五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

琵琶法師

2008年07月31日 | 第8章 魂と聖霊
昔々その昔。学生の頃です。
従姉の親友(女性)が琵琶奏者で、語りと琵琶の音に惚れて、今はもうなくなってしまった渋谷のライブハウス「ジャンジャン」に通い詰めたことがあります。

何事も、はまるとそればかりの生活になる私。

カッコイイ女性でした。
彼女は、若くして病気で亡くなってしまいました。

それ以来、琵琶の音に触れることがなくなりました。

ところが、先月、ある場所で、たまたま居合わせた人が琵琶奏者でした。
以前から名前は伺っていたのですが、出会うチャンスが無く、数年が過ぎていました。
思っていたよりも意外と若い方でした。私よりも少しお兄さん。
奈良に住まい、鎌倉の建長寺で得度されたお坊さんです。

彼の奏でる琵琶もまた、素晴らしいものでした。謡も深い体内から湧き起こるようで、まさに言霊のように響いてきます。

何曲か聴かせて頂き、「敦盛」に入った頃には、心も体も魂も、実体のない空間に
いるような感覚になり、気づくと泣いていました。

私の中では、琵琶という楽器は、身近なものではありません。でも、ひとたび聴くと魂を揺さぶられるように、無意識の感性を呼び覚まされるのです。

自分にとって大切な音。

きっと、そうなんだと思います。

明日から鎌倉の勉強会です。自己の無意識の領域を源氏物語を通して、思索できればと考えています。

平家物語ではなく、源氏物語の明石の海を思いながら、明るい湘南の海を楽しんで参ります。

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