元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ekiden」

2011-09-07 06:35:31 | 映画の感想(英数)
 2000年作品。大学駅伝チームに籍を置いていた二人の選手が、卒業後一人は名門の実業団へ進み、五輪出場も夢では無いと言われるほどの実績を積み上げ、もう一人は斜陽業界の中堅企業に入社して廃部になっていた駅伝部の復活に奔走する。二人の活躍と友情を三角関係の恋を交えて綴られる青春映画。

 ヒロイン役の田中麗奈は別に彼女でなくてもいいキャラクター(笑)。でも、映画自体はなかなか楽しめた。監督はこれがデビュー作の浜本正機。コテコテの予定調和的スポ根ドラマを、何の気負いもなく正攻法で追っているあたりは好感が持てる。主演の伊藤高史と中村俊介は猛特訓のおかげか、走るシーンに何の違和感もなかったのは嬉しい。別所哲也、根津甚八などのサブキャラもいい。

 駅伝という競技は、各選手からは走る前に他のチームメイトがスタンバイしているところは見えない。走者同士を結びつけるものは一本のタスキのみ。それだけに、劇中でタスキをモチーフにチームワークの重要さを描き出し、その結果をラストに集約させる展開は(若干クサいけど ^^;)素晴らしく効果的だった。撮影も万全で、これは思わぬ拾い物の一本だ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする