Mr.コンティのRising JAPAN

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メダルを狙う オーストラリア五輪代表 Olyroos 達

2008-07-24 | Aussie & Kiwi
北京五輪の開幕までいよいよ2週間余りとなって来た。開会式より早く男女のサッカーは開幕する。日本の五輪メンバー18人は7月14日に発表され24日にオーストラリア五輪代表29日にはアルゼンチン五輪チームを迎えて代表発表後の連戦に臨む。
アルゼンチンに就いてはメッシやリケルメが出るとか話題になっているがオーストラリア五輪チーム Olyroos を語る、いや語れるマスコミ、専門誌はほぼ皆無だ。ならば私が??と言う訳ではないが24日神戸で日本五輪チームと対戦する Olyroos を自分なりに纏めてみた。そのオーストラリア五輪代表チームのポジション別のメンバーは下記の通り。

GK : Tando Velaphi ( Perth Glory )
   Adam Federici ( Reading : ENGLAND )

このポジションが Graham Arnold 監督が最も悩むポジション。最終予選では Central Coast Mariners の守護人 Daniel Vukovich が6試合全て自陣ゴールを守り通した。しかし今年2月の Hyundai A-League の Grand Final の終了直前の Mark=Shield 主審に手を出し退場に。試合も敗れたばかりか本人の処罰は当初オーストラリアフットボール協会F.F.A. は15カ月の出場停止処分と発表したがこれはあくまでも A-League に限られたことでAマッチを含めた国際試合に適用されるかどうかが焦点となっていた。その後チーム、本人からの“控訴”により A- League 出場停止期間はずいぶん緩和され8月29日から10月5日までの間となった。しかし五輪、A代表としての出場については6月11日 FIFA から2009年1月25日までとの判断が“確認”され Vukovich の五輪出場の可能性が断たれてしまった。これには本人はもとより F.F.A. Mariners 関係者、五輪代表スタッフはショックを隠し切れなかった。主審に手を出したのは決して許されることではないが、その判定が“明らかに”主審の誤審。地元では Vukovich に同情的な声が多かった。現在A代表こと Socceroos ではワールドカップ、 Asian Cup でもゴールを守った Mark=Schwarzer がいるが、彼の後継者として Vukovich は期待されていただけに9月から始まるワールドカップ予選にも不安感を募らせることに。
2008年に入って Olyroos は3月のアメリカ遠征から活動を始動。5月17日から26日までマレーシアで開催された国際大会で5試合を行ったが主に GK は五輪予選では第2GKだった Tando Velaphi が担って来た。
6月28、29日には“最終選考会”の一環として Darwin でチリ五輪チームと2試合を行いそこでは Justin Pasfield ( Sydney United ) Chris O’Connor ( Bray Wanderers : IRELAND ) がそれぞれ“最終試験”に臨んだが Velaphi を脅かす存在でもなく五輪メンバー入りも叶わなかった。Pasfield は2005年オランダで開催されたFIFIA U-20 メンバーにも選ばれ1-1 に終わった日本戦に出場。その時の控えGKが Velaphi だった。正に立場が逆転したのだった。Velaphi は2007-08 シーズンはチームの正GK Jaspn Petkovich が前シーズンの負傷が癒えるまで8試合ゴールを守った。第2GKには Adam Federici が選ばれたが日本戦では恐らくこれまで出場機会が無かった Federici がではないかな??それとも Velaphi がレギュラーかの最終試験か......

DF : Ruben Zadkovich ( 左サイドDerby County : ENGLAND )
   Adrian Leijer ( CB Fulham Athletic : ENGLAND )
Mark Milligan ( 右サイド or CB : EX-Sydney FC )
Matthew Spiranovic ( CB or CHF : FC Nurnberg : Germany )
Trent McClenahan ( 右サイド Hereford United : ENGLAND )
Nikolai Topor-Stanley ( 左サイド or CB Perth Glory )
Jade North ( 左サイド or CB Newcastle Jets ) : Over Age

最終予選に出場した6選手は出場時間が360分、4試合以上の選手ばかり、その上Over Age のJade North も選ばれた。妥当と言うよりの不動のDFラインだ。そして最終予選では Leijer , Milligan がそれぞれ2得点ずつ挙げている。総得点7点中DFが4得点とはどこかの代表チームの様だが特に最大のライバルと見られていたイラク戦ではアウェー,ホーム共にはイラク攻撃陣を完封し、ホームではこの二人のゴールで勝利を上げ五輪出場に大きく前進した。
オーストラリアは Socceroos, Olyroo そして A-League と4バックが主体。左サイドにZadkovich, CB にはTopor-Stanley と Jade North そして右サイドに Mark=Milligan がスタメンではないか? Mark=Milligan は昨シーズン1月の A-League 日程終了後は Agent と共に渡欧の可能性を探っていた。そして Manager, Agent の連絡ミスから??5月の合宿に現れずマレーシア遠征から外されたが合宿に遅れたのは欧州のクラブチームのテストを受けていたかららしい。
それでも Arnold 監督は Milligan は外さなかった。いや外せなかったと言った方が適切か??
このDF陣を見ると日本と随分縁のある選手が並ぶ。Trent McClenahan は2005年 FIFA U-20 の日本戦に出場しカレン=ロバートや平山と相対した。Zadkovich, Topor-Stanley そしてMilligan は昨年 Sydney FC のメンバーとして浦和 REDS との試合に出場した。特に Topor-Stanley はホームでの試合は左サイドで出場したがさいたまスタジアムでのリターンマッチでは191cm の長身を生かしてCBに入りワシントンのマークに着いた。そのTopor-Stanley は North とCBを組んで五輪ではアルゼンチン、セルビアの攻撃陣を抑えにかかる。North は本来左サイドのポジションで起用されることが多いが2月の Frand Final では CB でも起用された実績がある。Adrian Leijer をベンチに温存できるのは大きいと思うがタレントの揃ったDF陣に Over Age の Jade North を加えるのは得策でないという声も多い……….

MF : Stuart Musialik ( CMF : Sydney FC )
Kristian Sarkies ( Offensive MF : Adelaide United )
Neil Kilkenny ( CMF : Leeds United : ENGLAND )
Blagoja Celeski ( Offensive MF : Melbourne Victory )
James Troisi ( 左MF : Newcastle United : ENGLAND )
David Carney ( 左MF Sheffield United : ENGLAND ) : Over Age

A代表歴もあり最終予選では全試合に出場しホームのレバノン戦でゴールを挙げた Melbourne Victory 所属の Nicholas Ward は選ばれなかった。Over Age の David Carney が選出されたがMF陣を見渡しての感想は“超攻撃的”または“ディフェンスはどうするのだろう??” そして右サイドは誰が担うのか…… 左サイドは David Carney で決まりだ。ワールドカップ予選ではサイドバックで起用される事が多かったが中盤の左が彼のもっとも得意とするポジション。昨年のACL では Sydney FC のメンバーとして浦和 REDS とも対戦。その攻撃力は浦和DF陣を苦しめた。また Asian Cup の日本戦にも先発出場している。右サイドには Sarkies または Celeski を起用して Musialik, Kilkeny を中盤の底に置くか?それともタレント豊富なDF陣をこの位置に入れるか?
Sarkies,Kilkeny はともに2006年のワールドカップの予備メンバーでドイツまで帯同した。そして6月のワールドカップ3次予選の最終戦の中国戦に出場している。 Musialik, Sarkies そして Celeski は2005 年FIFA U-20の日本選手出場している。

FW : Mark Bridge ( Sydney FC )
Nikita Rukavysta ( Perth Glory )
Archie Thompson ( Melbourne Victory ) : Over Age

Nathan Burns, Bruce Djite の元 Adelaide United コンビ、そして David Williams ( Brondby ) らがそろって落選したことは一種の Supplies であった。この二人の落選に就いては Arnold 監督も記者会見で記者達の質問に答えているが、北京での暑さに耐えられるか疑問であった事と(おそらく国際舞台での) FW経験の不足を挙げたらしいがそれは正しいとは言い難い。まずこの二人は6月のワールドカップ予選では常にチームと帯同し中東遠征にも参加。 Djite はホームのイラク戦、アウェーのカタール戦には途中出場も果たしている。 Perth Glory 所属の Rukavysta は昨シーズンA-Leagueでは20試合出場し6ゴールを決めている新星ではあるが、Djite, Burns の方が1枚上手出はなかったか? Rukavysta は最終予選では2試合ベンチ入りを果たしたのみで出場機会はなかった。来るシーズンは Djite ( Genclerbirligi Turkey ) Bruce ( AEK Athens ) 共に渡欧するがそれが影響しているとは………この二人が Adelaide から抜けたのは9月に ACL で対戦する鹿島には”吉報”だ。
日本戦では Mark Bridge と Archie Thompson の2トップが起用されると思われる。 Mark Bridge は昨シーズンの Grand Final では決勝のミドルシュートを決めて当時所属していた Newcastle Jets を王者に導いたがそのシュートの強烈さは印象的で今でも忘れられない。 も一人のFWは Thompson だと思うが昨シーズンは所属先の Melbourne Victory では彼のボールキープを生かすべくむしろ2列目で使われていた。Thompsonは昨年の Asian Cup では何試合か出場を果たしたがワールドカップメンバーであったが出場機会は無かった。
Arnold 監督としてもこのFWのポジションがGKの次に頭を痛めたのではないか?当初は Kewell, Breschiano の召集を試みたが叶わず、2006年のワールドカップに”出場”したメンバーを起用したかったらしい。 最終予選でFWの得点は Mark Bridge と David Williams が1点ずつを挙げたのみ。それもホームの Lebanon 戦,
得点力不足は日本に限ったことでは無いという事か.....

Olyroos は7月4日のメンバー発表後は12日に Sydney で New Zealand ( 3-2 ) と 20日には中国 (0-1 ) と 長春で試合をこなし24日に日本、31日にソウルで韓国と試合を行い8月7日にセルビア(上海)10日アルゼンチン(上海)そして13日象牙海岸(天津)との試合に臨む。日本より10日早くメンバーを発表したことにより中国にまで”下見”をする事が出来た。
しかし反町監督にも同情を禁じえない。 A-League は2月に日程を終了し欧州のリーグは5月末までに各国ほぼ日程を終えているのでオーストラリアの方が召集、合宿そして遠征を組みやすかったのは間違いない。
 
前回はベスト8に終わったが(準々決勝でイラクに敗れる)今大会の目標は1次リーグ突破そして Ned Zelic, Tony Vidmar, Paul Okon そして Tony Popovic らを擁して準決勝に進出したバルセロナ五輪以来戦績を狙う。幸い?セルビアがレッドスターをはじめ地元クラブの選手供出に難色を示し混迷が始まっている。もし準決勝進出となれば Arnold 監督はAsian Cup で失墜した権威を回復するチャンスだ。 

その Olyroos と女子の Matildas が来日し日本五輪代表となでしことゲームを行うが試合会場は神戸だ…….

残念だけどテレビ観戦しかないな……. しかし反町ジャパンは大丈夫なのだろうか??