元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「好色一代男」

2011-10-26 06:27:45 | 映画の感想(か行)
 昭和36年作品。原作はもちろん井原西鶴の同名作品だが、監督がクセ者の増村保造なのでヒネった作りになっているだろう・・・・と思ったら全然違う(笑)。これは何といっても主演の市川雷蔵の映画だ。

 雷蔵演じる但馬屋のドラ息子世之介が、次々と女性遍歴を重ねるだけの映画。好色丸に乗って“別の世界”へと旅立つラストまで、徹底して御都合主義的な世界が展開する。ここまでやると、むしろアッパレだ。

 絢爛豪華な舞台と女優陣をバックに、雷蔵扮する調子のいい二枚目がひょいひょいと世の中を渡って行く様子を見ているだけで楽しい気分になってくる。若尾文子の美しさもさることながら、中村玉緒のコケティッシュな魅力も見逃せない。
コメント
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