ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

①韓国文学②韓国漫画③韓国のメディア観察④韓国語いろいろ⑤韓国映画⑥韓国の歴史・社会⑦韓国・朝鮮関係の本⑧韓国旅行の記録

韓国内の映画の興行成績 [10月29日(金)~10月31日(日)]と人気順位 ▶韓国旅行で必要不可欠な言葉は<ファジャンシル、オディエヨ?> ▶初めて知ったKATUSA=駐韓米軍に配属された韓国陸軍

2021-11-03 18:13:24 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶私ヌルボ、韓国で公開されている日本映画の半分以上は観てないのでは?と思います。(とくにアニメ。) 今回の記事で初登場の作品中「これは観たゾ!」というのが「アジアの天使」。石井裕也監督作品&韓国ロケということで7月に観ました。が、少し期待しすぎたかも・・・。相互理解は個人間では相当程度まで可能だと思いますが、深い理解となると歴史や価値観、一般常識等も違うし、さらに国レベルとなると、国としての、また個々人にとってもアイデンティティに関わるからなー・・・。
 それはそれとして、作中「この国で必要な言葉は<メクチュ・チュセヨ>(ビール下さい)と<サランヘヨ>(愛してる)だ」というセリフがありましたが、私ヌルボとしては<サランヘヨ>よりもはるかに<ファジャンシル、オディエヨ?>(トイレどこですか?)の方が必要不可欠だと思います。まあ映画のフンイキに合うかどうかは別問題ですけど・・・(笑)。

▶今回の記事中で注目の韓国映画は、人気ランキングで1位の「いしょに行っきましょう」(仮)です。後述のように原題「가치 캅시다」の訳し方がむずかしく、無い知恵を絞って仮題をつけました。兵役関係の話ですが、内容は兵役も含めた韓国社会の現実に関わる作品のようです。※「韓国で英語が少しできる男なら夢見る兵役の志願先」というのことは初めて知りました。

▶昨日から始まった韓国文化院主催の<コリアン・シネマ・ウィーク2021>。2日の「担保」、3日の「私は私を解雇しない」(右画像)、6日の「最善の人生」と、観たかった3作品がそろってハズレ。とほほ。その代わりに今夜は「モーリタニアン 黒塗りの記録」でも観に行こうかな・・・。

    ★★★ NAVERの人気順位(11月2日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
  ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
        「初登場」とは、本ブログでの初登場の意。

①(新) いしょに行っきましょう(韓国)  9.58(36)
②(3) シャーマン・ロード(韓国)  9.58(19)
③(-) 学校に行く道(韓国)  9.57(161)
④(1) 若い盛りのソンニョさん(韓国)  9.49(35)
⑤(5) 玆山魚譜 チャサンオボ(韓国)  9.34(2,927)
⑥(4) コーダ  9.23(3,846)
⑦(6) 奇跡(韓国)  9.22(3,797)
⑧(新) ロン 僕のポンコツ・ボット  9.22(577)
⑨(8) 映画クレヨンしんちゃん 激突!ラクガキングダムとほぼ四人の勇者(日本)  9.22(442)
⑩(-) ブルー・バイユー  9.12(56)

 ①と⑧の2作品が新登場です。
 ①「いしょに行っきましょう」(仮)は韓国のドラマ。原題は「가치 캅시다」なのですが、このハングルの綴りは誤りで、正しくは「같이 갑시다(一緒に行きましょう)」と書きます。どちらもカタカナだと<カッチカプシダ>なのですが、少しだけ違う程度。意味はわかるが書き方が違うゾということで仮題をつけてみました。韓国人男性の義務である兵役に関わる作品です。韓国で英語が少しできる男なら夢見る兵役の志願先はKATUSA(駐韓米軍に配属された韓国陸軍)。TOEICだと780点以上程度の語学力が求められ、名門大や裕福な家庭出身のエリートたちがほとんど占有しています。ところが最終学歴高卒の兵長チュ・ヘジン(キム・ギヒョン)は学閥・地縁・血縁等あらゆる差別が幅をきかす韓国を脱出するための突破口としてこのKATUSAをめざします。あらゆる侮辱にも我慢の笑みを失わず最善を尽くした結果、やっと米軍入隊が目前に・・・というところで思わぬ窃盗事件に巻き込まれ、嘆願書に5人の署名をもらわなければならない羽目に。ヘジンはやっとの思いでその難関を乗り越えますが、その先にもう1つ、最後の手続きが残っていました・・・。
 ⑧「ロン 僕のポンコツ・ボット」は日本でも10月22日から公開されているので説明は省略します。韓国題は「고장난 론(壊れたロン)」です。

     【記者・評論家による順位】

①(1) グリーン・ナイト  8.20(5)
②(-) ノマドランド  8.00(8)
③(2) イントロダクション(韓国)  7.67(3)
④(3) プチ・ママン  7.63(8)
⑤(4) DUNE/デューン 砂の惑星  7.50(8)
⑥(新) アネット  7.44(9)
⑦(7) モガディシュ(韓国)  7.27(11)
⑧(8) 終着駅(韓国)  7.20(5)
⑨(9) ファーザー  7.13(8)
⑩(10) 玆山魚譜 チャサンオボ(韓国)  7.00(9)

 ⑥「アネット」が新登場ですが、この作品については後述します。

    ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績10月29日(金)~10月31日(日) ★★★
         「DUNE/デューン 砂の惑星」が1位に

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(2)・・DUNE/デューン 砂の惑星 ・・・10/20 ・・・・243,540 ・・・・・・・762,528・・・・・・8,062 ・・・・1,415
2(1)・・ヴェノム ・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/13・・・・・193,785 ・・・・・1,974,742・・・・・19,592 ・・・・1,296
       :レット・ゼア・ビー・カーネイジ
3(55)・・ロン 僕のポンコツ・ボット・・10/27・・・・・・60,295・・・・・・・・・84,650 ・・・・・・・757・・・・・・・904
4(5)・・ボイス(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・9/15・・・・・・11,331 ・・・・・1,410,691・・・・13,894・・・・・・・290
5(3)・・007/ノー・タイム・トゥ・ダイ・・9/29・・・・・・10,597・・・・・1,218,848 ・・・・11,914・・・・・・・245
6(54)・・オクトノーツと地上のミッション・・10/27・・10,392 ・・・・・・11,596 ・・・・・・・100・・・・・・・205
7(57)・・アネット・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/27・・・・・・・9,614・・・・・・・・・20,074 ・・・・・・・174・・・・・・・321
8(4)・・最後の決闘裁判・・・・・・・・・・・・・10/20・・・・・・・8,469・・・・・・・・・52,560 ・・・・・・・502・・・・・・・226
9(新)・・アフター 砕かれる心 ・・・・・・・10/27・・・・・・・6,728・・・・・・・・・13,589 ・・・・・・・120・・・・・・・341
10(4)・・奇跡(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・9/15・・・・・・・6,002 ・・・・・・・692,991 ・・・・・6,483・・・・・・・189
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 新登場は3・6・7・9位の4作品です。
 3位「ロン 僕のポンコツ・ボット」は、上述のように日本でも公開されているので説明を省略します。
 6位「オクトノーツと地上のミッション」は、韓国でもTV放映されているイギリスBBCの子供向きTVアニメシリーズで、本作はその劇場版の最新作。毎回動物たちのエージェント集団オクトノーツがタコ状の乗り物に乗って出動します。今回のオクトーナツは海の嵐に巻き込まれて偶然砂漠に上陸するところから始まります。ゾウのいる熱帯からアザラシやトナカイのいる寒帯まで、海岸から砂漠まで、深い海から高い山頂まで。これまで海を舞台に活躍してきたオクトノーツは陸地にもさまざまな問題があることを知ります・・・。韓国題は「바다 탐험대 옥토넛 : 육지수호 대작전(海の探検隊 オクトノーツ:陸水号 大作戦)」。日本ではNetflixで配信されています。
 7位「アネット」は、フランス・ドイツ・ベルギー・日本・メキシコ合作のミュージカル。これまで「ポンヌフの恋人」等の長編5作品がいずれも高評価を得ているレオス・カラックス監督作品です。今年の<第74回カンヌ国際映画祭>のオープニングとして上映され、監督賞を受賞しました。舞台はロサンゼルス。スタンドアップコメディアンのヘンリー(アダム・ドライバー)はキャリアの低迷に悩まされていました。そんなある日彼はオペラ界のスター歌手アン(マリオン・コティヤール)と恋に落ち、そのまま結婚します。ヘンリーのキャリアは結婚後も落ち目になる一方で、自分以上の成功を収めるアンに嫉妬心を募らせます。やがて2人の間に娘アネット(デヴィン・マクダウェル ※最初から結構長くパペット)が生まれます。彼女には母親譲りの歌の才能があり、ヘンリーはその才能を磨くことに存在意義を見出すようになりました。しかしアネットを通したヘンリーの自己実現は徐々に狂気をはらみ始めます・・・。韓国題は「아네트」。日本公開は2022年です。いろいろ<ユニーク>なミュージカルのようで、観た人のレビューを読むと波長が合わない人もわりといるようですが、はたして・・・。
 9位「アフター 砕かれる心」は、チャラ男ハーディン(ヒーロー・ファインズ=ティフィン)がナンパで知り合った名門大学の女子学生テッサ(ジョセフィン・ラングフォード)との出会い→「アフター」(2019)、就職後→「アフター -壊れる絆-」(2020)に続くアメリカのラブロマンスシリーズの第3弾。ハーディンとテッサは夢の実現のためにしばらく互いに離れることになりました。それぞれロンドンとシアトルという長距離恋愛を前に、2人は時と場所を選ばず甘い愛をささやきます。しかし恋愛と夢の分かれ道に立った2人はお互いに隠していた<誰か>の存在へと、予想外の秘密まで知り、恋のクライマックスに突き進むのですが・・・。韓国題は「애프터: 관계의 함정(アフター: 関係の落とし穴)」。日本では劇場です公開はなく、Netflixでの配信のみです。

【独立・芸術映画】
順位・・・・題名 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・累積収入・・上映館数
1(18)・・アネット・・・・・・・・・・・・・・・・・・10/27・・・・・・・・・9,614・・・・・・20,074・・・・・・・・・・174・・・・・・・321
2(13)・・アジアの天使(日本)・・・・・・・・10/28・・・・・・・・・1,893 ・・・・・・・4,458・・・・・・・・・・・34・・・・・・・・95
3(2)・・ツバキ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・10/21・・・・・・・・1,207・・・・・・・・6,394・・・・・・・・・・・49 ・・・・・・・31
4(5)・・若い盛りのソンニョさん(韓国)・・10/21・・・・・・・・885・・・・・・・・4,755・・・・・・・・・・・31 ・・・・・・・30
5(1)・・2度と雪は降らない・・・・・・・・・・10/20 ・・・・・・・・・・686・・・・・・・・6,015・・・・・・・・・・・43 ・・・・・・・36

 1・2位の2作品が新登場です。
 1位「アネット」については上述しました。
 2位「アジアの天使」については冒頭で書きました。韓国題はなぜか「당신은 믿지 않겠지만(あなたのことは信じないけど)」です。
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