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“ビナンカズラ”(別名“サネカズラ”)の実が色付きました 

冬に入ったかなと思うけど、時折まだ20度近くの気温になり、穏やかな日が続いています                           この時期、気温が高めなのは過ごしやすいのですが、どことなく不安感が頭をよぎります                                 何が不安なんだろうというと、やはり自然に対する畏怖感でしょうか

温暖化の温々さが心地よく、ポッケラしている時間が多い最近ですが、今朝動画ネット紹介を見ていたら、アメリカ(?)で直径8cmの雹(ひょう)が降ったと報道されていました                                           どでかい氷の塊りが上から無数に降ってきたら・・・、よく無事に撮影が出来ているなと驚くばかりです

とにかく日々気持ちを引き締め、懸命に生きるしかできないのだからと、お茶を沸かして飲みながら思ったのですが、・・・これってあまりまじめに考えているとは思えない図ですね 

先日群馬・太田の「ジョイフル本田」の花木販売店で、 “ビナンカズラ” の盆栽 を見つけました

“ビナンカズラ”・別名“サネカズラ”は常緑のつる性低樹木で、日本古来から古歌として詠われるほどなじみ深い植物です                                                                                  山野などに生え、庭木、生垣に使用されるそうですが、自然の中ではまだ出会ったことがなく、一度みたいものです                                                                                          別名の“サネカズラ”の名は、「核葛」と書き、”実(さね)”が美しいつる植物(かずら)の意味だそうです             

 “ビナンカズラ”の花は雄花・雌花が別々で、雌花には粒々が集まった球状の実が付き、秋の深まりと共に紅色の鮮やかな集合果となって熟します                                                                   葉腋から柄が伸び、ブランと下がった姿は美味しい・・・なんか不思議な食べ物(?)に見えます

一個一個の実は1cmくらい、沢山寄り集まって5~6cmくらいの集合果が、風に揺れながら下がっているとそっと撫でてみたくなります                                                             この果実は採取して細かに崩し、干して漢方薬に利用できるそうです・・・南五味子と呼ぶそうです 

“サネカズラ”は万葉時代からよく詠われています

“サネカズラ”の枝は、幾つも分かれて先に行くとまた絡み合うのだそうです                                         そして秋の紅い実が下がったのを山で見つけ詠まれた歌は情恋の歌が多いようです

解説なしで、幾つか見つけた歌を載せますね

「玉くしげ  みむろの山の  さなかずら   さ寝ずはつひに  ありかつましじ」   万葉集  藤原鎌足      
 
「核葛  のちも逢ふやと  夢のみに  祈誓(うけひ)わたりて  年は経(へ)につつ」 
                                                        万葉集  柿本人麻呂   
 
「山高み  谷へに延(は)へる  玉かづら    絶ゆる時なく  見むよしもがも」  万葉集  作者不詳 

「名にし負はば 逢坂山のさねかずら 人に知られで くるよしもがな」    後撰集 藤原定方 

「木綿包み 白月山のさな葛 後もかならず 逢はむとぞ思ふ」        万葉集  作者不詳

「白妙の 雪に色づくさねかずら 冬はくれども おとろへなくに」        賀茂保憲女

最後に、虚子の一句を見つけました

 葉がくれに 現れし実の さねかづら 」                       高浜虚子 

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