このところの暖かさで戸惑うほどに庭の雪解けが始まっている。こう急激に進むととうれしいような、何かさびしいような。窓辺のバラ、新芽を急激に伸ばす。早、2番花の小さなつぼみたくさん。明日、また新しいバラが届く。いい加減にしょうと思うのだが止まらない。
猪苗代湖湖南の田圃、すでに雪は解け、数百羽の白鳥が集結し、シベリアに帰る準備を始めている。そこに灰色の幼鳥の姿はない。シベリアに帰るたくましい白い成鳥となった。無事帰国してほしい。そして11月には再会、冬を引き連れて・・・心より祈る。
気温高く、天気が良い。予定通り磐梯山、イエローフォールへ行く。裏磐梯スキー場のリフトを2本乗り継いであっという間に銅沼。雪は締まり歩きやすくスノーシューは全く必要ない。雪の付いたカルデラ壁はとても迫力がある。風景を楽しみながらゆっくりイエローフォールを目指す。1時間弱で到着、今年の氷瀑の色は名の通り見事に黄色、ハチミツ色。背中にはガソリンバーナー、ピークワンを、コッフェルを。今回は雪上ランチパーティーも大切な目的。と言ってもブタ汁、おにぎり、ビール、コーヒー、デザート、etc. 質素だが実においしい。風もなく、春の強い日差し、雄大な風景に囲まれての食事・・・・極上の早春の一時を過ごす。
今日も快晴。家の周りの森を歩く。ブッシュがすっきりしている今の時期はどこでも歩ける。スノーシューを履いていないので時々股まで雪を踏み抜く。流山に登る。流山とは磐梯山の噴火による泥流が造った小高い小山のこと、裏磐梯には数えきれないほどの大小の流山がある。風景が変わり、秋元湖、吾妻山がすぐ近くに見える。いよいよ春だ。明日も天気が良かったら、おいしい食べ物をたくさん持ってイエローフォールにでも行ってみよう。
暖かい。こんな日は家にじっとしていられない。春を探しに出かける。吾妻山山麓の公園、チューリップの芽はツンツンと頭を出し、クロッカスは花盛り。山々は遥か霞み、芝生の上で人々は春の訪れを喜ぶ。畦道にはオオイヌノフグリ、農家の庭先の満開の紅梅。一日春の野山を彷徨い楽しむ。
外に出ると野鳥たちのさえずりが明るく聞こえる。透明な歌声が森に響くようになった。今年はまだ雪は相変わらず多い。だが陽光は確実に強く、輝きを増した。いよいよ待ちに待った春を近くに感じる。こうなると穴倉生活、雪解けをいつまでも待っているわけにはいかない。いまや4mは超えてしまった寝室側の除雪。スコップで雪を崩し、除雪機で遠くに飛ばす。繰り返すこと3時間、やわな腕の筋肉は悲鳴を上げ、つりはじめる。今日はこれでストップ。寝室に戻れば雪の壁の上に青空か見えるようになた。なんと晴れやかな、すがすがしいことだろうか。今日の仕事の成果にささやかな満足感。
晴れたり、曇ったり、突然激しく雪が降りだしたり。だが比較的暖かい一日。温室のバラにはじめての水やり。ボイラー室にしまいこんであるホースリールを取り出すため、スコップをふるうことおよそ30分、扉を開けるだけなのに重労働だ。愛情をもってなされた仕事と思えない放り込まれた5,60のバラの鉢、それでも目の届く限りでは冬を乗り越えたように見える。春の陽ざしのもとに早く出してやりたい。あと少しの辛抱、4月になればと声をかけてやる。
早春賦
作詞:吉丸 一昌
作曲:中田 章
1.春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず 時にあらずと 声も立てず
2.氷解け去り 葦は角ぐむ さては時ぞと 思うあやにく
今日もきのうも 雪の空 今日もきのうも 雪の空
3.春と聞かねば 知らでありしを 聞けば急かるる
胸の思をいかにせよとの この頃か いかにせよとの この頃か
青空 濃密なロウバイの香り されど花見山公園に吹く風はまだまだ寒い
作詞:吉丸 一昌
作曲:中田 章
1.春は名のみの 風の寒さや 谷の鶯 歌は思えど
時にあらずと 声も立てず 時にあらずと 声も立てず
2.氷解け去り 葦は角ぐむ さては時ぞと 思うあやにく
今日もきのうも 雪の空 今日もきのうも 雪の空
3.春と聞かねば 知らでありしを 聞けば急かるる
胸の思をいかにせよとの この頃か いかにせよとの この頃か
青空 濃密なロウバイの香り されど花見山公園に吹く風はまだまだ寒い