サッカー観戦

 
 ワールドカップ・メンバーが発表された。玉田圭司は無事代表入り。最近、私、玉田を応援するだけで揶揄される状況だったんだけれど、今回の選出には素直に喜んでおいた。

 今年はいろんなスポーツを観戦しよう、と決めて、春には相棒に連れられて、瑞穂の名古屋グランパス開幕戦を観に行った。玉田のグランパス初ゴールを期待してたのに、玉田ってば、動きもキレもいいし、シュートだって枠に行くのに、ゴールが決まらない。シュートが外れてダメポのポーズ。可哀想な玉田。
 相棒が、玉田がどうやってもゴールできない夢なんて見たもんだから、こないだのブルガリア戦、スコットランド戦でも、やっぱりゴールできなかった。「正夢だよ」と自慢げな相棒。もー、そんな夢見てどーしてくれるの。
 ……ドイツでは頑張って決めてほしいな。

 サッカー日本代表の試合じゃ、サポーターは、ヤタガラスのマークの付いた青いユニフォームを着て、日の丸の旗を掲げて応援する。それを、かつての軍国主義に無批判な、無神経な若者たちの行動だ、と非難する意見もある。
 八咫鴉(ヤタガラス)というのは、日本神話に出てくる神の使いで、神武天皇を大和まで道案内し、勝利に導いたという三本足のカラス。日本サッカー協会のシンボルマークとして、日本に初めて近代サッカーを紹介した、なんとかという人物にちなんで、その出身地にある熊野大社のヤタガラスからデザインしたのだとか。

 日の丸やヤタガラスの所以はそれとして、だから、サッカーは国威高揚につながる、という短絡的な結論には、ならないと思う。もちろん、所以は知っておいたほうがいいと思うけれど。

 相棒によれば、人がW杯やWBC、オリンピックなどで、自国を応援する意識というのは、「ファン意識」なのだという。これが本来のイデオロギーと決定的に異なる点は、社会に対して開放系であるということ。
 だから、目的が限定的で、その目的に沿ってその都度集まることはあっても、集団形成を自己目的とはしないのだという。また、目的そのものを含めて、分析的に捉えるという姿勢、つまり科学を、排除しないのだという。

 サッカーも含め、スポーツというのは「必要」ではなく「剰余」という、人間の自由の領域に属するもの。その意味では芸術と同じだ。
 だから、W杯も素直にジーコ・ジャパンを応援したい。

 ところで4年前、相棒、次のワールドカップ・イヤーにはドイツに連れてってくれると約束した。今年がその年なんだけど、ドイツに連れてく気、あるのかなー。

 画像は、名古屋グランパスの開幕戦。
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