ」、「板切れ」、「カン」などを相手に、不思議な空間をつくっていく。相変わらずモノをつかわせるとうまい。発想の転換と飛躍、それが「遊ぶ」精神の中から生まれている。そしてクラウンにとっては重要な「笑い」の文法ともいうべき、自ら困難を招き、それをどう克服するのかを丁寧に演じていた。身体も思い切り使っていた。あっという間の1時間ちょっとであった。『出口あり』というタイトル通り、椅子の呪縛から解き放たれ、自由に演じる中で、ひとつの道を見つけたのではないか。
椅子という存在の単純さ、しかしそれがステージにあるだけの重さ、それをテーマにするなかで、その存在を説明、あるいはそれをどう使うのかという状況をつくることの難しさに、ずっと向き合ってきたのだと思うが、今回の作品では、ステージに乱雑におかれたモノとどう遊ぶかだけに専念できたことが大きかったのではないだろうか。ホームレスの家というだけで、状況がすでにあった、状況をつくらなくとも良かったというのが、出口を見つけるヒントになったのではないかと思う。