それには理由(わけ)があります。
一般的にケアハウスとは自立している方を対象としている施設ですが、母が入居しているケアハウスは介護型で要介護5などのレベルになっても退去しなくてもよい有難い施設です。
しかし、母が入居しているケアハウスは『看取り』をしていないのです。
それは契約書に明記されています。
契約時は何とも思わなかったのですが、母が寝たきりになって最期を迎えようとしている今、病院に移ることなどなく静かにその時を迎えさせてあげたいというのが本音です。
それで、母が脳梗塞になってから、『なぜ看取りが出来ないのか』スタッフさんに尋ねてみたのです。
すると、こんな答えが返ってきました。
私たちスタッフも、今まで介護させていただいたわけですから、最期を看取って差し上げたいと望んでいます。
でも、この施設に来てくださるお医者さんがいないのです。
ここは、福島市からも時間がかかりますし、夜間に来てくださるお医者さんを見つけることが出来ていないのです。
それで、たいへん残念なのですが、現在のところ看取りが出来ないのです。
ああ、そういうことだったのか!
24時間体制で、臨終に来てくれる医師がいないのか。
チエちゃんの村に医療機関はありません。
もう何年も前に、たった一つの医院が医師の高齢化で閉院となってしまったのです。
いろいろな介護施設が存在していますが、それぞれに問題を抱えているのだなと思いました。