五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

食の記憶

2012年08月31日 | 第2章 五感と体感
幼い頃の食の記憶と云えば、高知に住んでいた時は「文旦」。旬の時期になると横浜のスーパーでも僅かに見かけます。高知では日常に頂く果物です。時々、懐かしく思い文旦を口にすると、3,4歳の頃の体感が蘇ってきます。

5,6歳の頃の食の記憶と云えば、福井県大野市に住んでいたため、海は遠く、山の幸が記憶に残留しています。特に「ワラビ」は、クルクルと巻いた形状が面白く、御近所から頂いた新聞紙にくるんだ山菜、特にワラビが目の中に浮かびます。それと、決して好きな味では無かった「ハタハタ」です。ハタハタは淡白な味ですが、独特の風味がある小さな魚です。

高知や福井に住んでいた時に東京の両親の実家に戻った時の食についても独特な味覚の記憶が蘇ります。

父の母は、料理が得意な人ではありませんでした。それでも、作ってくれたものは決まって鶏と卵の二色のそぼろ丼でした。
母は、かなり遠慮がちに頂いていたようですが、私は案外そのそぼろ丼が楽しみでした。
どちらかというと画家の祖父が籠るアトリエの籠った絵具の香りの方が、強烈に私の記憶に留まっています。
母の両親、特に祖父は酒が強く美食家で、祖母が亡くなった後も自分で色々なものをこしらえ、食卓の上にはいつも何らかの食べ物が置いてありました。昔の教育者のイメージは、そのような祖父の在り様が私の中で固定化されているようです。

小学校一年生の夏休みから住んだ茅ケ崎は、何と言っても「鯵」です。魚の美味しい土地に引っ越してきたため、母は嬉しかったようです。買い物の記憶と云えば、茅ケ崎の魚屋さんであれこれ見ている間、妹と私は魚屋さんで売っている魚肉ソーセージを与えられ、それを食べながら母の買い物が終わるのを待っていた記憶が、何故か鮮明に残っています。

食の記憶を蘇らせると、自分の生きてきた環境が鮮明にあぶり出されてきます。

五感を意識する中で、味覚や香りの記憶は、結構大きな位置を占めているかもしれません。
9月以降、折りに触れて食の思い出から「五感について」書いていくつもりです。

夏休みが終わり、秋の講座が本格的に始まります。美味しいものを頂き、夏の疲れを取りながら、体調を整えていきたいものです。

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