HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

ぼくを葬る

2008-04-07 20:20:57 | ☆MOVIE☆
フランソワ・オゾン監督の「ぼくを葬る」を見ました。

「まぼろし」では愛する人の死がテーマだったけれど、
「ぼくを葬る」は自分自身の死と向き合うことが
テーマになっています。





とても静かで、切なく美しい映画。

死を宣告された青年が主人公とはいえ、
涙を誘う演出があるわけでもなく、
そこはかとなくしんとした雰囲気がスクリーンに漂います。


主人公のロマンは、自らの死に直面して、
恋人との関係を絶とうとしたり
遠くに住む祖母を訪ねたり
様々な人との関係性の中で「生きる」意味を
見つめなおしているように見えました。

自分に与えられた残り少ない時間の中で
つかめそうでつかめない“何か”を暗闇で探すような、
身の置き場のない心境が
心にしみるように伝わってきました。





こういうとき、
誰に対して、何を、語るべきなのだろう。
きっと、伝えなければならないことは、
たくさんたくさんあるはずです。

言葉って、掴もうとすればするほど、
指の間からこぼれおちていってしまう。
探そうとすればするほど、
その輪郭があいまいになってしまう。

わたしにだっていつか、こういう時がくるかもしれません。
その時になって途方に暮れる前に、
ほんとうに大切なことは、
感じたその時に伝えておこう、と強く思いました。



最後の海辺のシーンは、
とても静かで、おだやかで、美しくたおやかです。
死は誰にも必ずやってくるのに、
なぜかとてもとても遠く、
手の届かないところにあることみたいに感じてしまう。
いつだってすぐ横に寄り添っているのに。


生きていくことって、
なんてめんどくさいことが多くて、なんて大変なんだろう、
と思うこともあるけれど、
人は、命は、生きてこそ輝くものなのですね。

「あー、いろいろあったけど、
 しあわせな、おもしろい、人生でした!」
って最後を迎えられるように、
毎日を大切に生きていこう、と改めて思う映画でした。




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4 コメント

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メロンパンの平和パン (マドレーヌ)
2008-04-09 09:02:21
chacoさん、こんにちわ!
映画情報、いつも楽しみにしています。
こちらの映画も心惹かれます!
先日、私は春休み最後の日に、娘と「魔法にかけられて」を見に行きました。
まさにディズニープリンセスの集大成!
エンディングは????でしたが、大いに楽しめました。

ところで、この春休みに念願の平和パンそしてナナパンを食べました!
初めてなのに懐かしい味!
とても美味しかったです。
ご紹介ありがとうございました。
で、平和パンたちを私のブログで紹介したところ、
平和パンの名前の由来を知りたいなぁとコメントがつきました。
chakoさんの去年のブログに書いてあった平和パン名前の由来「戦争は終わった。まあるい世の中にならにゃあいけん」の言葉をお伝えしてもいいですか?どうぞよろしくお願いします。
返信する
☆マドレーヌさんへ☆ (chaco)
2008-04-10 23:46:31
お返事が遅れましてごめんなさい!

平和パンのお話は、もちろんお伝えいただいて結構ですよ~。
わたしもその由来を知ったときに、
きっとこういう一人一人の方々の思いが“平和”な世界を
作っていくのだだなぁとじーんとしました。

残念ながら、
いまでも戦争は続いています。
ほんとうに、悲しいことです。

だからこそ、なお、
「平和パン」にはがんばっていただきたいです!
また呉に食べに行きます!!笑
返信する
ありがとうございました! (マドレーヌ)
2008-04-11 09:20:08
chacoさん、平和パンの件、ありがとうございました。
平和な世界、本当に一人ひとりの思いで実現するものなのですよね。
私もchakoさんのブログを読んで、じ~んときていたのでした。

ナナパンも美味しかったですよ!
私は今回、広島にある百貨店・福屋八丁堀店の地下でメロンパンを買いました。
一度は呉のお店にも行ってみたいです。
返信する
☆マドレーヌさんへ☆ (chaco)
2008-04-12 21:45:32
いえいえ、とんでもございません♪
わたしも平和パンの大ファンなので!

わたしは呉そごうで買いました!
売り場がわたしの会社のアンテナショップの
すぐ近くなんです。
あの、ショーケースの中にどかどか積まれているパンたちを見て、
なぜか買わずにはいられませんでした。

わたしもナナパン食べてみたいです!
広島に出張があればなぁ…笑
返信する

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