チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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第150話 アイスキャンデーと青大将

2008年07月12日 | チエちゃん
その日、チエちゃんはおやつにアイスキャンデーを買うよう、おばあちゃんからおこづかいをもらったのでした。

夏の暑い日の冷たいアイスは、チエちゃんにとって最高の楽しみでした。
チエちゃん家に冷蔵庫は、まだありません。
ですから、アイスキャンデーは買い置きができないのです。

真夏の太陽がジリジリと照りつける中、チエちゃんはお金を握りしめ、ひとり通い慣れた砂利道を遠藤商店へと、喜び勇んで向かったのです。

ところが、不動様へと続く橋のあたりで、チエちゃんはビクッとしました。
道の真中に、怪しい物体が長々と伸びていたのです。

それは、2mもあろうか(実際はもっと小さかったのかもしれませんが、恐怖でチエちゃんにはそう見えた)と思われる青大将が、道を渡るところだったのです。


 どうしよう・・・ 
 ここを通らなければ、遠藤商店には行けない
 アイスキャンデーは食べたい
 でも、ヘビはこわい・・・


青大将はノロノロしていて、道の真中に伸びたまま、なかなか動こうとしないのです。
とうとう、チエちゃんは、アイスキャンデーを諦め、家へと取って返したのでした。

それから、2~3週間は、またヘビがいたらどうしようと思い、アイスキャンデーを我慢したのでした。