気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

もののはづみ

2006-06-14 21:43:50 | おいしい歌
人間はもののはづみにドロップの缶の出穴(であな)をのぞくさへする
(小池光 時のめぐりに)

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今日は、朝日新聞折々のうたに小池さんの歌が紹介されていた。「人間ができるまで十七年か七十年かは人によりけり」が取り上げられている。ここでまた『時のめぐりに』を出して来て、ぱらぱらめくる。ドロップの歌の「もののはづみ」。私が短歌にかかわるようになったのも、もののはずみ。旧かななので、もののはづみ。ドロップの缶のなかは、のぞくとカラなのに、近づいたことで甘い香りがする。目のまわりにちょっと砂糖の残りがついて、それをぬぐって舐めたら、かすかに甘い。ドロップそのものに辿り着けないとしても、そのまわりをうろうろしていて悪くはない。そんな感じで、短歌人に入って、今勢いのある人たちのそばに居ると、これからの人生面白いんじゃないかと思う。そしていつか・・・昨日よりけふ今日よりあした



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