クワイエットルームへようこそ

「大人計画」の松尾スズキ　監督・脚本の
「クワイエットルームへようこそ」を見に行ってきました。


会ってみたい有名人は？
好きな芸能人は？
そういうよくある質問の全てに「松尾スズキ」と答えて、
いつもドン引きされているわたしなので
見に行かない訳がありません。
（そもそも、“ドン引き”する理由が解りません）





基本的には、コメディー、になるのかな…。
わはは～みたいなさわやかな（？）笑いではなくて、
いきなり、ぶっ☆と吹き出してしまう系の笑いです。

こういう映画は好き嫌いが分かれるのかな、と思うけれど、
わたし的にはもちろん好きです。笑



笑える映画ではあるのだけれど。
働く女の人、特に東京で働いている女の人は、
ちょっぴり心がきゅうっとするんじゃないかな。

毎日毎日いろいろなことがあって、
仕事のことも、プライベートのことも
どちらともなくいつもくるくる頭の中を回っていて、
「あー、お願いだから、ほんの少しの時間でいいから、
　なーんにも考えないでいい時間をください！」
って祈りたくなるようなときがあると思う。

考え始めると、
どんどんどんどん時間は遡っていってしまって、
思い出さなくていいようなことまで思い出して、
ちょっとブルーになってみたり。


この映画は、
今までの自分におきた出来事をカバンの中からひとつづつ取り出して
順番にテーブルに並べていくような、

持ち物検査で、
お財布です、携帯です、手帳です、って机の上に並べていくみたいに、
こんなことがありました。
こんなこともありました。って、順番に並べて、

それを星一徹みたいに
ひっくり返してなかったことにするんじゃなくて、
もういちどカバンに戻して、
「それでも、わたしはこれからも強く生きていきます」って
カバンを片手に静かに席を立つような、
そういう、イメージの映画です。


わたしはとても弱いけど、
弱いのはわたしだけではなくて、
つらいこともたくさんあるけど、
つらいのはわたしだけではなくて、
みんな、頑張って生きているのだから、
わたしも、ちゃんと、生きていける。

そういう自分の強さを
信じたくなる映画だとわたしは思いました。


見終わった後、
主人公の「明日香」という名前が
とても意味あるもののように感じられてね。


たいせつなのは、今。
そして、明日です。