五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

閖上の風景

2018年03月09日 | 第2章 五感と体感

写真:閖上地区 宮城



 2017年11月撮影

閖上(ゆりあげ)の風景            2018年3月9日

東日本大震災から7年の月日が経ちました。
3月11日14時46分に表参道近くのビルの一室で、私は表装の会合に参加していました。窓から見えた大きく揺れる周辺のビルや新宿、渋谷に建ち並ぶビルの異様な揺れに、「大惨事になる」という思いが過(よぎ)りました。
その日は、午後からの会合だったので、同じ年の9月に開催する江戸表具を愛する会作品展の会場(新宿御苑)を視察し、青空広がるうららかなお天気だったため、新宿御苑の広大な庭園を散策して、ベンチに座り、庭園の向こうに伸びる新宿のビルをのんびりと眺めてから、地下鉄に乗り会場に向かいました。
あの時間以降に体験したことは、写真に撮って記憶したかのように脳裏に焼き付いています。
表具の師匠のビルであったため、一晩泊めていただき、翌朝動き出した東横線に乗り、横浜の自宅に帰りました。
渋谷から横浜に向かう東横線は、混雑はしているものの誰もが無言であった車両の光景も写真に切り取ったように鮮明に記憶が蘇ります。

その後、6年間宮城県山元町を中心に訪問する事となり、Nさんを中心とした皆様との絆を育む経験をさせていただきました。

昨年末の訪問の際、自社が被災した私の親戚の会社経営が軌道に乗ったと思いきや、大病を患い手術をしたと知り、ゆっくりと話をするために車で案内してもらいながら、彼の住んでいる名取の近くの閖上地区に連れて行かれました。
昨年末時点の閖上は、6年前に初めて入った山元町を思い起こさせ、かさ上げの工事がまだ道半ばであるなか、今までの風光明媚な景色が全て消え去ったことの寂寥感が痛く胸に突き刺さりました。
後から、閖上の神社が映画「君の名は」が作られるきっかけとなった場所であると知り、痛い自分の感覚があの映画よって僅かではありますが共有されたようにも思いました。

昨晩、閖上の様子がテレビで放映され、あの時に感じた突き刺さるような痛さが蘇りました。
新たな土地となっても閖上太鼓のような昔から伝わる芸能を復活する活動も耳にしています。土地が育んできたアイデンティティを魂の記憶から蘇えらせながら新しい土地にさらに籠められていく時間という経過に手を合わせたいと思いました。


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表装作品展のお知らせ

日程:3月18日日曜日~31日土曜日12時まで 
場所:銀座プロムナードギャラリー (銀座三越下から東銀座の地下通路ギャラリー)に展示します。

今回私は、赤ちゃんや子供の手型や足型を和紙に取ってもらい、記念の御軸を中心に展示します。
銀座に寄ることがありましたら、お散歩ついでに通路ギャラリーを歩いてくださると幸いです。


公開講座のご案内

ユースフルライフ研究所 講座

2018年4月2日 鎌倉腰越講座
2018年3月20日 つつじが丘勉強会

4月6日~8日 琵琶湖 唐崎講座


NPOキュール講座 
東急セミナーBE講座

2018年3月16日13:30~15:30雪谷校
   3月23日10:30~12:30たまプラーザ校

3月18日 東急セミナーBE雪谷校にて 13時~15時まで
子育ての中の保護者のための生き甲斐の心理学講座を行います。






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