Mr.コンティのRising JAPAN

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新春 駅伝実力日本一 !!

2007-01-01 | 陸上競技
子供の時1月1日はサッカーの天皇杯の決勝戦をテレビ観戦するのが楽しみだった。親父がヤンマーディーゼルの社員で職場に釜本や吉村をはじめサッカー部の社員がいたので特にヤンマーが決勝戦に残った時は楽しみだった。ある年東洋工業に負けて同じ職場の人であろう同僚から電話が掛かって来て”ほんまにもう、あいつら仕事始まったらしっかりせぇって言うたらなあかんなぁ”と言っていたのを思い出す。Jリーグ発足前は天皇杯がサッカー選手の世間への存在価値を示すイベントでもあった。
そして21世紀を向かサッカーの天皇杯決勝戦も少し価値観が変わった様だ。
1月1日を国立のピッチで迎える。それが日本でサッカーをプレーする選手の至福と聞いた事があるが、今は陸上競技の長距離種選手達も上州路で走る事に誇りを感じると多くの現役選手達が思う事だろう。1月1日に開催日を決定したのは、冬場にマラソン、他の駅伝大会と開催が重ならない日程を探した結果と世間にインパクトを与える為で、1987年度の大会から開催日を1月1日に決められ、今やニューイヤー駅伝の名で正月の“定番”となった。(1988年1月1日に最初のニューイヤー駅伝が開催)日本テレビが前年、関東大学対抗箱根駅伝のテレビ中継を始めた事へのTBSの対抗策でもあった。 
私もこのニューイヤー駅伝には思い出がある。所属チームが東日本実業団駅伝を突破し連連続出場を果たしこの上州路に乗り込んできた。しかし私は補欠にも入ることが出来なかった。それにむしろ安堵感を覚えた。日本を代表するランナーに次々と抜かれる醜態を全国放送で晒されるのが怖かったからだ。まぁこんな調子だからすぐに挫折をしたのだろう。 今年の見所はコニカミノルタの3連覇がなるかと中国電力、日清食品、がそれを阻むか?そして旭化成の復活は。また自衛隊体育学校がどれだけトップ10に近づくかと陸上自衛隊第13旅団がどこまでがんばれるか?であった。 今年でニューイヤーとしては20回目となる実業団駅伝。本当に景気の波に翻弄されるのがその勢力図だ。自衛隊体育学校は数年間出場権を得られない時代があった。それはバブル景気に拍車が掛かったときに新実業団が設立または既存のチームがチーム強化の為に本社からの投資が計上され、主力選手達が引き抜かれていったからであった。当時は体育学校のみならず社会的に知名度の低い実業団から有望選手がよく引き抜かれ、陸上競技界では問題になっていた。しかし、バブルが弾け景気が後退すると運動部を廃部、休部する企業が続出。陸上部とて例外で無く、景気に左右されない自衛隊に選手が集まる様になり1993年度から14年連続でニューイヤー駅伝に出場している。また体育学校の選手達の待遇も良くなり、自衛隊の練成に長距離走を重視する様になった事から第13旅団や昨年記念大会の為に出場枠拡大の恩恵を受け滝ヶ原自衛隊が上州路に登場するようになった。滝ヶ原自衛隊は夏の富士登山駅伝で有名だ。
レースは昨年の気温零下1.5度と言う極寒の天候とは異なる穏やかな天候の中1区では予想通りムサシ(スズキ)ムワンギ(NTN) 、ダビリ( 小森コーポレーション ) の外国人ランナーが上位を独占。続いて3連覇を狙うコニカミノルタの松宮隆行が4位に続き、ホンダの石川が5位。そして何と自衛隊体育学校の室塚健太がトップのムサシと40秒差の34分56秒で6番目で2区に繋いだ。昨年は1区でトップのムワンギ(当時はJAL AGSに所属)から1分19秒遅れで32位と出遅れただけにこれは期待の持てるスタートだ。そして2区のエース松村真二も区間8位の力走。終盤やや追い込まれたが7位で3区に渡す。しかし、3区岩瀬真は区間31位で順位を15位に下げ4区谷末勝利も区間21位で順位を20位まで下げてしまった。5区の橘義明は昨年同区間を区間7位の力走を見せただけに挽回を期待したがタイムは昨年より56秒劣る区間24位で順位も1つ上げるに留まった。 一方の優勝争い。3連覇を狙う1区4位のコニカミノルタは2区大田崇が区間13位のブレーキで10位に順位を下げ、3区の松宮裕行は何と区間27位の大ブレーキで17位に転落してしまった。3区から主導権を握ったのは日清食品と旭化成。2区で6位の日清食品は3区でゲディオンが30分43秒の区間賞でトップに立つと4区では丸山が区間13位ながらトップをキープ。旭化成の4区白石賢一は区間4位29分41秒の力走で迫るが日清食品3区ゲディオンの貯金が大きくトップとの差はまだ1分6秒あった。それにしても外人パワーには脱帽だ。3区ではカリウキが区間2位の快走で豊田紡織は2位に浮上している。早い区間に外人ランナーを配置し上位に顔を出せばそれだけ宣伝効果も大きいと言う作戦、いや社の方針か?しかし、5区から昨年2位の中国電力がレースの主導権を握る。佐藤敦之が区間記録に17秒及ばぬものの区間2位の坪田を1分12秒離す45分14秒の区間1位で6人を抜いてトップに躍り出る。旭化成小島忠幸が区間5位の46分50秒。日清食品の10000m27分台の記録を持つ大島健太は区間22位の47分53秒。当面のライバル達をぶっちぎっての価値ある区間賞だ。そして尾崎輝人も33分49秒の区間賞でアンカーに襷を渡すが、彼のスタートからの疾走が勝負を決定付けた。あっと言う間に日清食品、板山学、旭化成足立知弥の視界から消え、結果的に取り残された二人が並走。その二人はお互い牽制し合ってしまい更に差を広げられることになってしまった。中国電力のアンカー尾方剛は落ち着いた走りで区間5位の走り。とはいっても区間賞の大塚製薬、井川重史とは5秒差の45分50秒。ゆうゆうと3年ぶり2度目の優勝テープを切った。優勝タイムは4時間47分2秒。昨年のコニカは4時間44分54秒だった。中国電力の坂口監督は“5区(佐藤敦之)まで3分以内の差なら大丈夫”とレース前に解説の瀬古利彦氏に語っていたらしい。坂口監督は早稲田大学出身で箱根駅伝優勝のメンバー。卒業後はヱスビー食品に進み瀬古利彦氏と共に実業団駅伝でも快走を見せた。そして5区の佐藤敦之も早稲田大学OB。さすが早稲田学閥。2位は昨年8位の旭化成。3位には昨年10位の日清食品。3連覇を狙ったコニカミノルタは4位。4区磯松大輔が29分37秒で区間2位。続く坪田も区間2位と追い上げたが前半のブレーキが痛かった。松宮兄弟はむしろ1区の松宮隆行が不調を伝えられていたが。昨年3位の富士通は序盤の出遅れが響き10位。自衛隊体育学校は6区横山大三郎が35分6秒の区間23位で22位に順位を下げた後アンカーの濱砂篤彦が区間12位の力走で17位に順位を上げてフィニッシュ。前年より順位を1つ下げ、タイムも2分7秒遅い4時間52分55秒。昨年の記録4時間50分48秒なら今年は10位富士通と並ぶのにと言うのは浅はかな“胸算用”だろう。昨年は出だしが区間32位と出遅れたところから徐々に先行するチームを抜き6区では濱砂が区間2位の快走を見せるなど追い上げての16位。今年こういう快走がもう1区間あれば順位はもっと良かったかもしれない。来年以降の課題だろう。そして第13旅団。1区と5区で区間36位になった以外の5区間では全て最下位の37位。5区の区間36位もホンダの選手が体調不良を起こした為。総合タイムも昨年より6分46秒も下回る5時間16分26秒。36位のNTT西日本とも11分52秒開いた。豊富な練習時間が強みのはずだ。来年は1つでも順位を上げて欲しい。
今夏の世界選手権、そして来年の五輪に向けてマラソンだけでなくトラックでも標準記録を突破してくる選手がもっと出てきて欲しい。とはいっても、私よりもずっとすばらしい選手ばかりなので口ははさめません。
俺ももっと練習すればこの大会に出れたかなぁ?いや、ぼろぼろに抜かれる醜態は晒したくなかった。だから辞めてしまったんだなぁ…. 明日朝、また公園をはしるぞぉ。体重落とすために。


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