元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ザ・セル」

2011-10-28 06:31:23 | 映画の感想(さ行)
 (原題:The Cell)2000年作品。最先端の技術を使って患者の精神世界にサイコ・ダイビングするという治療をおこなっている女流心理学者が、連続殺人犯の脳に入り込んで被害者の監禁場所を探ることになる。しかし、そこは異様な世界だった。

 ヒロイン役のジェニファー・ロペスの内面世界は桜が満開。もちろんこれは衣装デザイン担当の石岡瑛子の趣味なんだろうけど、映画の内容としては、ちょっとイマイチである。何より、心の中の世界を扱っているわりには、登場人物たちの内面描写がえらく浅い。

 これが劇場映画デビューとなるターセム監督はCMやミュージック・ビデオ畑の出身だが、この分野の仕事ぶりから一歩も出ていない。ただし、この後に撮った「落下の王国」ではサマになっている部分もあり、いわば発展途上の作家のシャシンということになるだろう。ハワード・ショアの音楽は素晴らしい。
コメント
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