元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「ひかりのまち」

2011-09-03 06:43:30 | 映画の感想(は行)
 (原題:Wonderland)99年イギリス作品。恋人を募集中のカフェのウェイトレス、身持ちの悪いシングルマザーの美容師、その妹で出産を控えている元教師etc.孤独を抱えた登場人物達の人生が錯綜する群像劇。

 監督はマイケル・ウィンターボトムだが、やはりこの演出家は好きになれない。名もなき市井の人々の哀歓を自然でクールにドキュメンタリー・タッチで綴ったつもりなんだろうけど、何となく図式的で“あざとさ”が見えてしまう。各エピソードもあまり面白くない。マイク・リーやケン・ローチといった他のイギリスの作家に比べれば明らかに格下だ。

 シャーリー・ヘンダーソンやジーナ・マッキー、モリー・パーカーといったキャスティングは地味だが、ハッキリ言って“ただ地味”といった感じ。即物的な持ち味も引き出せていない。

 ただし、マイケル・ナイマンの音楽は素晴らしい。これだけでこの映画はチェックする価値あり。
コメント
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