粋なオヤジになりたくて

♪一日おきにリリースしています。アップされるのは約5ヶ月遅れです。♪

のだめのペトルーシュカが即興演奏に突入

2006-12-23 | テレビ番組、気になるCM
 
 のだめが挑んだマラドーナ・コンクール本選の最後の演奏曲がストラビンスキーのペトルーシュカからの3楽章の第一楽章ロシア人の踊りというわけだ。高熱で寝込み、一度も練習で鍵盤を弾くことなく、譜読みだけで本番で弾いてしまうという驚愕の設定となっている。さらには破れかぶれでキューピー3分間クッキングまでペトルーシュカ風に即興で挿入してしまうという離れ業までやってしまう。何か意味ありげに観ていた審査委員長(ミスターオクレではなくオクレール)と、このあとどんな展開が待っているのだろうか。なおのだめのライバルである頭の長い瀬川悠人君は電車男、伊藤淳史の実の弟だという。

さて譜面でも観てみよう。なんとも読み辛いリストでよくみかける3段式の楽譜だ。ハ長調ということは右手も左手も和音は白鍵のみを弾くわけですね。爪先が痛くなりピアノも傷みそうなグリッサンドが登場する。(譜例1)


(譜例1)

更に楽譜は読み辛さと難易度を増し、まるでエチュードのような技術の領域に。。。珍しいほど強弱や緩急の指示がない。(譜例2)


(譜例2)

 この曲を初めて聴いたのは大学生の頃。当時サンソン・フランソワで初めてショパン・エチュードを聴いて、曲の数々に感動していた小生は、デビューした直後のポリーニのショパン・エチュードの演奏をFMで聴いて、あまりのすごさに度肝を抜かれ、すぐさまポリーニのアルバムを大学生協に注文にいった。そのときに一緒に買ったのが、ポリーニの事実上のデビュー盤となった71年録音のストラビンスキーのペトルーシュカとプロコフィエフのソナタ7番の入ったアルバムだったのだ。ポリーニの演奏による第一楽章ロシア人の踊りを聴いてみよう。その疾走感にまず絶句デス。ちょうどのだめがストップしてしまうあたりを弾いているのだが、ここからキューピーに行く設定にはちょっと無理がありませんかね。



コメント
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