五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

自分の問題として捉える

2018年08月29日 | 第2章 五感と体感

縄文 みみずく土偶

自分の問題として捉える  2018年8月29日

「夏休みの宿題を夏休みに終わらせる。」
「夏休み中に、夏休みの宿題は終わらせたい。
「夏休み中に、夏休みの宿題を終わらせなくてはならない。」

自分が通っている学校の課題を、自分がやるのは当たり前の事ですが、たまに「当たり前のことが当たり前にできていない現象に出くわします。」

「自分がやらなくては、ほかの誰もやってくれない事」は、親から離れ、保育園や幼稚園に通い出したころから、自分のテーマになっていきます。
年齢が上がるにつれ、他者のサポートが薄くなり、又は、自分がやるんだ、という意識が芽生え、他者にあれこれ言われなくても、自分で計画を立てて、やりこなす知恵が育まれていきます。

「自分がやるべきことは、自分の責任で行う。」
という、自主性、自律性は、エリクソンの人格形成の発達から見てみると「2歳から4歳の時期」と書かれてあります。

自分が一人でやらなくてはままならない事態を認識したのが、私は妹が生まれた3歳3か月の時でした。
日ごろ髪を洗った事なぞないのに、預けられたお宅で「洗える」とタンカを切って決死の思いでお湯を頭にかぶった体感は未だに覚えています。
我が子が二歳の誕生日の時に、「2歳になったのだから、指を口に咥えるのはやめにしようね。」と、伝えたその日から、枕に手を入れて堪えて寝る姿を見て、「意思」の強さをそこで垣間見たものでした。
何かに興味を持つと、とことん覚えて執着する傾向も、三つ子の魂百までも。。。と、思います。

「自分でやる」という意思が芽生えだしている時に、それを阻止すると、恥辱や疑惑の感情傾向が育まれる、と、エリクソンは論じています。

確かに、自分ができる、と、タンカ切ったのに、「いやいや、できないでしょう!やってあげるよ」と、言われ続けていたら、段々と自分の意思が喪失していく図式が見えてきます。
幼い子供は、何かを学ぶ意思力が大人の何百倍もあり、諸々の事を見たり聞いたりして学び体得してゆくのです。

人は一人で生まれて、一人で死んでいきます。

自分の意思は、誰にも侵害されない自分だけの宝物です。

子供の意思力が芽生え、自分で家と外のバランスが取れるようになってきたら、親はある程度、自分の手から解き放つ意識を持たなくてはならないでしょう。
人の成長を見守ることのできる時期は、やはり手のかかるといわれる時期と重なるように私は思います。
見守る時期に、赤ちゃんと同じように手をかけ続けていたとしたら、親が子供から分離することの方が難しい修業になるかもしれません。

中高生の場合も、6年間で見守られている時期に、喜怒哀楽の諸々の感情を経験することが今後の人生の生き抜く力になるはずなのです。
「見守る」というのは、答えを持っている本人の足掻きの様子を理解して見守るという事でもありましょう。

自分の問題として捉えている。
自分の問題として捉えていない。

この岐路に立った時に、苦しい事がたくさんあるはずです。
それこそが、自我の目覚めでもあるかもしれません。

「自分で立つ」ことに、大きな意味を持たせているのは、人間に与えられた試練にきっと意味があるからなのだと、しみじみ思います。

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