武相荘

とある、よく晴れた土曜日に。

小田急線鶴川駅から歩いて１０分ほどのところにある、
「旧白州邸　武相荘」に行ってきました。





「武相荘」は戦後吉田茂首相と共に
ＧＨＱと折衝を行ったことで知られる白洲次郎と、
その妻正子が晩年を過ごした住居です。
“ぶあいそう”と読み、お察しのとおり「無愛想」とかけられた
ユーモアのある名前がつけられています。





もともとこの土地にあった小さな農家を買い取り
手を加えて白洲ご夫妻が過ごされていたこの家。

玄関を入るとそこはすぐリビングです。
土間だった場所をタイル張りにして絨毯を敷き、
ソファーとテーブルが置かれた
モダンなリビングになっているの。

現在は「夏～次郎と正子の暮らし　次郎と正子の食卓」
という企画展が行われていて、
いくつかのお料理のテーブルコーディネートが展示されていました。

アップルパイやシュークリーム、サフランライス・・・
とても昭和１０年代の食卓とは思えないメニューがたくさん！
コーディネートも和洋折衷でとても素敵でした。





大きな鉢のなかで泳ぐ金魚も、とても涼しげ。

「いつもの生活」を楽しんでいる様子が、
至るところに感じられる「家」なんだ。
もともとの家を少しずつ「自分達仕様」にしていくことで、
家族と共に家も一緒に生きているような感じがします。


居間には、祖父である海軍大将樺山資紀から
白洲正子に贈られた言葉が飾られていてね。

そこには、
「何事非娯」
と書いてあるの。

それは
“どんなことでも楽しみにならないことはない”
という意味なんですって。

目から鱗がぽろりと落ちたみたいで、
この言葉を忘れずにいよう！とそっと心に誓いました。





結婚前、白洲次郎が正子に贈ったポートレートには、
こんな一言が添えられています。


You are the fountain of my inspiration and climax of my ideals.


そんなふうに想ってくれる人と結婚できたらしあわせよね♪