歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

"光る君へ" ④ 北の方と妾の間は無いのです ?  

2024年04月04日 | テレビの話し

前回の続きです。

第11回、『まどう心』です。

父為時は、政変で失職。"まひろ"は、左大臣の娘 "倫子" に口添えを願うが、いつもと異なる激しい口調で拒絶され、止められ摂政の" 兼家 "に直談判。

しかし、兼家からは、冷たく、厳しく、憎たらしく、拒絶され、これで、父の官職への道は、ほぼ完全に閉ざされます。

思いつく限りの方策は、すべて徒労に終わり、使用人は解雇し家事を自らが行い、もう、なるようにしかならないと、ほぼ観念したまひろ。

でも、しかし、もしかして、もしかして、道長が・・・、救いの手を・・・、かすかな期待を抱きつつ、日々を送るまひろ。

そんなある日、父・為時の同年配の友人"藤原 宣孝"が心配して、為時の留守にまひろの家を訪れます。

『婿を取れ。有望な婿がおれば何の心配もない』

『このようなありさまの家に、婿入りするお人なぞおりますでしょうか?』

『北の方(正室)にこだわらなければいくらでもおろう。そなたは博識であるし話も面白い。器量も・・・そう・・・悪くない。誰でも喜んで妻にするであろう・・・』

『私は、しょう(妾) になるのは・・・』

『私にも幾人の妾がおるが、どの女子も満遍なく愛しんでおる、文句を言うものなぞおらん・・・もっと男を信じろ、まひろ』

年老いて捨てられた妾の、悲しくも哀れな姿を見ているまひろ。

まひろは惑います。もしかして、できることなら道長の正妻に、北の方に、一縷の望みを託します。

そんな日々、歌会の席で、引く手あまたの倫子が、まひろに、

『わたし、今、狙っている人がいるの。両親は猫にしか興味が無いと思ってますけど・・・でも、必ず夫にします。この家の婿にします』

と打ち明ける倫子。

引く手あまたの倫子が、これまで断り続けた理由は、あらゆるつてを使って情報を集め、将来、権力を手中に収める、そんな器量の男を物色していた、と、思います。

それは、私が勝手に思ったのではなく、うすうす、そう思わせる脚本の、演出の、演技の、結果だと、そう思うのです。ホント、倫子は、賢さと、したたかさと、そして、怖さをも、併せ持つ女性。

ここで一言。

人間には、①支配したがる者 ②支配されたがる者 ③支配したくも、されたくもない者、この三種類に分かれる、と、考えます。または、野党的資質? 気質?の者と、与党的資質・気質の者に分かれる、と、考えます。

道長を、権力闘争大好き人間に変えたのは、この倫子の資質・気質の影響が大だと、そう思えて来ました。

そして、そして、待ちに待った、道長から届いた手紙。逢瀬の場に、淡い期待を抱きつつ、飛んでいくまひろ。

抱き合い、求め合う二人、長く、激しく、濃厚な口づけ、いや、"口吸い"、糸引くような口吸いです。これは、実際に舌を絡ませています。NHKとしては、かなり思い切った過激なシーン。

そして、道長は、

『妻になってくれ。遠くの国へは行かず、都に居て、政の頂を目指す。まひろの望む世を目指す、だから傍にいてくれ。二人で生きていくために俺が考えたことだ』

『それは、私を北の方にしてくれるってこと ? 』

『・・・・・・』

『ショウ ( 妾 めかけ ) になれと云うこと ?』

『北の方は無理だ。されど、俺の心の中ではお前が一番だ。まひろも心を決めてくれ』

『心の中で一番でも、いつかは、北の方が・・・』

『それでも、まひろが一番だ』

『耐えられない、そんなの !』

『お前の気持ちは分かっておる』

『分かってない ! 』

『ならばどうすると言うのだ ! どうすれば、お前は納得するのだ・・・言ってみろ・・・、遠くの国に行くのは嫌だ。偉くなって世を変えろ。北の方でなければ嫌だ。勝手なことばかり、勝手な事ばかり言うな』

捨て台詞を残し、道長は去って行くのでした。淡い期待は、木っ端みじんに打ち砕かれました。

妾となる事を拒絶した事で、道長との関係を終わらせてしまったまひろ。それでも道長への想いは残り、拒絶への後悔と、終わってしまった関係に涙するまひろ。

まひろと決別した道長は、父の兼家にたいして、ある決意を継げます。

どうする? どうなる? まひろと道長です。

第11回『まどう心』でした。

ここで、一つの疑問。

正室がだめなら、側室の手があると思うのですが、何故、妥協点として側室の提案はなかったのでしょうか?  受領貴族の娘だとしても、いきなり妾はないと思うのです。

そうでした。そもそも、ここで二人が結ばれては、ドラマは12月を待たずして、終わりを迎えてしまいます。ここで悲しい別れで前半の山場。

これから中盤は、まひろ、道長、倫子の三人の絡みで展開していく?

まあ、それは、それとして、そういう事なのだとして、この続きを期待します。

 

それでは、また。

 

 

 


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