Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

ワールドカップ準々決勝 England vs Wallabies テレビ中継は....

2007-10-06 | Weblog
ラグビーワールドカップは準々決勝に入り、これからいよいよ列強故国同士の直接対決が始まる。
残念ながら日本はこの戦いには今大会も加われなかった。昨年サッカーのワールドカップの時も決勝トーナメントに残れなかった日本を含むアジア勢は“まだ世界の戦いに加わる実力が無い。”と欧州のある専門家に言われてしまった。
近年まれに見ぬ順当な結果が続いたサッカーのワールドカップと異なり、ラグビーのワールドカップは乱のグループリーグとも言えた。IRB “老舗”8カ国の中で Ireland と Wales がベスト8に残れず南半球のアルゼンチン、フィジーがベスト8進出。英国勢の中でも Scotland は 6 Nations で 17-37 で敗れた Italy を 18-15 で降し、前大会の覇者 England はグループリーグ最終戦のトンガを 36-20 で破ってそれぞれベスト8進出を決めたが共に楽な戦いでは無かった。
特に England は初戦のアメリカ戦こそ勝利を収めたが続く南アフリカ戦は 0-36 の完封負け。英国紙には開幕戦でフランスを破ったアルゼンチンを引き合いに出し“ England はアルゼンチンを手本にすべきだ。”と書かれる始末。サモアを 44-22 で破り、最終戦のトンガを破ってベスト8を決めたがその試合内容も地元では評価はされてない様だ。
ある英国紙ではもし今大会が次回の様に出場国が16カ国に減らされていればトンガは出場出来なかった国でそう言う相手に互角に近い戦いをされたと書かれている。
開始10分に Pierre Hola に先制の PG を許すと32分に Jonny Wilkinson がドロップゴールを決めるまでリードを許す苦しい試合展開。逆転後はリードを広げ最後は72分にまたも Jonny Wilkinson のドロップゴールが決まり 32-13 とリードを広げたが、60分からノーサイドまでの約20分間は殆どトンガの時間であった。その猛攻を凌いで終了間際の Hale T Pole のトライまで凌いだFW陣はさすがであったが、序盤は攻撃力に乏しくEpi Taione と Sukanaivalu Hufanga には度々攻撃を寸断されJonny Wilkinson やOlly Barkley は何度もタックルのミスを繰り返した。そしてスクラム、ラインアオウトでも後手を踏んでおり、準々決勝のオーストラリア戦には楽観的な要素は全くないとの事。
確かに2003年大会の優勝以来 England は精彩を全く欠いており2006年にはトゥィッケナムでアルゼンチンに 18-25 で敗れた試合を含め史上最悪のテストマッチ7連敗を記録してしまった。
しかし Australia も2005年の TriNations では4戦全敗、そしてこの年は18年振りに Wales に敗れた試合を含めて同じく7連敗を喫した。だがその後の両国の立て直しそして今大会の戦いぶりを見ると、どちらが準決勝に近い位置にいるかは……..
England はAustralia 戦にNick Easter, Matt Steven, Mark Regan の大型FWを並べてスクラムを多用し Wallabies に対抗する。これは2005年のトゥィッケナムの戦いと同じ戦術だ。そしてトンガ戦で16得点をたたき出した Jonny Wilkins のキック。また Olly Barkley そして Andy Farrell の故障は癒えず36歳のベテラン Mike Catt がセンターのポジションでスタメン起用される事に。

一方の Wallabies は新鋭 Winger, Adam Ashley Cooper を起用しオープン攻撃を展開したいところか?
また大会を通して好調を維持している George Gregan, Matt Giteau そして Chris Latham も更なる好調が伝えられている。心配なのは Lote Tuquiri と Drew Mitchell . Mitchell は今大会これまで7トライとトライスコアーランクのトップを行くがこれまで Easy Mistake が多いらしくベンチスタートだ。

これまでの両国の直接対戦成績等は下記の通り。

対戦成績 Australia 20勝 England 13勝 1分

2003年以降の両国の戦績
England 44試合 19勝 25敗 1分   
Australia 49試合 30勝 18敗 1分

延べ起用選手数 
England 84 人 (バックス40人, フォワード44 人)
Australia 64 人 (バックス30人, フォワード34 人)

直接対決
2004年 6月 Brisbane Australia 51 England 15
2004年11月 Twickenham Australia 21 England 19
2005年11月 Twickenham England 26 Australia 16
2006年 6月 Sydney    Australia 34 England 3
2006年 6月 Melbourne   Australia 43 England 18

ワールドカップでの直接対決は下記の通り
1987年 Sydney Australia 19 England 9
1991年 London Australia 12 England 6
1995年 Cape Town England 25 Australia 22
2003年 Sydney England 20 Australia 17

England にとってワールドカップでは対オーストラリア戦2連勝中と言うのが一つの好材料か?
それと試合が開催される港町マルセイユに集結した England サポーター達も彼らの後押しをいくらかするかもしれない。
それにしてもこれからワールドカップが面白くなると言う時に地上波でテレビ中継が無い日本にいなくて良かったと思う。2015年にワールドカップ開催を目標にしているなら選手候補そしてファンの底辺拡大の為にこう言うトップレベルの試合を子供達に見せられる努力を惜しむのは得策じゃないと思うのだけど。

Aussie McDonald sinks Champions Milan

2007-10-06 | EURO Football
10月4日早朝、ここ Brisbane のホテルで私はチャンネルを SBS に合わせる。
UEFA Champions League の第二節 Glasgow Celtic vs AC Milan の試合が地元地上波局SBSで中継録画放映されたのだ。日本ではスカパー等に加入しない限り結果がわかってしまう前にこう言う試合は拝めない。
期待の中村俊輔はやはり怪我でベンチスタートだった。アナウンサーもスタメン紹介の時にその事を伝える。
しかしここオーストラリア期待の Scot McDonald はスタメン出場。今シーズン Moterwell から Celtic に入団した McDonald はこれまで Scotland Premier League には7試合に出場し5ゴールを決めている。特に Milan 戦の前の9月29日の Dundee United 戦ではハットトリックを演じ今やレギュラーポジションを手にしている。 それには伏線があった。7月に開催された Asian Cup には招集されなかったがそれは Arnold 監督が Celtic での選手生活に早く馴染むために招集を見送ったと言われている。

初戦のシャフタル・ドネツク戦を 0-2 で落とした Celtic はこの難敵 AC Milan 戦は絶対に負けられない。しかしいかにホームで強い Celtic とはいえ AC Milan 相手では勝つのは容易な事では無い。
それでも前半を見ると何とか Milan の攻撃を凌いでいる。今年2月サンシーロで決勝点を挙げられたカカーも何とか抑えている。このGlasgow 独特の天候はホームチームに味方をするのであろうか?
試合が動いたのは雨脚が更に強くなった後半。63分、 Paul Hartley が上げたCKはCeltic のMassimo Donati と AC Milan のMassimo Odd がせるがそのまま後ろに流れる。わずかに Odd の頭に当たったのでわずかにコースが変わり Milan GK のDida も越えてしまいそこに走り込んだ Stephan McManas が押し込んで先制ゴールを決めた。しかしこれを機に AC Milan が攻勢にでる。Yoanna Gourcuff のFK はドライブがかかった様にドロップし Celtic GK Boruc の前でワンバウンド。何とか Boruc はCK に逃げた。
そこでコーンフレークの朝食を食べていた私はテレビ画面から目を離してしまった。そして次に視線を画面に戻すとなんだかカカーがボールをペナルティスポットにセットしている。テレビからは口笛とブーイングが。そのPKをカカーが決めて同点に。これでカカーは Champions League 通算 22ゴール目だ。それにしても Celtic Park は本当に得点が入ったのかと思うほどの静寂だった。
リプレイが映し出されたが、その CK からGourcuff が Celtic ゴール前に放り込むがここでホイッスルが。 Caldwell が Ambrosini を後ろから抱えたとこの日のドイツ人 Merk 主審がPKを与えたのだった。でもこの判定、良く見ていたと言うか、忠実すぎるのか….
74分にインザーギに替ってジラルディーノが投入されたがそれはもう一点を取りに行くためなのだったのだろうか?
一方のストラカン監督は80分に Kennedy , 85分には Chris Killen そして中村が投入された。85分の選手投入の時に拍手が湧き上がったがそれは中村への期待か?? 
そして89分、ピルロの連続ショットを凌いぎ、Celtic Park が狂喜のるつぼと化す。中村からの CK は一旦跳ね返されるが、また逆サイドから右サイドの中村の所に戻ってくる。そして相対するヤンクロフスキ,ボネーラを細かいステップで交わして中でフリーのブラウンにパスを通す。あまりに良いパスが来たのでブラウンが一番驚いたのでは無いか?ブラウンは後ろに戻すとペナルティーエリア外からそこに走り込んだ Caldwellが強烈なショット。それを一旦は GK ジダが弾いたが、こぼれたところを詰めたマクドナルドが押し込んで決勝ゴールを挙げた。
“Scot McDonald the Australian has given Celtic the lead “ と叫ぶ中継アナ。そして小走りして喜ぶストラカン監督。興奮のスタジアム……
しかし喜んでばかりもいられない。興奮したファンの一人がピッチに降りてそのままジダの顔面をはたき、ジダは交替を余儀なくされた。そして起用された GK がジェリコ=カラチでオーストラリア人。
先日 SBS で UEFA Champions League には4人の Australian が出場すると言っていた。 McDonald ( Celtic ) , Kewell ( Liverpol ) , Culina ( PSV Eindhoven ) そしてこのカラチか? 
兎に角昨年の UEFA Champions League の借りを返したのかもしれないが、この愚かなファンのおかげで Celtic は何かしらの処分を受けるかも知れないのだ。
でもジダの倒れ方も大げさな気がしたけど.....

その後、終日私は車で営業に回ったが地元のニュースではこの McDonald の決勝ゴールを何度も伝えていた。ナカムラの言葉は出なかったけど。

しかし激闘の末手にした勝利、その激戦が徒労に終わらない事を祈るよ…………..