Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

京都サンガ昇格への正念場

2007-11-17 | 京都サンガ J-League
今年1月西が丘競技場にインカレの観戦に行った時の出来事。
数日前に終わったばかりの全国高校サッカーとは比較にならない少ない観客。参加していた大学関係はを除けば何人の一般客がいたのだろう?しかし記者席周辺にはJリーグも天皇杯も終わっていた事もあり名の知れた人達が何人かいた。
そして記者席に座っていたある男性に私の視線は釘づけになった。
昨シーズン途中に解任された柱谷幸二氏の後を受けた京都サンガの美濃部監督であった。私は早速彼の元に行き、サインを貰う事に。彼は快くサインを書いてくれた。サンガはJ2落ちとなっていたが美濃部監督の留任は決まっておりサンガサポーターとしての願いはただ一つ。1年でのJ1復帰であった。丁寧にサインをしてくれた美濃部監督に
“私は今は関東に住んでいますが大阪出身で京都で学生時代を過ごしました。サンガがJリーグ入りする前からサンガサポーターです。”
と言うと美濃部監督の方から右手を差し出してくれた。その右手を両手で握り、私は頭を深く深く下げた。
“お願いします。サンガをお願いします。今年でもう一度J1に復帰させてください。サンガをお願いします。本当にお願いします….”
最後は不覚にも涙声になってしまった。美濃部監督は私の手を強く握り、左手で私の肩に手を置いてくれた。そして
”わかっています。応援お願いします。“
”ありがとうございます。我々は応援するしかありません。お願いします。“と言った….
まるで我が子を預ける親の様な心境。でもすべてのサポーターは同じ心境になると思う。

サンガが3回目のJ2陥落から数か月が過ぎ、長い長いJ2の戦いが始まったのは美濃部監督にお会いしてから約2ヶ月後の3月3日。札幌をホームに迎えた開幕戦は幸先よく 2-0 で勝利を収めた。その後は3試合連続で引き分け第5節のC大阪戦では終了直前に前田和哉のゴールで 2-3 と破れてしまいおやおやと心配もしたが、その後は順調に勝点を伸ばし第30節を終えて17勝6分5敗勝点57。首位札幌の 17勝3敗7分勝点58 に次いで2位につけており。これで昇格は頂きだな….とすっかり楽観していた。
しかし以降の17試合が6勝6分け5敗と大失速。特に32節からはC大阪に 2-3 で敗れると、ホームでの草津戦は 1-1で引き分け、続くホームでの札幌戦も一時は逆転するものの連続失点で再逆転負けを喫し、続く小雨の中の国立競技場でのヴェルディ戦はロスタイムにディエゴに同点ゴールを許し勝試合を引き分けた。
この引き分けは大きく、これでヴェルディが息を吹き返してしまった。この4試合で2分2敗。さらに42節からも4試合で3分1敗と大ブレーキ。9月26日西京極でのヴェルディ戦では相手を5本上回る15本のシュートを放ちながら2点のアヘッドを挽回出来ずヴェルディに連敗。続く湘南 2-2, 福岡 1-1, C大阪 2-2 と3連続引き分けだが全て試合終了直前に失点を喫し勝点を失うと言う信じられない悪夢が続く。湘南戦は 2-0 でリードのまま残り6分で連続失点を喫してしまった。 
この結果、首位を行く札幌ははるか先を行かれ、ヴェルディには抜かれ仙台には背中に着かれ、自動昇格はおろか入れ替え戦出場も危なくなって来た。 
この危機に京都フロントは遂に美濃部監督を更迭。後任を加藤久氏が引き継ぐ事となった。
加藤新体制のもと、徳島、愛媛の四国勢に連勝したものの鳥栖に 0-3 と完敗し仙台にも抜けれて4位に陥落してしまった。 

今季のサンガは終了直前の失点が目立つ。J2の試合数はJ1よりも14試合多い48試合。時にはチーム数が13と奇数ある事から試合がない節もあるが、それでも週に2回リーグ戦がある時も少なくなく、その上北は札幌から南は九州まで移動距離もあり結構体力勝負、コンディショニングが大事になって来る。シーズンが深まれば深まるほどその傾向は強くなるが、第5節のC大阪戦での負け方が今シーズンの苦戦を予期していたのかも知れない。 
また選手の起用法もどうなのだろう?関西勢のJ2の試合は関東ではあまりお目に掛れず試合内容をいまいちつかめぬままにコメントをするのは心苦しいが、DF陣では元日本代表の森岡が4バックに悩んでいる様に見える。FW陣も相変わらずのパウリーニョ頼み。第47節の愛媛戦で豪快なバイシクルを決めた田原豊は次節の鳥栖戦ではスタメンでは起用されず3失点を喫した後の前半37分に投入された。
しかしこの鳥栖戦からは中2週間が空いた事から加藤監督曰く“フィジカル面を鍛えた”との効果が出たか、第48節、天皇杯でガンバを苦しめ調子に乗っているはずの山形に2-1 で勝利を収め、前日行われたヴェルディ対ベガルタが 1-1 で引き分けたので再びサンガが3位に浮上する事になった。
J2の昇格争いはこれから正念場を迎える。前節では札幌が鳥栖に敗れサンガの首位の可能性も出て来た。これからの昇格争いのカギはなんであろう?

直接対決
次節第50節は札幌ドームでコンサドーレ札幌と、第51節は西京極でベガルタ仙台との直接対決を控えている。札幌とは開幕戦こそ 2-0 で快勝するも、以降は 0-2, 2-3 で連敗。この敗戦には森岡が出ていなかったので次戦は彼の奮起に期待したい。 仙台との対戦はこれまで2勝1敗。1敗は地元ベガルタ大サポーターの後押しを受けたユアテックスタジアム仙台での敗戦。次はホーム。勝利を計算するのは難しくないはずだ。

他力本願??
ベルディは愛媛、C大阪との試合を残している。愛媛には1勝1分1敗だがC大阪には3連勝中だ。
ただし怪物フッキがベガルタ戦の警告で残り試合を出られない。そしてここ2試合草津、仙台と引き分けている。仙台戦はともかく、草津がよく頑張ってくれた。しかしヴェルディはシーズン序盤に7連敗を喫したのにここまで立て直してくるとはさすがラモス監督….でもその“育ての親”は第14節で 4-1 で白星を献上した京都サンガなのだけど….あの試合はホームだったのになぁ….この試合か第35節の国立でのヴェルディ戦、どちらか勝っていればヴェルディの今シーズンは終わっていたのになぁ…..
札幌は京都戦の次は最終節の水戸戦を残す。鳥栖が京都だけでなく札幌も食ってくれたので助かった。
仙台は25日の京都戦の前は18日にユアテックスタジアムで湘南と最終節もホームで徳島を迎える。湘南に奮闘してもらいたいが..仙台は湘南に3連勝中だしなぁ….大サポーターの後押しをするホームで2試合残しているベガルタがものすごく不気味だ…..

昇格争いをする当該チームとの直接対決2試合を残す我が京都サンガはあえて“有利な立場”と言わせて頂きたい。しかし、ここで勝てないようでは来シーズンJ1で戦おうとするチームの資格は当然ない訳で….
我々はただ応援するしかないのだ、そう選手達がやってくれることを信じて…….


最新の画像もっと見る

コメントを投稿