五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

子供の涙

2011年05月11日 | 第2章 五感と体感


(写真:Parisパッサージュ巡り20)

昨晩のNHKクローズアップ現代は、深く心に刻まれました。

番組の中で、津波の被害に遭った山元町の小学生の様子を映し出していました。
地震の直後、津波から逃れるため屋上の屋根裏に逃げ、一晩そこで過ごした先生と子供達。
津波で下の階が破壊される音を聞き、暗闇の中、皆で肩を寄せ合い朝を迎えたそうです。

そして、お祖母ちゃんと妹が津波で亡くなり、お父さんとお母さん3人で避難生活している男の子と親友の男の子がクローズアップされました。
避難生活している男の子は転校することとなり、二人は離ればなれになります。

小学校がようやく始まりましたが、自分たちの通う学校は使えないので近隣の小学校に通っています。

馴れない生活、語りたくない現実、我慢は心の中でアップアップしています。
感情をどう表現していいのか解らなければ、言語で表現するにも限界があります。

テレビの番組をつくるために撮影している授業中に親友の男の子が突然泣き出しました。

泣いて泣いて、涙が止まりません。

保健室のベットに寝かされ、それでも涙が止まりません。

「親友と別れるのは嫌だ・・・」と号泣の中、やっとのことで言葉にしました。

箍が外れたように、泣き続けていました。

転校する男の子は、心配そうな表情をして、その子を目で追っていました。

彼からは言葉は出てきません。


番組中、見ている私も涙が止まりませんでした。


子供達を元気づけるためにイベントを行って一過性の楽しみを与えても、心の底にある不安感を除くことはできません。

これから長期間にわたり感情に添うことのできる聴き手が必要なことは確かです。

ただ、今は住まいを整えること、食べていくことで、被災地の方々は精一杯です。

カウンセラーという職業は、日本では国家資格が無いだけに、信頼関係を構築することが難しいのです。見ず知らずの人に話を聞いてもらう気持ちにはならないのは当然です。
私自身もブログを通して、「大震災後一カ月にわたり、自己カウンセリングについて」書いてきましたが、いま自分にできることは、その程度のことです。

大震災から2カ月。

まだまだ精神的にも混乱の時期です。
私自身も経過観察しながら、どこからアプローチして信頼関係を持ちながら活動できるかを模索中です。

心のケアーは、長期戦です。

でも、

今、泣いている子供をただ茫然と眺めることしか出来ない自分にジレンマも感じます。

そうはいっても、情動だけで仕事はできません。自分の目の前の仕事を粛々としていくことが、今できる大切なことのなのです。

教職員や保護者対象に、カウンセリングの理論を学ぶ教育活動をしていく必要性と効果をこのブログで感じ取っていただければ幸いです。
このブログが私の活動のアプローチのきっかけになることも多少期待しながら、書き続けていきます。

★NPO法人CULLカリタスカウンセリング学会ではテキストを使用しながらカウンセリングの理論を学ぶ教育活動を行っています。ご興味がありましたらホームページをご覧ください★

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