エウリュマコスが弁解する。すべての責任はアンティノオスにあった。その彼が死んだ今、我らのことは許してほしい。我らが浪費した分については今後、十分に償おう。と。
が、オデュッセウスは言い渡す。許すつもりはない。お前らの選択肢は二つに一つ、闘うか、逃げるかだ。と。
観念したエウリュマコスは求婚者らを煽る。もはや術はない、覚悟を決めろ! そう言いざま、剣を抜くと、オデュッセウスに斬りかかる。が、オデュッセウスの放つ矢に胸を射抜かれ、食卓の料理や酒を飛び散らせて倒れこんだ。
広間は乱闘の場と化す。テレマコスは武具を取りに走ると、豚飼い、牛飼いとともに武装し、オデュッセウスの周りに立つ。オデュッセウスは、矢の続く限り求婚者らを射続け、矢が尽きると剣を取る。
そこへ不忠な山羊飼いが、テレマコスのあとから武具を探し出して戻ってくる。今や求婚者らもオデュッセウスら同様に武装する。ちょっぴりひるむオデュッセウス。
このとき、アテナ神がメントルに化けて現われる。オデュッセウスよ、トロイアでの気概を、今一度見せてみよ。そう言うなり、ヒラリと天井の梁に飛び乗った。
求婚者らの投げる槍は、アテナ神によってことごとく外され、一方、オデュッセウスらの槍はことごとく命中する。求婚者らは折り重なって床に倒れ、広間は阿鼻叫喚の血の海に。
こうして、テレマコスのかばった楽人ペミオスと伝令使メドンのみを残して、求婚者らは殲滅される。
To be continued...
画像は、パリエール「求婚者たちを殺害するオデュッセウスとテレマコス」。
ルイ=ヴァンサン=レオン・パリエール
(Louis-Vincent-Leon Palliere, 1787-1820, French)
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