Mr.コンティのRising JAPAN

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ヴェトナム戦。対戦相手のスタメンは….

2007-11-17 | 五輪 U-20, U-17
ヴェトナム入りして4日目。この日は My Dinh National Stadium に日本五輪チームが乗り込んで北京行きを賭けた大事な試合に臨む。
こちらは乾季で湿度が低くて過ごしやすいと言われていたが何の何の、夜でもホテルの部屋に帰れば空調は点けっ放し。とてもこれ無しでは過ごせない。外にでれば時折心地よい涼風は吹くけど……
Ho Chi Minh から Hanoi に移動するとさすがに街の人は17日の日本戦の事を口にする。顧客の所に寄った帰りに歩いていると新聞と雑誌を売っているスタンドがあったのでふと足を止めた。ヴェトナムにも当然スポーツ新聞はいくつかあり、一面はサッカーの記事だ。つい先日まで Ho Chi Minh ではU-18の1次予選が行われていた。残念ながら地元ヴェトナム U-18はオーストラリア、韓国の後塵を拝して来年サウジアラビアで開催されるアジアユース(言い方古いか?)に進出出来なかった。そして10月末から11月初旬にかけてインドネシアのジャカルタで開催された U-16 アジアユースの決勝大会進出を賭けた U-15 予選でも最終戦のインドネシアに 4-0 で敗れるなど次戦へ駒を進める事が出来なかった。こうなって来るといよいよ地元のサッカーファンは11月末からバンコックで開催される SEA Games での金メダル獲得に期待がかかる。そう言う意味で、この日本戦はどうとらられているのだろう?

地元紙によると11月12日のヴェトナム五輪チームの練習ではサイド攻撃とペナルティーエリア内からのシュート練習を行ったらしい。 Alfred Riedl 監督によるとゲームメーカーの Nguyen Minh Chuyen ( グェン・ミン・チュェン ) の膝の故障回復が大きいらしく Vo Duy Nam ( ボ・ズィ・ナム ) と中盤を組ませるらいい。Nguyen Minh Chuyenはこの五輪予選では初戦の日本戦に71分間プレーした以外は出場出来なかった選手だ。そしてアジアカップでも代表入りしており日本戦ではスタメン出場を果たしている。厄介な選手が回復してきた。

しかし、この五輪予選で通算5ゴールを決めている Nguyen Vu Phong ( グェン・ブー・フォン ) は痛めたふくらはぎが回復せず日本戦は欠場すると思われる。まぁSEA Games に出られれば良しとされているのかもしれない。Nguyen Vu Phongと言えば8月の東京での試合で終了直前に強烈なFK放ち我々を震撼させた選手。 7月のアジアカップでも堂々のレギュラー入りを果たし日本戦を含め4試合全てにスタメン出場。この選手の欠場は日本にとっては吉報だ。

そしてDF陣がヴェトナムチームのアキレス腱となっている。センターバックの Nguyen Thanh Long Giang ( グェン・タイン・ロン・ザン) と今回コンビを組むのは数試合コンビを組んだ Mai Xuan Hop(マイ・スアン・ホップ)ではなく、Doan Viet Cuong ( ドゥアン・ヴェト・クォン)か Nguyen Dai Dong ( グェン・ダイ・ドン ) のどちらかになるが ドゥアン・ヴェト・クォン はサイドバックの選手だ。そして Nguyen Dai Dong が出場したの10月17日のサウジアラビア戦のみ。おそらく Doan Viet Cuong がCBに入るのではないか? 2トップは日本でも御馴染のLe Cong Vinh ( レ・コン・ビン) Phan Thanh Binh (ファン・タン・ビン ) で決まりだが、サイドを張る選手もタレントぞろいだ。2列目左のLe Tan Tai ( レ・タン・タイ ) そして2列目右のグェン・ブー・フォンの代役を務めるHuynh Quang Thanh, (フィン・クアン・タン) 左サイドバック候補のChau Phong Hoa ( チョー・フォン・フォア), Vo Nhat Tan(ボー・ニィェッ・タン)そして 右サイドバックのMai Tien Thanh ( マイ・ティエン・タン) 。日本の両サイドは誰が務めるのか… 右は水野晃樹、内田篤人、左は本田圭祐、安田理大となるのだろうか?足先が起用で攻守の切り替えが早いサイド攻撃を抑えられれば日本の勝機も見えて来ると思われる。ただ Phan Thanh Binh は東京での試合は後半26分から約20分程度の出場。今度スタメンで来られるとどうだろう…
そしてもう一人のFW Le Cong Vinh はアジアカップでも代表レギュラーで4試合すべてスタメン出場。UAE戦ではゴールも決めている。
そして Le Tan Tai はアジアカップで4試合スタメン出場を果たしながら五輪最終予選にはまだ出場がなかった。怪我でもしたのか?しかしこの日本戦には出場して来るらしい。う~ん厄介な選手だ。
また地元紙では平山、水野、細貝と言った東京でのヴェトナム戦で“活躍”した選手に注意を払っている。東京でのヴェトナム戦で出場しなかった李忠成の怪我も伝えられている。










SEA Games target

日本でも知られている通りヴェトナムサッカーファンの関心は SEA Game のタイトル奪取。優勝ボーナスとして11月14日Sai Gon Shopping Centre がUS$100,000 を支払う事を発表。そして優秀選手にはベンツも用意されているとか。 SEA Games では Group B に入りマレーシア、ラオス、シンガポールと対戦する。そして初戦のマレーシア戦は12月1日だ。
ヴェトナムチームが本格的に強化され出したのは2003年に地元で開催された SEA Games への強化がきっかけだ。この大会では決勝戦では激戦に末にタイに 1-2 で敗れたがその熱狂ぶりは当時この試合をテレビで見ていてひしひしと感じられた。その地元開催された大会で活躍したのが今年の五輪チームと言うよりもヴェトナム代表のエース Phan Tan Binh 。当時はまだ18歳だった。他にもLe Quoc Vuong, Phan Van Tai Em, Phan Thanh Binh, Nguyen Huy Hoang そして Phan Van Quyen ら前日のタイの英字新聞では “ DANGERMEN “ と指摘された選手達のプレーを楽しめた。特に当時19歳であった Van Quyen の動きは大変に目立っており、彼がボールを持てばタイのDF数人を擁しないと彼の動きは止められず、今後の成長が楽しみであった。実際に彼は2か月前の10月にオマーンの首都マスカットで開催されたアジアカップ予選では韓国相手に決勝ゴールを決めている。そして2005年にはヴェトナム遠征をしたジュビロ磐田がヴェトナム代表との間で親善試合を行ったが、名波、服部、藤田、崔龍朱を擁した磐田は Phan Van Quyen のゴールなどで 1-2 で敗れている。そして横浜FCが Van Quyen に入団のオファーを出したとの事….. 私はホスト国となる事が既に決まっていたアジア大会で Phan Van Quyen が見れる事を大いに楽しみにしていた。しかし、激震がヴェトナムサッカー界を襲う。今年の1月、代表チーム選手を含む7名のヴェトナム選手が八百長事件に連座していたとの事で処分されてしまう。Le Quoc Vuong, Thulong Thanh Hai, Phnoc Vinh, Phunoc Vinh, Hai Lam, Le Bat Hiem そして Phan Van Quyen の名前も含まれていた。 2003年の SEA Games で後半終了直前に退場となった Le Quoc Vuong には7年の重い実刑判決が下されThanh Hai には3年の実刑判決が、そしてVan Quyen も残りの他の選手同様執行猶予付きの判決が下された。

地元スポーツ紙には過去2大会のメンバーと今年のメンバーの比較が当時のフォーメーションを元に書かれている。2003年の SEA Games の話やら新聞の選手の名前を指さしてスタンドのおばさんとおじさんとした。勿論言葉は通じない。でも新聞を手に話す私を見て二人は私が何を言おうとするかよく判ってくれた。驚いた事にタイのキャティサックの発音が一発で通じた。タイでは何度も訊き直されるのに。そうだった。彼はヴェトナムのホアンアイン・ジャーライでプレーしていたっけ。
そして日本の選手もよく知っている。ナカムラ、ナカタ、タカハラ….
あぁそうか、アジアカップで日本はここで戦ったんだな。あの時ハノイだけは来れなかったんだ。 中田は引退していたけど……
言葉は通じなくとも….サッカーは世界の言葉。昨日11月16日は10年前ジョホール・バルで日本がワールドカップ出場を決めた記念すべき日だった。その翌日の今日、五輪チームの健闘を願うよ。  オシム監督の為にも……..

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