Mr.コンティのRising JAPAN

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Ballack aus.... Kewell on track

2010-05-21 | 夏季五輪

German Captain Michael Ballack ruled out of World Cup

5月17日、ドイツ代表主将候補であった Michael Ballack が今回の World Cup 出場がほぼ絶望的との報道があった。
この日は本来ドイツ代表チームのワールドカップに向けた合宿地に向かう予定で会ったが5月15日 FA Cup 決勝戦で負った足首の負傷が原因で代表チームに合流できないことが判り来月開幕のワールドカップメンバーから外される運びとなった。
Ballack はポーツマスの Kevin-Prince Boateng の危険なタックルを受け一端は立ちあがったものの痛みから自らベンチに下がった。

右足首の靭帯に裂け目が見られる。 足首は石膏で固められ今後2週間は特別な靴を履いて歩かねばならない。

代表チームの Hans-Wilhelm Muller-Wohlfahrt 医師の診断によれば怪我は完治するだろうが練習再開には少なくとも8週間を要するとのコメントが出されたらしい。

前日の16日 Ballack は Portsmouth の選手達が彼を Wembly 競技場のピッチから“蹴り出そう”と試んだこと、 Boateng が謝罪もしなかった事を非難した。
“観ての通り、彼らがいくつかのハードタックルを使って阻止しようとしてもイエローカードは出されないならそれは続けられる。もしそれが選手達の深刻な怪我に繋がるのであれば、すぐに止めるべきだ。Nicolas Anelka へのいくつかのタックルにはイエローカードは出されず Michael Brown がFrank Lampard に悪質なタックルを入れた。それは明らかに選手を蹴飛ばすだけの目的のものでそういうプレーにイエローカードが出なければ悪質ファールは止まらずただ続けられる。"

Boateng はドイツ生まれであるが最近国籍を父親の生まれ故国ガーナに移した。
ガーナはワールドカップ ではドイツと同じC組に入っている。

Kevin-Prince Boateng: I’m sorry for Michael Ballack tackle

翌日の英国紙ではKevin-Prince Boateng は Ballack に謝罪したとの報道があった。ドイツの Sport Bild 紙に何度もかれは謝罪を入れたとのコメントが掲載された。

“今私が出来ることはただ謝罪する事だけだ。確かにタックルが少し遅れて入った。それは愚かに見えただろう。彼には2度フィールド上で謝りこれで3度目だ。申し訳なく思っているが故意ではなかったんだ。” 
Ballack はまだこの足首の負傷が原因でワールドカップ 出場を断たれた事実を充分に受け入れようとしている。
“もちろん私は怒っているし失望している。この件に就いてはコメントしたくない。ワールドカップ の2~3週間前にこんな診断を受けることは辛い。 しかしこれが Football だ。起こりうることである。私は明らかに失望しておりそれは気落ちさせる事だ。”

一方 Ballack の代理人である Michael Becker は Kevin-Prince Boateng に対して法的手段を取ることを禁じ得ない。あれは予謀された悪質なものだと疑っている。 “Boateng のやった事を観た全ての人達は分かるはずだ。あれは故意的なものだと。故意的に怪我をさせればルールを破ったものと考えられないわけはない。それは football のピッチでも例外ではない。例え Boateng がそうでないと思っていても。”
Joachim Löwドイツ代表監督は “ Ballack 抜きで大会に臨むのは厳しいがしかし我々はまだ目的を達成しようとしている。私はワールドカップ ではまだ成功出来ると信じている。まだ UEFA Champions League の決勝戦があるが Bayern Munich の選手達がみな無事であることを願う。“ 

    

5月15日 伝統のFA Cup 決勝戦の前半35分 Boateng のタックルを受けてピッチに倒れた Ballack は一旦は立ち上がったが結局 41分に Julian Belletti に替って自らピッチを退くこととなった。
翌日 Chelsea のメディカルスタッフによるとピッチから下がってそのまま病院に直行したが腫れが酷過ぎてレントゲン撮影が出来ないほどであったが骨折はしておらずワールドカップ 出場にはやや楽観的なコメントが出されていた。しかし翌日の検査でワールドカップ 出場は無理との残酷な結果が Ballack に突き付けられた。 

EURO2008 の Final でも足首の負傷から出場が危ぶまれたが何とか90分間プレーした。 Ballack という戦略的にも精神的にも重鎮な役割をする選手を失った優勝候補のワールドカップ はどうなるか?

その一方で初戦の相手オーストラリアは懸念されていたエースストライカー Harry Kewell のワールドカップ 出場の見込みが出てきたとの報道があった。

Kewell on Track for World Cup

6月14日のドイツ戦に向けて Kewell は怪我から100%回復する自信を見せた。
“私が100%の状態になる事は自分にとってもチームにとっても重要な事。 もし100%にならねば自分だけでなくチームや自国をも失望させてしまう。 万事上手く行っている。何も足らないものは無い。全てスケジュール通りだ。”
また彼の家族も南アフリカ入りを予定しており当地の安全性も他のどこの都市とも変わらないと強調した。 
“私の家族もやって来る。私は子供が3人いる、家族も楽しみにしている。 あなたは南アフリカの良い事も悪い事も知っているだろう。しかし世界中のどの都市でも危険な場所はありそこに足を踏み入れたらどうなるかわかるだろう。ここは子供達にとっても安全で、 Socceroos サポーター達にとっても同様だ。“

そして Pim Verbeek 監督も“ Medical Staff 達が任務を完遂してくれる事を信じている。”とあくまで Kewell が構想外になっていない事を強調した。 

    

31人の第一次候補選手が発表されたがその中で 14人が前回ドイツ大会のメンバー。そして9人が既に30歳を過ぎており彼らの代表 Caps 数を合わせると 484 を数える その中心となるのは Fulham のGK Mark Schwarzer, Galatasaray の CB Lucas Neill, Everton の MF Tim Cahill そして Galatasaray のFW Harry Kewell.
しかし Kewell の状態次第では名古屋グランパスの Josh Kennedy のワントップも考えられる。懸念されるのはその攻撃力。ワールドカップ 予選ではアジア諸国を相手にしても14試合で19ゴール。そのうちの10ゴールがカタール戦の4試合。(3次予選 H: 3-0 A: 3-1 最終予選 H : 4-0 A: 0-0 )
Pim Verbeek の敷く 4-5-1 のシステムは得点力不足を生むと批判の声も少なくなかった。事実3次予選のホームでのイラク戦、最終予選のアウェーでのバーレーン戦は共に 1-0 での勝利だったが試合内容はかなり押されていた。 
そんな中でやはり頼りとなるのは日本戦の2ゴールを含む予選で5ゴールを挙げた Tim Cahill。

“4年前より全ての点で充実しており万全の態勢でワールドカップ に臨めそうだ。”とコメントしている。確かに4年前は怪我の為大会自体へのエントリーも不安視され初戦の日本戦はベンチスタートだった。(そして2ゴールを決められた。) 
代表37試合で13ゴールの Cahill は今シーズン所属先の Everton でも42試合10ゴールを決めており彼の出来が1次リーグ突破の鍵を握っている。
他の Bresciano ( ワールドカップ 予選2得点 ) Kewell ( 3得点 ) Emerton ( 3得点 ) Chipperfield, Sterovski (それぞれ1得点ずつ )らが怪我を抱えており満足なプレーが出来るか心配されている。(その他 Kenndy が2得点 David Carney が 1得点 ) Mark Schwarzer がワールドクラスのセーブを見せるがそれだけでは1次リーグ突破はドイツ、ガーナそしてセルビア相手では厳しい。

Everton と契約し Socceroos のデビューも果たしてから6年が経ち今シーズンは Premiership で33試合8ゴールを決める活躍でシーズンを終えた一方で今シーズン開幕前に小児癌基金を設立。彼が地元オーストラリアでプレーする度にチケット1枚に就き AS$1.00 がここに寄付される様に企画を立ち上げるなど心優しい一面をもつ Midfielder はオーストラリア入りする直前の5月17日所属先の Everton と契約を更新。 2014年まで契約を延長した。 その Everton はワールドカップ 終了後には Brisbane Roar, Sydney FC そしてMelbourne Heart と親善試合を行う予定である。

“Tofferrs がここでプレーするなんて本当にエキサイティングな事だ。こういうビッグクラブがやって来るなんてすごい事だ。我々はファンに football の情熱がどういうものなのかを見せられる。”
“私は自分アゲームメーカーだとは思わない。長いシーズンの終わりに何か特別な事を出来ればと思っただけだ。 私は毎試合12kmは走っている。この2カ月ほどで自分のポジションがやや後方であるにもかかわらず10ゴールを決めた。疲れは感じない。調子は良い。4日間休んでわいわいやった。Premier League は決して楽なリーグではない。しかし私は心底今シーズンには満足している。自分の成し得た事に誇りを感じている。今年は満足な状態で臨めた。シーズンを見通して試合に対してのゴールそしてフィットネス。私はコンスタントに試合に出てワールドカップ に繋げた。それが出来て素晴らしい。ワールドカップ の開幕が待てない。 “ 

    

そのTim Cahill が絶対的な信頼を置く選手が何と Nick Carle である。

“ Nick はピッチの外でも中でも私は彼の為にいる事を知っている。彼は私が何を考えているか判っている。監督や他の選手達がそうである様に。彼は私が共にプレーした選手の中では Best player の一人だ。我々は10歳の時から一緒にプレーして来た。そしてたまに同じチームでプレーした事がある。だから私達は非常に親密だ。 Football 選手として彼はまだ持っているべき信頼がまだ得られていない様に感じる。 彼はもっと高いレベルでプレーするべきであったが、彼は理由は何であれ、ただ消えていた時があった。''もし私が監督ならば彼を選ぶ。絶対に。私は彼がチームに何をもたらすかを判っている。 彼は相手 DF 陣を no look pass で切り裂くちょっとした技術を持っている。彼ならではのものを持っている。 Everton で私は mikel Arteta と共にプレーしているが彼は観なくても私がどこにいるか判っている。  Nicky も同じ感性を備えている。私にとって私のゴールを演出してくれる選手、チームの他の選手達に何かをしてくれる選手はワールドカップ の様な大きな大会では非常に重要だ。 ”

Nick Carle が来月からのワールドカップ メンバーに残る事に腐心する一方で 翌シーズンからまた A-League でプレーする可能性を秘めたSydney FC からのオファーを長引かされている事でやや集中をそがれている。Sydney FC は Carle 獲得に向けて契約金のつり上げを考えているが現在所属している Crystal Palace との契約がまだ残っているので事は簡単には運ばないようだ。 

Nick Carle は2005 から2シーズン A-League の Newcastle Jets の中心選手としてプレーし 2006-07 シーズンはシーズン MVP にあたる Johnny Warren Medal を受賞。 2007年7月に開催された Asian Cup では代表入りし日本戦でもプレーした。その後トルコの Gençlerbirliği SK, England Championship の Bristol Cityに在籍するも満足な出場機会が得られず Verbeek 政権下では招集されない試合が続いたが2008年シーズン途中から Crystal Palace に移籍後何とか出場機会にありつき、主力を温存した昨年6月のワールドカップ 予選最終戦の日本戦ではスタメン出場を果たし何とか“31人枠”に滑り込んだ。
この日本戦は Cahill と共にスタメン出場を果たした数少ない試合。3年前の Asian Cup の日本戦は2人とも途中交代出場であった。 
Nicky Carle は Cahill の love call にこたえられるべく最終メンバーに残るのだろうか? 

    

5月24日、Socceroos は MCG に All Whites を迎えその翌日オーストラリアを後にする。この MCG での試合を見たかったのだけど、今回はさいたまスタジアム 2002 に親子で足を運ぶ事にした.....