チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
+昭和50年代~現在のお話も・・・

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第175話 冬の真夜中

2009年11月30日 | チエちゃん
 寒い冬の真夜中、障子戸に切られた猫窓から、スーッとみぃが入ってきました。
チエちゃんとおばあちゃんが寝室へ向かった時には、まだ、みぃはコタツの中で丸まっていたのです。
それから、一眠りしたみぃは、見回りに出かけ、もしかしたら、縁の下で家ねずみの狩りに成功したのかもしれません。
満足したみぃは、朝までぐっすりと暖かく眠れる場所を求めて、やってきたのでした。

 おばあちゃんとチエちゃんが寝ている布団に近づくと、まず、おばあちゃんの顔に鼻先を近づけ、フンフンとひげでくすぐってみました。
でも、おばあちゃんが気付いて、みぃをお布団の中に入れてくれる気配はありません。
そこで、今度は、チエちゃんの顔に鼻先を近づけ、同じことをしてみました。
すると、チエちゃんはくすぐったい感じがしたのか、寝返りを打ちました。

しめた!

寝返りを打ったおかげで、チエちゃんの身体とお布団に隙間が出来たのです。

そのわずかな隙間から、みぃはするりと布団の中に体を潜り込ませました。

あったか~い!

チエちゃんのそばに体を丸めると、みぃはたちまちのうちに睡魔に襲われ、幸せな眠りへと落ちていったのでした・・・