Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Sydney FC 観戦記

2005-09-17 | Aussie & Kiwi
昨夜雨の中今年から始まった オーストラリア の プロサッカーリーグ HYNDAI A – LEAGUE の第4節 SYDNEY FC vs CENTRAL COAT MARINERS の試合を観戦した。仕事が長引き競技場入り出来たのは後半開始直後であった。この試合の行われた Aussie Stadium, ラグビーの国際試合や国内リーグ戦、そして Aussie Foot Ball 等が行われるオーストラリア国内では屈指の競技場だ。ほぼ全域が屋根で覆われるのでこの日の様な天候でも観戦は問題ない。しかし、ピッチに近い前の方は屋根から外れているので雨がもろにかかる。だが、陸上用トラックが無くしかも最前列の前には80cm 程度の仕切りがあるだけなので、まさにピッチレベルで試合が観戦できるので迫力がひしひしつ伝わってくる。これがラグビーなどのスポーツだと激しい肉体のぶつかる音が伝わってくるに違いない。まず競技場入りして驚いたのがこのスタジアムの雰囲気だ。4万人収容のスタンドに公式有料入場者数は1万5千強であったが“ここは欧州か?”と思うほど熱心なサポーター達が歓声を上げている。何人かは雨にも関わらず前列の方に陣取り声援を送っている。オーストラリアのどこにこれだけのサッカーファンが居たのだろう?12年前 J リーグがスタートした時の状況に類似している。あの時は遂にプロリーグが始まったと言う感激と共に、サッカーファンが市民権を得たような歓喜もあった。なにしろバレーボールファンの方が幅を利かせていた時代だ。このオーストラリアのサッカーファン達の“俺達の時代がやって来た”と言う誇らしげなフェイスペイントを入れた表情に12年前の自分を重ねてしまう。( ただ私はまだペイントをしたことが無いが ) 試合は 1-2 でホームの Sydney FC がリードされている。このかつて日本でも有名であった Pierre Littbarski 監督率いるFC Sydney は今監督自身が “KAZU を GUEST PLAYER として迎えたい“と Love Call を送っていることで話題を呼んでいる。当チームのホームページでも言及されており、”シーズン 開始前から正選手として Offer を出していたが当時はまだ一部(ヴィッセル神戸)所属だったので彼もそちらに留まりたかった。だが今はかつて私も指揮した二部チーム(横浜FC)に所属しており何とか GUEST PLAYER として迎えたい”という内容のリッティのコメントが載せられている。 A-League 各チームの支配下選手は20名に限られているが、GUEST PLAYER であれば2ヶ月から4ヶ月の短期契約となり、支配下選手数の対象にならない。そして話題の年末に日本で開催される World Club Championships にも出場の可能性がある。Sydney FC と言うよりも A-LEAGUE の スーパースターはかつて David Beckham 達と共に Europe Champions League を制した Manchester United のメンバーでもあった19番の Dwight Yorke だ。スリッピー な ピッチコンディション に足を取られるシーンもあったが彼にボールが渡ると何かと期待感が高まる。71分には右サイドからの速攻から最後は Yorke が丁寧に今季通算3得点目を決めて同点に追いついた。 Aussie Stadium は大騒ぎ。JSL 時代、欧州のスタンドの雰囲気をここでも持ち込めぬかと夢見ていたが同じ思いをした人達が今同じ様にここで主役を演じている。 試合は尚も Sydney FC が猛攻を繰り返すが逆転ゴールには至らない。反対に89分に逆襲を許し最後は ペナルティーエリア 直前で相手FWを引き倒して止めてFK を献上。その FK から追加点を決められ再びリードを許す。それでもロスタイムは3分あり、途中出場の長身 DF Jacob Timpano や 元 U-17 代表のIain Fyfe らを上げてパワープレーに転ずるがそのままタイムアップ。雨の中詰め駈けた観衆に勝利はプレゼント出来なかった。
だが、この雰囲気からオーストラリア の サッカー人気は今後上昇を続けると感じさせられた。この2チームの中でも Premier Ship や Scotland で長期プレーした選手達が含まれていた。もちろんオーストラリア代表候補選手達も。Jリーグが発足した年はドーハの悲劇の前にワールドカップの悲願はならなかった。だが Guus Hiddink を監督に迎え、南米とのプレーオフに今年こそと Soccerroos が32年ぶりの悲願を成し遂げれば、
来年からAFC に加盟する彼らは更なる熱戦を日本や他のアジア諸国とも繰り広げるだろう。