五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

他と交わる

2012年08月24日 | 第2章 五感と体感
幼少期に環境の違う土地に数回引っ越した経験があるせいか、自分と他との違いについて、敏感に比較する傾向があります。

私は「同じ土地で生まれ、同じ土地で育ち、同じ土地で生涯を終える」ことについて、憧れが強かったのは、自分を巡る環境がすり替わることで、自分をその環境に馴染ませるために無意識の努力が働いていたことに疲労感を感じていたからのだと思います。

とはいえ、未だに環境が変わることに関してのストレスが比較的少ないのは、今までの経験が無駄になっていないことも確かのようです。

他者の「思考と感情と行動」を見据える場合、その人が持つ考え方の傾向を傾聴しながら聴き取っていきます。
その考え方の傾向は、自分自身の個性であるので、「理想と現実」のギャップは、その人の個性の中から自然と生み出されてくるのです。

民俗としての習慣とか風習、そして、それらを育む気候、風土、宗教観。人それぞれの個性の違い、遺伝、社会的環境等、それらが自分の生育史に織り込まれ、自分の考え方が個性化しそれが強化されていきます。
代々同じ土地に生まれ育つと、一貫した環境が人の個性や傾向を一層頑なにしていくようにも思います。

故に、よそ者が一貫したコミュニティに入り込むと、互いに違和感を感じるのは当たり前のことです。

私自身が「よそ者」であることをいつも意識していたせいか、よそ者であることの孤独感を自ら強化させることのバカバカしさをよく知っています。それよりも、入ったコミュニティの中で私という違和感を最小限にして溶け込んでいくかの術を身に付けるのは、私の個性であり、傾向です。

他と交わる時、自分が相手に異質なものを感じている以上に、相手が自分に異質を感じていることを意識する方が得策かもしれません。

努力せずに融和はあり得ないのが現実です。

自分を解ってもらおうと思ったら、その前に静かに相手の傾向を見据えて受容する努力が必要です。(相手を受容することは、相手の考え方に賛同して、相手に合わすことではありません。)

「歩み寄ること」は、それらの条件が整ってから徐々に成されていくのかもしれません。

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