Mr.コンティのRising JAPAN

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夏休みの親子観戦 REDS 浮上のきっかけは…仙台戦 から

2010-09-01 | 京都サンガ J-League

あぁ REDS が ACL に出ないかなぁ…

ここ数年の息子と J-League の話をする度に彼の口から洩れる言葉がこれだ。 

私に似て??国際派になりつつある(のかなぁ…) 息子は2007年にさいたまスタジアムで観戦した Sydney FC との試合が忘れられないみたいだ。
試合のみならず試合後の遠路はるばるやって来たSydney FCサポーターとの短いながら“国際交流”のひと時…しかしそう思うのは息子だけでは無い。毎年商用で訪れるオーストラリアでは A-League のサポーター達はさいたまスタジアムで4万人の大観衆の前で自分の贔屓チームがプレーする事を夢見ている。
私の親しい何人かの昨シーズン A-League 王者となり来年4年ぶりに ACL 出場を決めた Sydney FC のサポーター達はまた大観衆の中でさいたまスタジアムで観戦する事をものすごく楽しみにしているのだけど……

息子の夏休みの思い出にと…いやどちらかと云うと私の思い出作りかな… 8月17日さいたまスタジアムで行われたベガルタ仙台戦の観戦に出かけた。28日に行われる鹿島アントラーズ戦を観たがるかと思ったけど“勝つ確率の高い試合を観たい”との強い要望で仙台戦になった。 でも今のREDSは仙台相手でもかならず勝てるとは限らないなぁ…とも言っていたが……

第19節の仙台戦を前に浦和は3連敗。その前の第15節は愛する京都が 0-4 で粉砕された….そしてその前の2試合G大阪、広島に連敗。 勝点23で11位。 この時点で3位だった鹿島とは12勝点離されていた。 J-League 創設時の連敗続きのREDS の面影はさっぱりなく、サンガの様にJ2落ちの心配をする程の順位ではないが、
“常勝”REDSのサポーターとしては物足らない成績である事は間違いないだろう。 

さいたまスタジアムに乗り込んだベガルタ仙台はこの時点で16位、サンガ同様降格圏内に低迷していいた。この試合は調子を落としているとはいえ“格上”浦和相手のアウェーゲームでは確実に勝点1を確保したかっただろう。ビジター用のゾーンは黄色いレプリカを着るサポーター達が多く詰めかけている。サンガの時にはなかなかこうはならないんだなぁ…
息子には悪いけど、心中私が応援していたのはベガルタの方だった。 2003年のシーズンには愛する京都と同時にJ2に陥落しその後何度かJ2で対戦した相手だ。 
それにかつて愛するサンガで活躍した斉藤大介がいる。この日斉藤が観られるかも楽しみの一つだった….

浦和は達也と啓太が怪我で欠場だ。 その替りに原口元気がスタメンかと思ったけど、エジミウソンがワントップで右にポンテ、左に宇賀神を前線に置き平川を右サイドバックに置いた。 そして坪井がスタメンから外れ山田暢久がCBに入り啓太に替って阿部と組むボランチは細貝が起用された。 
仙台は前節のG大阪戦から太田に替えて千葉直樹がボランチに起用された。 それとFC東京から移籍の赤嶺真吾がこの日もスタメンでトップに入った。 赤嶺には2年前京都戦でゴールを決められたなぁ…

浦和のキックオフで始まった試合は開始26秒エジミウソンのシュートで幕が開いた様に浦和が仙台ゴールに迫るシーンが続く。ポンテが前線でタメになるのでボランチ阿部の上がりが良く中盤より前に良くボールが回る。 左サイドの宇賀神そしてサヌがガンガン上がって来るので仙台の左サイド、千葉と菅井がなかなか上がれない。 
5分21秒にはサヌがクロスを上げるが何とか鎌田がコーナーに逃れる。 7分にはサヌのドルブル突破から宇賀神に繋がれ上げたクロスに柏木が飛び込むがポストの左に外れる。
仙台の序盤の攻撃はフェルナンジーニョのドリブル突破からのみ。 それでも15分58秒にはリャンヨンギのドリブル突破からスピラノビッチをかわした赤嶺のシュートを演出する。 仙台が浦和ゴールに迫ると仙台サポーター達から “仙台 !! Let’s Go !! “ のコールが起こる。この仙台サポーター達の為にもまずは先制点を、その方が試合が面白くなると思った。

   

20分を過ぎるとポンテが2列目に下がりゲームメーカーの役割を担い阿部と柏木がガンガン上がる様になる。だが仙台もボランチの千葉、富田がDFラインと連携をとり決定機を作らさない。そして効果的なカウンター攻撃を展開する。30分にはサヌからポンテ、阿部、柏木と繋がれるがそこからボールを奪われ一気にカウンター攻撃を展開。最後はリャンのドリブルからフェルナンジーニョがミドルを放つがGK山岸のファインセーブでCKに逃れる。そのCKは阿部が何とかファーサイドにクリアーするなどこのシーン、前半最も得点の可能性を感じさせたシーンだった。浦和は前線まではよくボールを運ぶが最後にはエジミウソンにばかり集めるので鎌田、富田らのマークの前になかなか決定機が掴めない。 40分を過ぎると長身のCBスピラノビッチを前線に上げる。ロスタイムに入った46分にはサヌのクロスから惜しいシュートを放つが結局両チーム無得点のまま前半が終わった。スピラノビッチ、あのシュートを決めていれば Socceroos でのポジションは確保出来ていたぞ…
8月22日、浦和REDS元監督であったオジェク氏が代表監督に就任した Socceroos 事オーストラリア代表は9月のポーランド戦とスイス戦のメンバーが発表されたがそこにはスピラノビッチの名前もあった。

   

 後半に入り、浦和は立ち上がり平川の右サイド突破から46分37秒と50分58秒にチャンスを掴むが、それ以外は仙台が押し込むシーンが続く。
エンドが替って両チームともサポーター側に攻めてくるのでその度に更なる歓声が上がる。 フェルナンジーニョのドリブルに手を焼いていいた浦和はポンテがマークに入る事も。 58分に浦和は右サイドを平井が山田とのパス交換から抜け出し入れたクロスにエジミウソンが走り込むが惜しくも合わない。しかしここも最前線に走り込むのはエジミウソンだったか…
この攻撃で浦和が主導権を握るのかと思われたが、ここから攻勢に出たのは仙台だった。60分にはスピラノヴィッチのドリブルを奪いカウンター攻撃からリャンが放った正面からのミドルはクロスバーを直撃する。62分6秒には左サイドバックの田村がミドルを放つがこれもクロスバーを越える。その直後には富田がシュートを放つが山岸がナイスセーブを見せる。 
67分、浦和ベンチはボランチの細貝に替えてFW原口元気を投入する。 だがその直後に仙台に先制を許す。 フェルナンジーニョに長躯ドリブル突破を許しPA内に侵入を許し更に左サイドから中に切れ込み山田をかわして中に入れるとそこに赤嶺が何人かの浦和の選手ともつれ込むように走り込む。そしてついに浦和ゴールネットを揺らした。 “あぁ !! 入った~っっ。” 思わず叫んでしまった。 
あぁ、やられたぁ….息子が天を仰ぐ。 あれだけゴール前でボールをもたれたらあかんわぁ….と云った。周囲のレッズサポーター達も肩を落とす。 最初は赤嶺が押し込んだと思ったが後で最後は阿倍の足に当たってゴールを割った自殺点と解った。 

仙台先制。これで試合は面白くなると思った。だが浦和の劣勢はまだ続いた。 
73分17秒には関口からフェルナンジーニョにスルーパスが入り放たれたショットはポストの右に僅かに外れる。 77分浦和は宇賀神を左サイドバックに下げてサヌに替えてエスクデロを投入し、トップはエジミウソンのままで、2列目左にポンテ、右にエスクデロが入り トップ下のポジションに原口が入った。これで前線を厚くするがその前に仙台は富田を下げて斉藤大介を投入しており斉藤が効いておりなかなか決定機が作れない。 さすが元京都サンガ。 

“あの31番は京都にいたんだぞ。” 隣の息子に教えるが彼は興味なさそうだ。(当たり前か…)

79分には阿部が下がって堀之内が入り柏木とボランチを組む。 息子のお気に入り阿部が下がってしまったか….“もっと単純に前のエジミウソンに繋げば良いのに…” 息子が何度も嘆く。確かに前線でボールが回る時間は長くなったが最後にエジミウソンに繋げようとしすぎて仙台DF陣の網にすぐにかかってしまう。 
このまま仙台の思惑通りに試合が進むのかと思われた83分、エスクデロのドリブルからチャンスを掴み宇賀神の入れたクロスにエジミウソンが仙台DFと飛び込みそのままREDSサポーターの陣取る前の仙台ゴールネットを揺らした。 待ちに待った同点ゴールに大歓声が沸き上がる。息子も大喜びと云うより安堵の表情だ。
まだ逆転するだけの時間は残っている。しかし仙台もフェルナンジーニョに替えて高橋、田村に替えて一柳を入れ勝点1を死守する構えか…
原口、エスクデロがもっとドリブルで切れ込んでもよさそうな気がしたんだけど...

結局4分あったロスタイムを経ても得点は生まれず両者1勝点を分け合うホイッスルが鳴った。 

    

浦和はやや悔いが残る試合内容だったか…仙台にしては会心とまではいかないが貴重な勝点1を積み重ねた試合であった。 
京都がここで浦和相手にこういう試合が出来るかなぁ…..

仙台サポーター達の歓声を背にスタジアムを後にし自転車で帰途に着いた。 
おいおいそんなに飛ばさないでくれよ、もっとゆっくりと….それだけ息子が大きくなった証拠だ。8年前さいたまスタジアムに連れて来た時は浦和がゴールを決めるたびに高々と抱き上げる事が出来たんだけどなぁ…..

その後仙台は大宮、湘南相手に連勝を飾り降格圏を脱しつつある。 
浦和は次節湘南戦は圧勝したが続く鹿島戦は終了直前の失点で価値試合を引き分けてしまった。この試合に勝てばまだまだ優勝する力があるってことなんだけどなぁ….. 息子は試合前何度も言っていたんだけど。
8月22日 阿部の移籍が報じられた。 “あぁ最悪だ~”とは息子からのメールだ。

今年も暑かった夏….また親子観戦の機会はあるのだろうか…… そう思いを巡らせるのも楽しみの一つだ。

    



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