投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2011年 1月30日(日)09時49分46秒
「白蛇様」「青蛇様」「赤蛇様」のうち、制作時期が特定されているのは琳賢作の「白蛇様」のみです。
参考までに『祈りの道~吉野・熊野・高野の名宝』の「作品解説」を転記しておきます。
筆者は石川和彦氏ですね。
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169 天川弁才天曼荼羅図 琳賢筆
一幅 絹本着色 九九.七×三九.五 室町・天文十五年(一五四六)
奈良・能満院
長谷寺の塔頭、能満院に伝わった二幅の天川曼荼羅のうちの一幅で、弥山に祀られる弁才天を中心とする垂迹系の曼荼羅。蛇頭人身の三面十臂臂の弁才天を中心に、七眷属と十五童子、妙見菩薩等が取り囲む。『十臂弁才天次第口訣』によると、弁才天を支えるのが水天と火天、左右の供養天女が吉祥天と訶梨帝母とされ、周囲の童子の多くは鳥獣に乗る。弁才天を三面とし、周囲に十五童子を整然と配し、陰陽道の式神(男女神)を描くのは、荼枳尼天曼荼羅との関わりが予想される。本図は裏側の墨書から、南都吐田座の絵仏師、琳賢が天文十五年に描いたことが知られる。なお本図とほぼ同様の図柄を簡略化し、版本に表した遺品が天河大弁財天社に伝わっており、こうした特異な図様が、近世には弥山の曼荼羅としてある程度流布していたことが想像される。
「白蛇様」「青蛇様」「赤蛇様」のうち、制作時期が特定されているのは琳賢作の「白蛇様」のみです。
参考までに『祈りの道~吉野・熊野・高野の名宝』の「作品解説」を転記しておきます。
筆者は石川和彦氏ですね。
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169 天川弁才天曼荼羅図 琳賢筆
一幅 絹本着色 九九.七×三九.五 室町・天文十五年(一五四六)
奈良・能満院
長谷寺の塔頭、能満院に伝わった二幅の天川曼荼羅のうちの一幅で、弥山に祀られる弁才天を中心とする垂迹系の曼荼羅。蛇頭人身の三面十臂臂の弁才天を中心に、七眷属と十五童子、妙見菩薩等が取り囲む。『十臂弁才天次第口訣』によると、弁才天を支えるのが水天と火天、左右の供養天女が吉祥天と訶梨帝母とされ、周囲の童子の多くは鳥獣に乗る。弁才天を三面とし、周囲に十五童子を整然と配し、陰陽道の式神(男女神)を描くのは、荼枳尼天曼荼羅との関わりが予想される。本図は裏側の墨書から、南都吐田座の絵仏師、琳賢が天文十五年に描いたことが知られる。なお本図とほぼ同様の図柄を簡略化し、版本に表した遺品が天河大弁財天社に伝わっており、こうした特異な図様が、近世には弥山の曼荼羅としてある程度流布していたことが想像される。
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