BIKEBIND自転車日記ブログ2

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TRP・ハイブリッドディスクブレーキ

2013-01-08 12:49:00 | 自転車
ほー。TRPが面白そうなディスクブレーキを試しているようです。機械式と油圧式のハイブリッドタイプ。昔あったアンプリサーチなどと同じ形式ですね。油圧式と同じようにピストンが自動で送り出され両面から挟み込め、かつ機械式(通常の)レバーが使用できます。MTBには不要な配慮ですからもちろんディスクロード用でしょう。

名称は

TRP・HY/RD's


となる模様です。






http://www.bikeradar.com/news/article/new-trp-mechanical-road-disc-brakes-36104/

ついでに軽量機械式ディスクも計画している模様……。上位機種としてカーボン版も計画しているとか。


ハイブリッドディスクですが、以前のモノが失敗したのはシールなどの技術が未熟だっただけでなく、軽量性を意識するあまりフルード量とタンクを小さく摂家視してしまったことにあります。ハイブリッドタイプは機械式に酷似しているとはいえ、本質は油圧式です。パッドから伝わる熱をフルードや他の部分で逃がして上げなければなりません。それにはどうしても一定の容量が必要です。

今回のTRPのハイブリッドタイプは結構大きめというか、マスターシリンダーのリザーバータンク並の大きさがあります。これは結構いけるのではないでしょうか?

テクトロは最近面白いものを沢山作りますね。こういった意欲的な姿勢は大いに買いたいところです。性能もかなり上がっているようですし。ただのサードパーティではなく大手の入門モデルに多く採用される、ある意味フルコンポーネントメーカーに近しい存在ですけど、こういうフットワークの軽さは好感が持てます。



フォックス、新型ユニット開発中……

2013-01-08 04:02:00 | 自転車
テストベース車はサンタクルーズ・ノマドカーボンですね。前後ユニットに加えて、シートまでフォックスという、フォックス満載車です(笑)。

ぱっと見て、リヤショックがプロトなのはすぐに分かるのですが、どうやらフロントフォークも新型のようです。








http://www.vitalmtb.com/photos/features/Santa-Cruz-Nomad-with-Prototype-Fox-Shox-Parts,4912/Santa-Cruz-Nomad-Carbon-with-Prototype-Fox-Shox-Parts,47948/sspomer,2

リヤユニットはエアスプリングタイプにリザーバータンクが付いている、いわゆるDHXエアのような形状です。しかし明らかに形状が異なります。ベースとなっているのは確実にフロート系です。影になって見えにくいのですが、リザーバータンクの左側になにやらただのレバーではない機構が見え隠れしています。

フロート以上、DHXエア以下あたりのセグメントを狙っているのは間違いないでしょう。電動制御ではなさそうです。

フロントフォークは140ミリトラベルと手書きの文字が見えます。30ミリと書いてあるのはインナーチューブ径ではなく、サグの量みたいです。あまり太く見えないので、32ミリか34ミリインナーでしょう。ここら辺からもDHXエアクラスのビッグバイクを想定したユニットでないことがうかがい知れます。

製品寿命が短くなってきている(リペアパーツのストック期間が短くなってきている)のが気になりますが、性能面では明らかに多を圧するフォックス。おそらくこのショックも、我々の想像を超えた何かが隠されているのではないかと。いやあ、楽しみです!


木リムの製作現場を見てみよう

2013-01-08 00:45:00 | 自転車
今、スポーツ自転車用木製リムで名高いのは、ここ、ギザッロでしょう。名前の通り、マドンナ・デル・キザッロ教会の地下に工房を持つという伝説クラスのメーカーです。

ここでジョバンニ・チェルメナーティ氏が、昔と変わらない製法で木リムを作り続けています。







ここの木リムの素材は確か3年ほど寝かせたブナ材だったはず。3年と改めて考えると、結構若いです。それだけ需要があって、寝かせているわけにもいかないといったところでしょうか。

作っているところを見てみると……、いや、これは精度がないはずです(苦笑)。私が見てきた木リムは、基本的にぶわんぶわんで振れ取りも困難、さらにすぐ触れるというあまり印象の良くないものでした。低い剛性が生み出す乗り心地の良さは、玄人が遊びで使うには問題ないですが、リアルレースやメンテナンスが出来ない人は絶対に手を出してはいけないものです。

木リムで唯一レースでも使えると思わせてくれたのは、サノマジックのマホガニーリムだけです。あれは良いですね。積層させているせいか、ちゃんと剛性があり、スポークのテンションにも十分耐えてくれます。私の木リムに対する考えを改めさせてくれた逸品です。重量もアルミ以上に軽いですし。積層に使用する樹脂に面白いものを使っているのだとか。

ギザッロのリムは3層に木を重ねてエポキシで接着しています。最終的にかなり削ってリムの形に成形しています。しかしこれは精度が出ないはずです。本当に昔ながらの作り方ですから。この最終工程だけでも最新の機械をいれるだけでまったく変わるでしょう。

木という素材自体は、使い方にノウハウが必要とは言え非常に優れたものです。アルミやスチールをも越える性能を持っています。ただ安定的に早く、量を作ることを考えた場合、これらの金属やカーボンに敵いません。でも自転車は趣味の要素が大きいですから、こういった製品を生かして楽しむというのはありですよね。ただ使い手を選ぶということだけは心に置いておいて欲しいです。