Mr.コンティのRising JAPAN

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なでしこと対戦できるか Australia Matildas ....

2011-07-10 | FIFA Women's World Cup
なでしこ達が素晴らしい事をやってくれた。この強烈な日差しの日曜日。彼女達のおかげで幸福感いっぱいに過ごす事が出来る。本当に感謝感激だ。このドイツ戦の分析はじっくり行うとして(誰も待っていないか?)次の対戦は今日行われるスウェーデン対オーストラリアの勝者。どちらが相手でも難的なのは変わらない。だがこんなチャンスは滅多にない。この際世界の頂点に立ってほしいものだ。

Matildas 2大会連続で1次リーグ突破

なでしこが England に完敗を喫した翌日 AFC 代表のオーストラリアがなでしこに続いてアジアから2カ国目の準々決勝進出を懸けて古豪ノルウェーと対戦した。

両チームとも選手5人を入れ替え特にオーストラリアフォーメーションも大きく替えて1次リーグ最終戦に臨んだ。
オーストラリア代表Matildas は GK を 初戦のブラジル戦同様Melissa Barnieri に戻し右SBもLauren Colthorpe からCaitlin Foord に戻しブラジル戦と同じDFライン。Collette McCallnum と組むボランチは Calre Polkinghorne を今大会初起用。赤道ギニア戦では3人だったが2列目は Lisa De Vanna をブラジル戦同様に戻してトップ下に置きトップには20歳の Kyah Simon を置いた。



心配なのはDFライン。 CB Carroll 以外の3人は全てFWかMF登録。時にFoord はまだ16歳。ブラジル戦の決勝ゴールそして赤道ギニア戦でもDFラインとGKとの連携ミスから失点をしている。
そして私のお気に入り⑮ Sally Shipard はこの試合はベンチスタートだった。赤道ギニア戦はスタメンだったけど…



ノルウェーはフォーメーション自体はあまり変更なかった様だが今大会無得点のエース Isabell Herlovsen がベンチスタートとなり20歳の Cecilie Pedersen が1トップに。2列目も Emilie Haavi を左から右に配置替えをし残りの2人を入れ替え、Inglid Stensland と組むボランチも前のブラジル戦では Trine Bjerke Ronning だったが Ronning を CB に下げて Gry Tofte Ims を初スタメンに起用。 DFラインは右SBを 22歳の Skammeksrud Lund から28歳のHedda Strand Gardsjord に替えた。 だがGKは Ingrid Hjelmseth が3試合連続スタメンでゴールを守る事に。



ノルウェーと言えば最近はかつての栄光は陰りを見せ北京五輪では1次リーグ最終戦でなでしこに粉砕されベスト8進出を阻まれたが80年代から欧州でも屈指の女子サッカー強豪国。ワールドカップでは1991年第1回 FIFA Women’s World Cup では準優勝、続く1995年大会では優勝。これまで6大会連続で欧州地区予選を突破しており本大会でも1次リーグで敗退した事は無い。
前回の1次リーグでも両チームは対戦しておりこの時は1-1で引き分け、共に準々決勝に進出を果たした。
この時のメンバーでノルウェーは Stensland, Ronning , Kunsten そして Mykjaland がそしてオーストラリアは GK Barbieri, Garriock, McCallm そして4年前は同点ゴールを決めた De Vanna が前回のワールドカップでの対戦の経験者。


立ち上がりはオーストラリアが押し込む時間帯もあったが15分を過ぎると中盤を支配し始めたノルウェーが優位に立ち始める。 そして ⑯ Elise Thorsnes が前半の終盤の6分間で3度も枠内にシュートを放つ。オーストラリアの前半の最大のチャンスは39分。 Simon からボールを受けた De Vanns がフリーでシュートを放つが大きくゴール枠を外してしまった。
前半は両チームとも得点は挙げられず 0-0 に終わった。そして接触プレーで負傷を負ったノルウェー GK Hjelmseth は Guro Kuntsen Mienna に替って前半終了でベンチに下がってしまった。
オーストラリアはこれまでノルウェーには勝星を挙げた事が無かったらしい…

後半もノルウェーが優勢に試合を進めている様だった。試合が動いたのは56分だった。 中盤で④Ingrid Stensland からオーストラリアゴール前に張る⑩Cecilie Pederse にロングフィードが送られる。ボールは Pedersen には当たらずそのまま GK Barnieri の方の向かい流れるが丁度マークに戻った⑨ Caitlin Foord と⑩Serve Uzunlar との間に落ちる。 Uzunlar がクリアーすればよかったのだけどそのまま GK Barbieri に任そうとボールを追うのを止めたその隙を突く様に左サイドから 176cm 長身 FW ⑯ Elise Thorsnes が走り込み Barbieri の直前でボールをかっさらいそのまま無人のゴールに強烈に蹴り込み勝たねばならないノルウェーが先制ゴールを挙げた。
今大会これで Matildas は4失点目となったがいずれもDFラインの連係ミス、しかもそれらに Uzunlar が絡んでいた。このプレーでお見合いをした Foord は本来FW選手。 Uzunlar もMFの選手。守備に不安があった事は最初から解っていたと思う。

後半も立ち上がりからノルウェーは DF MF の動きが良く中盤以前を制しておりオーストラリアは⑭Collette McCallum からのロングフィードが目立っていた。
しかし失点直後Leverkusen に駆けつけた多くの Aussie Supporter 達が歓喜するシーンが演出される。
左サイド奥深くに入り込んだ⑪ Lisa De Vanna にパスが通ると De Vanna は⑤ Martia Skammelsrud Lund と ⑦ Trine Bjerke Ronning をかわしてゴロのセンタリングを入れ、それを Kay Simon がノートラップで放ったグラウンダーのシュートがノルウェーゴール左隅に決まり、あっという間に Matildas が同点に追い付いた。Simon は20歳ながら大会前で既に代表出場18試合を経験している選手。



同点ゴール後(それとも先制ゴールを喫してから?)オーストラリアはフォーメーションを 4-4-2 から 4-3-3 に替えて来てサイド攻撃が目立つ様になった。特に左サイドから⑦ Heather Garriock が良く起点になっていたが68分には中に入り De Vanna からのセンタリングを受け⑱ Guro Kuntsen Mienna をかわして惜しいシュートを放つなどこの試合では前線で存在を見せていた。 De Vanna は2007年大会もメンバー入りし4得点を挙げている。
そして3トップに替えてから70分に McCallum, 71分には⑧ Elise Kellond Knight が連続でミドルを放つなど完全にオーストラリアが主導権を握る様になった。
それでも連係に不安のあるオーストラリアDFを見越してかノルウェーは時折ロングボールをオーストラリアPA 内に入れて来たり、CK等のセットプレー時は形勢が変わってしまう。75分にはCKから164cmのMF ⑪ Leni Larsen Kaurin が惜しいヘッドを放ち、76分には長身 Thorsnes がヘッドでPA内に落としたところを Pedersen が拾ってDFを引きつけてシュートに持ち込む。ただこの時は右にFW⑰Lene Mykjaland がフリーだった。

残り時間が10分になった80分両チームのベンチが動く。 引分けで良いオーストラリアは MF⑤ Laura Alleway を下げて186cmの長身⑳Samantha Kerr を投入しDFラインに置く。そして勝たねばならないノルウェーは2007年大会2得点、今大会の代表メンバーの中ではトップの代表通算19得点を挙げているエース⑨ Isabel Herlovsen を投入して勝ち越しゴールを狙う。
82分には Pedersen が Uzunlar に倒され絶好の位置でFKを得るが代表歴114試合を誇る Ronning が直接狙ったFKは惜しくも右上隅のクロスバーに当たってしまう。 85分には右サイドから中に入れられたボールが Uzunlar を抜けて Herlvocsen の前に転がるが身体で Foord のマークを抑えるもバウンドが合わずにシュートに持ち込めない。 
そして86分左CKを得た Matildas は⑭ McCallum が上げたボールが逆サイドの流れ Alleway が拾い③ Kim Carroll に戻しノルウェーゴール前に上げ Simon がヘッドで叩きこみ Matildas がリードを奪った。 長身のノルウェーDF陣もゴール前に居たのだがSimon をフリーにしてしまい Stensland がマークに入った時は遅かった。 Simon 殊勲のこの日2ゴール目だった。

準々決勝進出の為にはあと2ゴールが必要となったノルウェーはもう4トップにして総攻撃をかける。対するオーストラリアも5バックにして、88分には右SBを Foord に替えて ⑥ Ellyse Perry を投入し必死の守り。両チームとも当たりが、特に空中戦では激しくなる。女性同士とはいえ170cm台選手同士の攻防は迫力がある。



89分には Harlovsen がオーストラリアゴールに迫るがゴールネットには届かない。 そして3分あったロスタイムも過ぎオーストラリアが前回同様ベスト8入りし、ノルウェーは初めてワールドカップの1次リーグを突破出来なかった。



“失敗を帳消しにするたくさんの失敗があった。我々は大変難しいゲームになるであろうと皆が予測していた。ノルウェーは明らかに激しいプレーを仕掛けて来た。そしていつもは我々が見せるリズムを崩しに来た。そして我々は堂々と受けて立った。それは私に選手達を誇れるものとした。時に物事は思い通りに運び、時には思い通りに運ばない。私は選手達そして彼女達の努力を大変誇りに思う。 1-0 とリードされてから勝利を収めた。これは選手達に大変な自信となる。それは今大会に限った事では無く、この次に参加する大会にも通じる。先制ゴールを許した時は本当に自信を無くしたが、すぐに同点に追い付いた。それが重要であった。” 試合後 Tom Sermanni Matildas 監督は語った。 
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この日2ゴールの Simon は “ 大会に入ってからずっとゴールを上げられる事を待ち望んでいた。 そして遂にゴールを決められて自信が付いた。2ゴール目はボーナスだ。“ この様に語った。 

Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 2 (Kyah Simon 57’ 87’)
Norway 1 (Thorsnes 56’)
Wednesday 6 July 2011, Leverkusen
Referee: Estela ALVAREZ (Argentina)
Assistant Referee: Maria ROCCO (Argentina) & Yoly GARCIA (Venezuela)
Fourth Official: Silvia REYES (Peru)

Westfield Matildas starting-lineup: 1.Melissa BARBIERI (gk)(c), 3.Kim CARROLL, 4.Clare POLKINGHORNE , 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 9.Caitlin FOORD (6.Ellyse PERRY 89’), 10.Servet UZUNLAR, 11.Lisa DE VANNA , 14.Collette McCALLUM, 17.Kyah SIMON, 20.Sam KERR (5.Laura ALLEWAY 81’)
Substitutes not used: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 2.Teigen ALLEN, 12.Emily van EGMOND, 13.Tameka BUTT, 15.Sally SHIPARD, 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS 21.Casey DUMONT (gk)
Yellow cards: Kim Carroll 45’, Heather Garriock 68’ Red cards: Nil

Norway starting line-up: 1. HJELMSETH (gk) (12. SKARBO 46’), 3. MJELDE, 4. STENSLAND (c), 7. RONNING, 10. PEDERSEN, 14. TOFTE IMS (9. HERLOVSEN 82’), 15. GARDSJORD, 16. THORSNES, 17. MYKJALAND, 18. MIENNA, 19, HAAVI (6. W HEGLAND 46’)
Substitutes not used: 2. HOLSTAD, 5. S LUND, 8. VIKESTAD, 11. KAURIN, 13. GISKE, 20. RYLAND, 21. KNUTSEN (gk)
Yellow cards: Gardsjord 90’ Red cards: Nil

準々決勝の相手は1次リーグ最終戦でアメリカを破ったスウェーデンと現地時間7月10日に Augsburg で対戦する。
そしてその勝者がなでしこと準決勝で対戦する。

この試合のポニーテールにした線審、可愛らしかったなぁ….. 準々決勝以降登場するかな….


ブラジル戦、赤道ギニア戦のメンバーは下記の通りだった。
Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 0
Brazil 1 (ROSANA 54’)
29 June 2011
Borussia Park, Mönchengladbach
Local kick-off: 6.15pm (30 June, 2011 - 2.15am AEST / 1.45am ACST / 12.15am AWST)
Referee: Jenny PALMQVIST (Sweden)
Assistant referees: Helen KARO (Sweden) and Anna NYSTROM (Sweden)
Fourth official: Thalia MITSI (Greece)

Australia starting line-up: 1.Melissa BARBIERI (gk) (c), 3.Kim CARROLL, 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 9.Caitlin FOORD, 10.Servet UZUNLAR, 11.Lisa DE VANNA, 12.Emily van EGMOND (15.Sally SHIPARD 61’), 13.Tameka BUTT (4.Clare POLKINGHORNE 86’), 14.Collette McCALLUM, 17.Kyah SIMON (20.Sam KERR 79’)
Substitutes not used: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 2.Teigen ALLEN, 5.Laura ALLEWAY, 6.Ellyse PERRY, 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS, 21.Casey DUMONT (gk)

Brazil starting line-up: 1.ANDREIA (GK), 2.MAURINE, 3.DAIANE, 4.ALINE (C), 6.ROSANA, 7.ESTER, 8.FORMIGA (15.FRANCIELLE 84’), 10.MARTA, 11.CRISTIANE, 13.ERIKA, 14.FABIANA
Substitutes not used: 12.BARBARA (GK), 21.THAIS (GK), 5.RENATA COSTA, 9.BEATRIZ, 16.ELAINE, 17.DANIELLE, 19.GRAZIELLE, 20.ROSEANE

ブラジルの Marta のドリブルは凄かった。ペレみたいだった…




Match Details:
FIFA Women’s World Cup – Group D
Australia 3 (Leena Khamis 8’, Emily van Egmond 48’, Lisa De Vanna 51’)
Equatorial Guinea 2 (Anonman 21’ 83’)
Sunday 3 July 2011, Bochum
Referee: Gyoengyi GAAL (Hungary)
Assistant Referee: Cristina CINI (Italy) & Natalie ASPINALL (England)
Fourth Official: Bibiana STEINHAUS (Germany)

Westfield Matildas starting-lineup: 18.Lydia WILLIAMS (gk), 3.Kim CARROLL, 7.Heather GARRIOCK, 8.Elise KELLOND-KNIGHT, 10.Servet UZUNLAR, 12.Emily van EGMOND, 14.Collette McCALLUM (c) (4.Clare POLKINGHORNE 77’), 15.Sally SHIPARD (11.Lisa DE VANNA 46’), 16.Lauren COLTHORPE, 19.Leena KHAMIS, 20.Sam KERR (2.Teigen ALLEN 69’)
Substitutes not used: 1.Melissa BARBIERI (gk), 5.Laura ALLEWAY, 6.Ellyse PERRY, 9.Caitlin FOORD, 13.Tameka BUTT, 17.Kyah SIMON, 21.Casey DUMONT (gk)
Yellow cards: Lisa De Vanna 71’  Red cards: Nil

Equatorial Guinea starting line-up: 1. MIRIAM (gk), 2. BRUNA (21. LAETITIA 82’), 3. DULCIA, 4. CAROLINA, 5. Ana CRISTINA, 6. VANIA, 7. DIALA, 9. DORINE, 10. ANONMAN (c), 14. JUMARIA (12. SINFOROSA 65’), 15. CHINASA (17. ADRIANA 57’)
Substitutes not used: 8. EMILIANA, 11. NATALIA, 13. YAO (gk), 16. LUCRECIA, 18. Maria ROSA (gk), 19. FATOUMATA, 20. CHRISTELLA
Yellow cards: Anonman 40’, Ana Cristina 46’, Sinforosa 78’  Red cards: Nil

この試合ではハプニングがあった。
オーストラリアが Leena Khanis のゴールで先制した8分後の16分、 Khamis が放ったシュートがポストを叩きそのリバウンドを何と赤道ギニア DF Bruna が手で掴んでしまった。しかもそれから2~3秒も掴んだままでようやく2~3秒後に地面に落としたらしいが。この明らかにオーストラリアにPKを与えるべきプレーにハンガリー人の Gyoengyi Gaal主審は何も笛を吹かなかったらしい。この判定は試合結果を左右するものでは無かったが FIFA も本当に副審を増やす事を決めればいいのに… と思うんだけどなぁ……





Matildas か Sweden か。相手にとって不足なし。 この試合結果も楽しみである。

それにしても日本は暑いなぁ....ドイツに行きたかったなぁ......