Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

北京に向けて 日豪の戦い。

2008-07-29 | Aussie & Kiwi

これと言った見せ場が少なかった試合が動き出したのは前半33分、細貝の縦パスを Over Age の Jade North がクリアー。そのボールを正面で受けた吉田麻也がすぐ右にいた水本裕貴に渡したがパスが緩く Nikita Rukavysta にインターセプトされてしまい、Rukavysta はそのままゴール前にドリブルで持ち込む。そして右から走りこんだ Archie Thompson に渡し、フリーの Thompson が後方から懸命に戻る長友裕都がマークに入る前に放ったシュートは山本海人の守るゴールネットを揺らして Olyroos が先制ゴールを挙げた。Rukavysta のインターセプトとドリブル、 Thompson のスピードも見事だったが Rukavysta にボールを取られた時に水本、吉田そして本田拓也の3人がマークに入ってしまい、Thompsonをフリーにしてしまったのが痛かった。ここは吉田、または本田拓のどちらかが Thompson の動きを注視出来なかったか……
しかし、これで目が醒めたか日本の Olyroos ゴール前での動きが速くなる。35分にはスローインを受けた李忠誠が North, Mark Milligan の間からシュートを放つ。これはGK Tando Velaphi がパンチングでコーナーに逃げるが香川が入れたそのCKを細貝萌が Milligan, Matthew Spiranovic と競りながらもヘッドで合わせるが惜しくもポストの右に外れる。この香川のCKは見事だったが Near Side で North を引き付ける動きをした吉田の動きも良かった。そして41分、長友が左サイドで頑張りスローインを得ると、細貝、本田圭祐とつなぎ逆サイドの内田篤人に。内田は中に走りこむ李に送ると Spiranovic を背負った李はボールをスルーさせると今度は森本がマークに付いた North をかわす様に後ろ足でボールをすらすとそこには走りこんだ香川が。香川には Milligan が追いすがるがそのまま香川が撃ったシュートはGK Velaphi を破って同点ゴールが生まれた。この一連のボールの流れは本当に見事で Olyroos の守備陣は完全に振られてしまっていた。 先制されてすぐに追い付くところはこの試合の残りは期待出来ると思った。ただ前半終了間際で倒れた細貝が心配であったが…… 
  
  


後半は立ち上がりから Olyroos が少し押す展開に。長身を生かすべくゴール前にロビングを入れて来る様になった。46分には右サイドの McClenahan が入れたロビングに Sarkies が飛び込み、一旦は内田がクリアーするもののボールが再び Sarkies の前に転がりそのままシュートを撃たれるが至近距離ながら正面を突いた事もありGK山本がキャッチ。再びリードを許すピンチでもあった。 Olyroos は右サイドから McClehnahan が中にロングボールを入れて来るのが目立ったがGK山本そしてDF陣が落ち着いて対処し失点は許さなかった。逆転を狙う日本は47分、本田圭祐からのパスを受けた右サイドの内田が Nikolai Topor-Stanley をかわして中に入れたところ後半から李忠誠に替って出場した谷口博之が Spiranovich と競り合いながらシュートを放つなどの積極的な動きが目立つ。
後半に入って高温多湿の気候に日豪両選手動きの差が出てきたか日本が優勢に試合を運ぶが Olyroos も何とか踏ん張りこのまま引き分けかと思われた89分左サイドで相手陣内深い位置でボールを受けた安田が中に切れ込まずに谷口に戻す。PAのやや外から入れたクロスを Supiranovich の前で谷口が頭で合わせたシュートはオーストラリアゴールに入り試合をひっくり返した。 GK Federici はボールがポストの右を通過すると反応しなかったが、あのコースに飛ぶと例え反応してもセーブは難しかったか….. 

  

終了間際のCKに Olysoos は Spiranovich, 途中出場の Ruben Zadkovich そして Topor-Stanley の長身選手達が飛び込むがキーパーチャージを取られる。2分あったロスタイムの間もスコアーは動かず日本がメンバー発表後の初戦を白星で飾った。 後半の日本は特にサイド攻撃が顕著だった。特に左サイドでスタメン起用された長友は前半から何度も相対する McClenahan を振り切る場面が続いた。83分に内田に替って安田理大が投入されると右サイドに入る両サイドこなせることを証明した。サイド攻撃にみならず前半の同点ゴールシーンに代表される連動性も顕著に見られた。これは高温多湿に慣れない Olyroos には堪えたのではないか? また1対1でもほとんど負けていなかった。谷口、香川が得点を挙げ、他にも長友がいい動きを見せるなど最終予選6試合に出場しなかった選手が結果を残したこの試合内容に反町監督はまず一安心しただろう。欲を言えば森本か李のFW陣にゴールが欲しかったか….そして細貝の肋骨にひびが入ると言う負傷の回復が非常に心配だ。万が一バックアップメンバーからの起用となると青山直晃か上田康太か…….

だが試合結果にはまさか諸手を挙げて喜んではいまい。この日の Olyroos は7月20日に行われた中国五輪代表戦からメンバーを7人替えていた。 GK Federich は五輪最終予選では1度も招集されなかった選手で子の日本戦が初登場。おそらく第2GKとなるだろう。そして Ruben Zadkovich, Mark Milligan のレギュラー候補はスタメンを外れ、もっとも妥当な Over Age と言われている代表でレギュラーポジションを勝ち取った David Carney は所属先の Sheffield United の都合で日本戦には合流出来なかった。そして高温多湿と遠征の疲れか動きは時間を追って少なくなっていた。 だがこのアジア独特の?気候が五輪で対戦するアメリカ、ナイジェリアそしてオランダに対して日本に味方するかもしれない。

一方の Graham Arnold 監督。中国、日本との連戦で何か光明は見出せただろうか?昨年のアジアカップで失敗した気候対策は見つけられたのだろうか?この試合では Nikolai Topor-Stanley が時折見せたサイドからの突破と“サプライズ選出”となった Nikita Rukavysta のスピードが武器となりうることが確認されたが………. Serbia, Argentina そして Ivory Coast を相手に目標であるグループリーグ突破はなるのだろうか??ハイクロス、ロングボールを多用する方策はアジアでは通じるが五輪に出てくるチームが相手ではどうだろう……

日本は7月29日アルゼンチンと。オーストラリア五輪チーム Olyroos は31日にソウルで韓国五輪チームと試合を行う。 

五輪開幕までいよいよあと10日ほどとなって来た。久々にテレビガイドでも買おうかな......
 

でもやっぱりスポーツは現場でみたいなぁ…………