五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

紫式部の観察力

2008年10月29日 | 第2章 五感と体感
宮廷の権力闘争に利用された紫式部。
男女の情愛だけが源氏物語ではありません。

源氏物語の一帖一帖の物語から見えてくる人間の業、そして、当時の政治的背景、
さらにそこから普遍的なものが見えてくるように思います。

先日横浜美術館で開催されている「源氏物語展」に行ってきました。
そこで観たものは、それぞれの時代に描かれている絵と書でした。
時代時代にふさわしく絵画や書、工芸品で表現されたものを見て一層、源氏物語の普遍性を強く感じさせられました。

人の心打つもの。
それは、人からかけ離れた遠い世界ものもではありません。

人が当たり前に経験し感じるままのことが物語として魅力的に描かれていることに紫式部の才能を感じます。読んだ人は物語を通して自己を投影し、はかなき世を憂うばかりではなく生きる望みとして読まれたはずです。

そこが紫式部の持つ観察力と表現力の素晴らしさだと思うのです。

日本の国に生まれ育った私にとって、心理学の学びに相応しい読み物でもあると思います。
ますます引き込まれていく源氏物語をどこまで読みこなしていくかは、私自身の生涯のテーマとなりそうです。

いつの世も、生き甲斐は我の課題なり。。。


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