私は世界旅行のポイントをチェックした世界各国の地図を、手許に持っている。
図書館で旅行ガイドブックを借りて地図をコピーし、いい感じー、と思った風景の地方をチェックする。サイトで観た、いい感じー、と思った絵を所蔵する美術館の場所も調べて、その地図にチェックを入れて書き込んでいく。ついでに、文学や音楽にゆかりのある地方もチェックする。
で、次から次へとチェックするうちに、私の分厚い地図の束はチェックだらけになってしまった。一つの街や村に2~3日滞在するにしても、とても10年やそこらでは周れそうにない。どーしよー。
日本社会はいよいよファシズムの色を濃くしているし、徴兵制だってもう絵空事ではなくなってきている。
「アホしか我慢できない社会だ」と相棒は言う。「早く日本を脱出しなきゃならない。永住権を取るとなると簡単じゃないから、3ヶ月くらいその国を旅行して、期限が来たら次の国に移動して、また3ヶ月くらい暮らして……というふうに、旅行し続けたらどうだろう」と言う。
相棒がこう言い出したのは、もうかれこれ6~7年前。私も最初はそれを話半分にしか聞いていなかった。でも、ここ数年の間に、日本はあっと言う間に馬鹿になった。そして危険になった。
で、私も地図を作り始めた。絵の練習もし始めた。
画像は、フィッセル「ニューイングランド地図」。
クラース・ヤンツ・フィッセル(Claes Jansz. Visscher, 1587-1652, Dutch)