Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

前アジア王者に惜敗 遠いゴール 4.18 浦和 1-0 京都

2009-04-20 | 京都サンガ J-League
後半17分過ぎから京都もボールが繋がる様になって来た。 
後半開始早々から投入された豊田と林が良く機能している。同点ゴールの予感がしてきた66分相手ボールを奪い、角田が右サイドを上がった投入されたばかりの加藤に出す。 角田が中に戻すとそこに佐藤がスライディングで放ったシュートはGK都築を破るがクロスバーを激しく叩いてしまった。 
67分には加藤からボールを受けた渡邉大剛がドリブルで浦和ゴールに迫る。闘莉王、坪井をかわして放ったゴロのシュートは山田暢久が何とか触ってコーナーに。
触れなければ豊田が走り込んで押し込んだだろう。 
そのデイエゴの入れたCK 水本のヘッドが浦和ゴールに飛ぶが都築がはじきだした。まだ時間は20分以上ある。 今年のサンガは違う。必ず追い付くぞ。そして勝つぞ….そう思って声援を送ったのだが……

    

親子でのJリーグ観戦は6年ぶり。今回は女房抜きで父と息子の二人きり。さいたまスタジアムまで自転車で行く事に。 春の陽気、あぁ親子観戦。 また小さな夢が一つかなったなぁ……
しかし息子は”ビジターサポーター席”にはやや不満顔。なぜなら彼は敬虔な
” REDS Supporter “ 。 息子いわく、”もしREDSが得点してもそんな所じゃ喜べないよ….” 会社の後輩達は ”ずいぶんとかわいそうな事をしますね。ひどい父親だ。” だが息子にも会社の後輩達にも言わせて貰った。 今年のサンガは一味もふた味も違うんやぞぉぉぉぉ….. REDS のゴールシーンが保証されているわけではないんやぞぉぉぉ。  

今シーズンの日程発表があってから楽しみにしていたこの試合。昨年、愛するサンガは浦和のホームゲームは駒場競技場であった。ここさいたまスタジアムでの試合は2006年以来3年ぶり。 あの時はいい処なく0-3 で完敗であった。 昨年も4月26日の西京極での試合は 0-4 と完敗。しかし10月1日の駒場での試合は先制後、逆転されたが後半に追い付いて 2-2 で引き分けた。 
今年のサンガは開幕戦で神戸に 1-0 で勝利と幸先の良いスタート。以降、これまで3勝2敗で6位につけていた。3勝のうち、ガンバそして今季好調の新潟から勝利を収めるなど非常に期待できる内容。柳澤の長期離脱が発覚した直後に鹿島に 
1-2  で敗れたが試合内容は悪くなかった。 それだけにこの浦和戦は勝利の予感が大いにした。いや、勝者こそわが愛するサンガと信じて競技場に向かった。
サンガにこれだけ期待させられるなんて何年ぶりだろう.. 現アジア王者のガンバに勝ったのだから前のアジア王者も連続して征伐してくれるぞ!!と思ったのだけど…..

さいたまスタジアムに到着し入場門を探すがビジターは完全に隔離体制。 
おいおいサンガサポーターは野蛮じゃないぞ…… それに数もそんなには…..
だがスタジアム内に入ると私の予想をまず大きく裏切ってくれた。3年前の REDS 戦ではほんの一握りしかいなかった紫のユニフォーム達は、今回はビジターゾーンをかなり埋めてくれた。半分くらいは…. 予想の2倍は行っていた。 
入口から続く通路の下の地域はみな立ち上がるゾーン(本当はここで観戦したかったけど。) 座って見られる様に通路から3段ほど上の座席に腰掛けた。 
しかしスタメン発表が始まると前の人達も立ち上がったのでこちらも立ち上がらざるを得なかった….. ”座って観たいか?もう少し上の段に上がって観るか?” と息子に尋ねるが、彼は”ここで良い立って見られるし、よく見える。” 何て親孝行な息子だろう。 そういえば5年前アテネ五輪予選の試合観戦に二人で来た時は自由席の観客は皆立ち上がり、息子は椅子の上に立たねば試合が見られなかった。 
あれから成長したな、身長も中身も。 でもやっぱり競技場には立見席を造っておいてほしいものだ。
この日の京都のスタメン、フォーメーションは下記の通りだった。

                                            20 パウリーニョ 
                          10 ディエゴ
   
               16 安藤淳                              22 渡邉大剛 

                       7 佐藤勇人                     3 シジクレイ

          6 染谷悠太       14李正秀     4 水本裕貴     26角田誠

                                       GK 21 水谷雄一

     

2列目左には2年目、関西大学出身の安藤。 シジクレイがボランチに入り佐藤と組む。これは浦和の攻撃対策だろう。 新人の染谷が左サイドバックでこの日もスタメン。左右こなせる渡邉が中盤の右サイドに入っている。FWはパウリがワントップ気味でディエゴが下がり目。豊田陽平、林丈統はベンチスタート。ここに柳澤がいてくれれば本当に勝つチャンスは十分あると確信できたのだが……

ホームの浦和のスタメン、フォーメーションは下記の通りだった。

                                                 17 エジミウソン 
                                24原口 

              34 山田直輝                                   10ポンテ
                         
                        22 阿部                      13 鈴木
   
          3 細貝               4闘莉王        2坪井           6山田暢二 

                                              23都築 


田中達也が怪我の為エジミウソンと組む FW は高原ではなく17歳の原口元気。左サイドバックには三都主ではなく細貝が起用された。 息子の話だと原口のスタメンは予想通りだが左サイドは三都主だと思っていたらしい。

   
    

浦和のキックオフで始まった試合、開始早々から攻勢に出て来るのは赤いユニフォームの方。 44秒には右サイドからエジミウソンが1分10秒には原口が中央からそれぞれ突破してくる。 立ち上がりサンガはこの攻勢におされぎみだ。 6分30秒に、ようやく角田が渡邉からスルーパスを受けて右サイドから坪井と交錯しながらシュートに持ち込む。右サイドを角田、渡邉がどんどん崩してくれればサンガにゴールのチャンスも、と思った7分30秒、あっさりと先制ゴールを許してしまった。 
中央で原口からボールを受けたポンテがシジクレイがチェックに入る前に前線に浮き球を送るとDFラインの後ろに走り込もうとするエジミウソンにピタリと合う。李正秀 がマークにもどるがその前にGKの位置をしっかりと見たエジミウソンがループシュートをゴールに流し込んだ。大歓声が耳に心地悪く響く。絶対に欲しかったそして与えてはいけなかった先制点を奪われてしまった。 
更に浦和は9分3秒には右サイドを細貝が突破しクロスを上げる。これはゴールラインを割ってくれたが、9分36秒には李正秀が中央をドリブル突破試みた所を奪われ、ポンテに先制点と同じ様にDFラインの裏側に浮き球のボールを送られ走り込んだエジミウソンが再びゴールネットを揺らしたがその前にマークに入った染谷を突き飛ばした事でファールを取られノーゴールの判定。 胸をほっとなでおろす。
13分14秒にはポンテから原口に繋がれ、最後は山田直輝のスルーパスを受けたエジミウソンがドリブルシュートを試みるが今度は水本がタックルに入る。14分17秒には山田直輝が水本、李がマークに入る前にミドルを撃つがここは水本の正面。 

浦和はエジミウソン、原口、ポンテ、山田直輝がポジションチェンジを頻繁に行いマークをずらす。特にポンテが左右に動く。そして阿部がどんどん上がってきて押し上げる。 サンガは頼みのシジクレイがこのスピードに付いていけない。 ディエゴ、パウリーニョらの球離れが悪い。 普段は守備的MFの安藤が左サイドに回っているのでこちらサイドからの攻撃力が落ちる。従って浦和DF陣もマークをし易くなる。  
デイエゴがポジションを下げられるので前にボールが出ない。
23分には山田直輝、原口の二人でDFラインを突破されるが最後はGK水本がキャッチ。 劣勢の京都は25分にCKのチャンスを得る。水本、シジクレイ、李がゴール前に入って来る。水本の打点の高いヘッドはGK都築にキャッチされたが、何とかボールを前に出してセットプレーからチャンスを作れないか?と思わせるシーンだった。 

しかし浦和の攻勢は緩まない。 28分左サイドからポンテが真ん中に送るとそこには阿倍が。阿部は李のマークを外しミドルを放つが水本がファインセーブでコーナーに逃れた。 ポンテに容易にパスを出させたシジクレイのマークが甘かった。 それにしても阿部の動きはさすがだ。 攻撃時にはサポートを、京都ボールになるや素早くマークに入る。 こうなると京都は守備を固めて早いパウリーニョの早いドリブル突破等のカウンター狙いにするしかないか?? 31分にデイエゴから素晴らしいスルーがパウリーニョに渡るが得点には結び付かずこれが前半サンガサポーター達を沸かせた最後の攻撃となった。 
浦和は40分には波状攻撃を見せる。サンガはパウリーニョまで戻る。 44分、ポンテからボールを受けた阿倍が右サイドに走り込んだ山田暢久に出す。山田の入れたクロスは逆サイドに流れるがそこにいた山田直輝が中に折り返し原口が放ったショットは李の足にあたり大きく弾み細貝が押し込み浦和が追加点!!と思ったがその前に細貝のポジションがオフサイド。 原口のシュートが入っていれば得点だっただけに再び背筋がぞっとする。 あぁもう完全に力の差が….. と思うもノーゴールはノーゴール。早く1点を返してくれ….と切に思う。 
ロスタイムが1分と表示された直後、右サイドでボールを受けた安藤がマークに入った山田暢久を外し中に切れ込む…. さぁサンガのチャンスだ、と思うも山田は安藤の腿を蹴とばしてストップ。最低でもイエロー、そしてレッドが出てもおかしくない汚いプレーであったが注意だけ。 おいおいカードを出せよ!!子供がいる事も忘れて山田を怒鳴り散らす。もちろん聞こえていないだろうが。 安藤はピッチに出されて立てずにそのまま前半が終了した。 サンガの誰かが後半、山田暢久を同じ目にあわせてくれることを祈った。

前半の総括を息子にしてもらうと、“浦和のパスワークが素晴らしい。京都はパスがつながらない。 よく失点1で済んだと思う。”との事。印象に残った選手は?との問いには “原口と山田直輝” 阿部は?と訊くと満足そうに頷いていた。 阿部は彼の最もお気に入りの選手だ。

春の心地よい風がゆっくりと吹く。少し冷たいか?私はJリーグもJSL時代同様、秋開幕に賛成だが寒いのは苦手だしなぁ…. でもJSLはあの寒さでもよく観戦した。 
もう17年も前のこと、あの頃は若かったからなぁ….
それにしてもさすがはさいたまスタジアム。とても見やすい。横浜国際とは大違いだ。 オーストラリア戦のチケット代3分の1は返して欲しいくらいだ。 

後半に入り京都はパウリーニョ、安藤を下げて豊田と林を投入して来た。安藤の足が心配だけど。これで前線は豊田、デイエゴの2トップに。 林は安藤のいた左サイドの2列目に入った。 そしてシジクレイの位置を高くとらせた。これでサンガが前線にボールの収まりどころが出来、我々の前にある浦和ゴールネットを揺らしてくれそうな気配を感じた。 
しかし決定機を掴むのは浦和だった。と言うよりも原口だった。54分にはポンテからライナーのボールを胸でワントラップした原口がアクロバティックにショットを放つがこれは至近距離にいた水谷がスーパーファインセーブで防ぐ。 更に57分中央から阿部、山田暢久とワンタッチで突破し山田直輝が触れて浮かせたところに原口が飛び込むがここも水谷がストップ。 58分には山田直輝のボールを中央で受けたポンテが戻したところを走り込んだ原口が角田のマークが入る前にミドルを放つがわずかにポストの左。 この際U-20と言わずに6月のワールドカップ予選で起用して欲しいくらいだ。 
その直後、大歓声に包まれて原口がベンチに下がり高原が入る。 息子は少し残念そうな顔。 もう少し原口を見たかっただろうに……

ここから京都が徐々に攻勢に出る。圧巻は豊田。空中戦では闘莉王に負けていない。さすが北京五輪で屈強なCB相手に堂々と渡り合っただけある。 そして林のサイド突破も顕著になって来た。63分にはこの試合既に3人目となる交替選手2年目の加藤弘堅がシジクレイに替って投入された。 加藤は中盤の右サイドに入りそこにいた渡邉は右サイドバックに。そして右サイドバックにいた角田がシジクレイのいたボランチのポジションに入った。浦和は足が止まったかあれほど支配していた中盤を徐々にサンガが支配し始めた。前半あれほど悩まされていた阿部の動きに角田、佐藤のボランチがしっかりと対応できるようになって来た。しかし決定的なラストパスを通させない。 坪井の読みは素晴らしい。浦和のDFラインを突破する事は容易では無かった。 82分にCKのチャンスを得る。 水本、李、と言った長身選手がエリア内に入る。 ゴール前に上がった所を都築と渡邉が交錯。キーパーチャージを取られた。 
    

ロスタイムが5分と表示される。まだまだ時間はある…….
しかしゴールが遠い。そして  主審の長い笛が鳴った。

   

これで対浦和戦はナビスコ杯を含めて9試合勝利から遠ざかったことに。 最後に勝ったのは2002年7月27日駒場で 3-1 で勝利した試合。 それ以来7年も勝ち試合がないのだ。しかし今日の試合を見る限り、サンガが戦力アップをしているのは間違いない。 

   

次こそは…….. 帰りは息子と自転車をこぎながらこの試合の事を話しながら帰った。 こう言う日が来るのも待っていたのだぞ…..

   



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4 コメント

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愛ある (KAZE)
2009-04-21 00:11:47
Mr.コンティ様

いつも詳しいゲームレポート、ありがとうございます。


お子さんとの観戦のエピソードも、楽しいそうですね!

今年も、勝ったり負けたり、楽しいシーズンです
頑張って応援していきたいです!
お久しぶりです♪ (まゆ)
2009-04-21 23:58:18
毎回毎回「お久しぶりです」って言っててすみません(笑)

なんですか!!
コンティさん、サンガ側ですか!!
なんてできた息子さんをお持ちで・・・(笑)
私が息子さんと観戦したいくらいです。
うちの息子ときたら前半開始早々「あと何分?」
「もう少しで終る?」とお菓子食べながら・・・しくしく・・・

後半の原口の猛攻、すごかったですね!!
でも、若い選手は点が入らないときにダラダラ使ってては
いけない、そこですぐに下げる事によって次にまた
いい結果が出せるみたいな事をフィンケ監督言ってました。
なるほど、さすが若手育成のベテラン。
直輝と原口はこのまま行けば確実にA代表ですね。
大事に大事に育て上げてほしいものです。

埼スタが自転車圏内かぁ・・・いいな。
私、味スタは自転車圏内なんですけどね。
家から20分ほどです。

今度、私も自分の息子に試合の総括させてみます(笑)
親子関係.... (Mr コンティ)
2009-04-25 17:13:06
まゆ様

いつもありがとうございます。会社の REDS サポーター達からは顰蹙の嵐でした。
”負けるとわかっている試合にしかも REDS ファンである息子さんをアウェー側で見させるなんてかわいそうすぎる....次回から息子さんは試合中は私たちが責任を持ってこちらであずからせて頂きます...”
と言われました。 負けるとわかっているだけ余計じゃ !! と反発しておきました。
でも今度はもう少しゆっくりとみられる席で埼スタ観戦をしようかと思います。 

スタジアムが近くにあるのは良い影響を与える方が多いみたいですね。またそちらの観戦レポートを楽しみにしております。 
今年は.... (Mr. コンティ)
2009-04-25 17:15:49
KAZE 様

長いシーズンが始まりましたね。今年は昨シーズンよりも期待できそうです。早くアウェーで勝って順位を少しでも上げてほしいですね。

ヤナギ 早く帰って来い !! ですね。 

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