チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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賠償金のゆくえ

2012年06月24日 | チエの玉手箱
3月に請求した東京電力の賠償金が口座に振り込まれたのは、たしか4月中旬頃だった。
我が家は、均等に山分けすることに決めていた。

若い頃の私なら、手にする前からあれこれ考え、何に使おうか楽しみにしていたはずだ。
洋服を新調したいな。
美味しいものを食べに行くのはどうだろう?
宮部みゆきの新刊が発売されたはずだ。
新しいセーターのための毛糸を買いたいな。
そうだ!ヒロシの分と合わせたら、結構な金額になるから、1泊いや2泊旅行に行けるかもしれない。

ところがだ!
最近の私ときたら、取り立てて欲しいものが思い浮かばない。
歳を取るというのは、こういうことなのかと思う。
若い頃にはあれもこれも欲しかったのに、ある程度ゆとりが出て手が届く頃になったら、もう欲しいとは思わなくなってしまった。
何もかもが面倒になってしまっている。

それに、3.11直後には「東電から賠償金をふんだくってやる」と思っていたのに、今となったら、「帰還困難区域でもない私たちがいただいてよいものだろうか?」とも思えるし、将来放射能の影響で身体に何らかの変調を来した場合、あの時賠償金を受け取ったではないかとなんの補償も付かないのではないかと不安になったりもする。
第一、東京電力からの賠償金となっているけれども、これは国のお金が使われている。
そしたら、それは私たちの借金に他ならない。

息子たちは、いつになったら自分の分け前がもらえるのか?と催促してくるが、
「うん、まあ、そのうちね。」と、ごまかしつつ、我が家の東電賠償金は預金通帳に眠ったままである。

あ!そうだ。
このブログに使っていたデジカメの調子が悪いから、修理するか新調したいな。
うん、それがいい!