BIKEBIND自転車日記ブログ2

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ヴィットリア、新コンパウンド製作工場を建設

2013-01-28 20:21:00 | 自転車
ヴィットリアがDirecta plusと共同で新しいコンパウンド製作会社を立ち上げました。場所はタイ・バンコクです。Directa plusはナノグラファイトを開発した会社ということです。





http://www.bike-eu.com/Home/General/2013/1/Vittoria-Opens-Nanographyte-Compound-Factory-1153769W/
http://www.vittoriajapan.co.jp
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クリンチャーが全盛期となった15年くらい前、同社は「ロードタイヤと言えばヴィットリア」という立場を譲ってしまいました。その後、カーボンホイールの一般化によって復活。近頃はコルサCXやコルサSCによってかなり評判を取り戻しています。価格的なこともありますが、チューブラーでは1、2を争っているのではないでしょうか?

最近のコンパウンドはカーボンではなく、シリカによってゴムを補強するのが主流です。ですがヴィットリアは今回あえてカーボンで次世代の製品を開発していくようです。今までヴィットリアはどちらかというとコンパウンドでは他社の後塵を拝していました。デュアルコンパウンドも随分と遅かったですし。しかしここでの技術開発で一気に取り戻せるかもしれません。

『ナノグラファイトコンパウンド』これがこれからのヴィットリアのキーワードとなります。ナノとコンパウンドは説明不要でしょう。肝心なのはグラファイトです。これは基本的に六角形の結晶で、炭素から成り立っています。一般的には黒鉛などが有名です。六角形で分かるとおり、乱暴に言ってしまえばダイヤモンドやナノカーボンチューブに近い性質を持ち(親戚みたいなもの)、非常に強固です。要するにこの『ナノグラファイトコンパウンド』とはカーボンのハイテク&極小バージョンと考えて良いのでしょう。どのような性質、性能かは……、まだわかりません(苦笑)。

文を読むと、コンパウンドだけでなくラテックスインナーチューブにもこのテクノロジーを生かせるとのこと。さらにヴィットリアがリリースしてこなかったロードチューブレスへの転用も可能とか。うーん、良い感じがしてきました(笑)!

研究所が立ち上がったばかりなようなので、早くとも2014年、妥当に考えれば2015年モデルの搭載になるかと。

これに近いのがコンチネンタルのブラックチリコンパウンドでしょうか? これもカーボンなのですが、従来のコンパウンドよりはるかに小さい1/10000ミリの粒子にすることでコンパウンドの結合を向上。これにより従来よりも高いグリップ性能を実現しています。まあ、モノがわからないのであくまで推測ですけど。

シリカのようにタイヤの歴史を塗り替えることになるか? それとも普通のモデルチェンジくらいなのか(笑)? 実物が楽しみです。




11速 スラム・レッド!

2013-01-27 22:46:00 | 自転車
おお!

……と思わせておいて、ある好き者の自作なんですけど(笑)。




なかなか見事なもんです。確かにスラムのダブルタップは非常に構造が簡単なのでやってやれないことはないのですけど。カセットとチェーンはすでにカンパとシマノがありますから、ダブルタップ内部の歯車がなんとかなればと思ったのでしょうね。でも実際にやるか否かは別の話です。いや、素晴らしい。

最近はコンポーネントの完成度が高すぎて、ユーザーやショップの介在するところが無くなってしまいました。しかしDi2や油圧ブレーキの登場で、少し面白いことになってきました。

万人に優しい道具も素晴らしいですが、自分しか使いこなせない道具というのも……、ぐっと来ませんか?



トムソン、ハイトアジャストシートポスト

2013-01-27 01:29:00 | 自転車
おそらくはハイトアジャストシートポストの中でも、フォックスやカインドショックと並んで1、2を争うであろうトムソン。

結構とんでもないことを仕掛けてくるようです。

●ステルスタイプ(制御ワイヤのフレーム内蔵タイプ)

●ロード用ハイトアジャスト&サスペンション機能タイプ

●ブルートゥースリモコンタイプ


ステルスタイプはともかく、他の二つは新しい概念のプロダクトと言っていいでしょう!














http://www.pinkbike.com/news/Thomson-Dropper-Post-Eurobike-2012.html
http://www.bikerumor.com/2013/01/23/lh-thomson-dropper-post-on-schedule-stealth-bluetooth-road-versions-coming/

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まあ面白いことを考えますねえ。ブルートゥースでコントロールしたいという考えは悪くありません。トムソンもフォックスやロックショックスなどと同じように、積極的に電子部品を取り入れていくのでしょう。やはりケーブルは上手く処理させるのが難しいですから。MTBはコントロールする部分が増え、ケーブルが増加する傾向にありますから、良い傾向だと思います。

さらに……、サスペンション機能タイプです。通常より5ミリほど下げ、そこで2~3ミリ動かすというものらしいです。もちろんロックアウトは可能でしょう。通常のハイトアジャストシートポストのレバーは一時ロックを解除するためだけに存在しますが、このモデルはサスペンション機能を発揮するパヴェモードにも切り替えることが出来るそうです。これはトムソン自体はパヴェなどの存在するロードレースに使用することを考えているようですが、私はリジッドのトレイルバイクに使いたいなあなんて考えてしまいます。あ、シクロクロスにも良いかもしれませんね。サスペンションシートポストなら規制にも引っかからないと思いますし。

サスペンションシートポスト自体はほぼ成功品がありません。多くのブランドが作り、そしてラインナップから外してきました。強いて言うならケーンクリーク・サッドバスターぐらいなもんでしょうか。でもこれもロックアウトは出来ません。ひょっとするとトムソンのサスペンションハイトアジャストは、このジャンルの初めての完成品となるかもしれません。

しかしこの製品、手が掛かっています。ノルグライドのブッシュを使い中のオイル系にはモチュールを採用、Oリングやシール系はトレルボルグというこだわりようです。ひょっとすると……、ライバル達を一気に駆逐するかもしれません。

トムソン、恐るべし!



トムソンのシートクイック

2013-01-26 05:17:00 | 自転車
随分試されていますが、まだでてきませんねー。待っている人は結構居るとおもうのですが……。





http://www.pinkbike.com/news/Thomson-Dropper-Post-Eurobike-2012.html

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これはすでに発売されているシートクランプにアーレンキー形状のレバーを取り付けてみようというアイディアのようです。

普通に取り付けてはすぐに外れてしましますが、これは磁石を仕込んで外れないようにするアイディアが盛り込まれています。レバー部はなんとなくカーボンくさい感じです。トムソンは最近積極的にカーボンに取り組んでいますから、あり得ない話しではなさそうです。



トムソンの工場を見てみよう

2013-01-26 04:37:00 | 自転車
私はトムソンの工場の様子は始めてみました。確か航空産業などの部品も製作していると聞いています。かなり大規模な工場なんですね。びっくりしました。





















シートポストの工程



















ステムの工程
http://www.bikerumor.com/2013/01/24/factory-tour-lh-thomsons-massive-stem-seatpost-aerospace-machine-shop/#more-53805

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いや、素晴らしい。一切妥協無く、自社工場で削り出しています。削り出しは決して高効率な大規模生産に向いた製法ではありません。しかしここまで大規模な工場で、これだけの工作機械を揃えているからこそトムソンのあの製品に比してリーズナブルな価格が成り立っているんですね。

シートポストの母材は引き抜きで作っているのでしょうが、トムソン以外ではあり得ない形状をしています。そしてあそこから削りだしているんですね。いやあ、手のかけ方が段違いです。

特にシートポスト内を加工する刃物なんかは、たった400ミリくらいのパイプに1500ミリにも及ばんばかりのものを使っていますからね。ちょっと他に類を見ないです。これこそがトムソン品質を支えているんでしょうねえ。