五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

カロルを観た

2015年01月13日 | 第2章 五感と体感
前々ローマカトリックの最高者「教皇」ヨハネパウロ二世の自伝映画を観ました。
日本では、宗教上の理由で全国公開実現には至りませんでしたが、何故宗教上の理由で却下されたか理解に苦しむ普遍的な素晴らしい映画でした。
そのようなわけで、字幕翻訳を上智大学のOBが担い、数年かけて丁寧に翻訳した事で、商業的翻訳にならず、返って普遍性を描いた上質な映画に仕上がったようにも思います。

ポーランドで起こったナチスドイツの史実、そして第二次世界大戦後のロシアの介入、共産党による自由の排斥、映画のほとんどは、これらの時代を眼を背けることなく映像で表現し、私自身もナチス関連の映画には目を背けてきた節もあったのですが、今回は、「愛」という大きな軸に安心感を持ちながら、最後まで映画を観ることが出来ました。

容赦の無い残虐な体験が繰り返され、その中で自分の役割を模索し、神父になる決意をする主人公カロルは、愛を貫くことに徹っする寛容さを理不尽な体験を重ねてゆく毎に身につけてゆくのです。

愛とは何か?

という問いに、真っ向から対峙し、自問自答できる素晴らしい作品です。

一人でひっそりと観る映画であるかもしれません。

一本の柱が鋼でもなく、木でもなく、水晶でもないことをカロルの身心を通して感じさせてくれるのです。

そして、言葉にすると崩れてゆく概念を実に上手に翻訳できていると感心しています。

観る際は、ティッシュの箱も必要です。

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