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その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

アムステルダム アンネ・フランクの家

2010-10-21 23:55:29 | 旅行 海外
 アムステルダムは仕事やプライベートで何回か来ていて、有名なゴッホ美術館や国立美術館は過去に見学済みなので、土曜日はまだ訪ねていないアンネ・フランクの家に行きました。今でも覚えていますが、「アンネの日記」は中学三年の夏休みの課題図書で、「なんか暗そうな本だなあ~」嫌々読み始めたのに、強烈に引き込まれ、一気に読んでしまいました。アムステルダムに来たら一度は行ってみたいと思っていたのですが、いつも凄く見学客が並んでいるので、後回しになっていたのです。

 今回も訪ねてみたら、やはり入り口に50メートル程の行列が出来ていました。ただ、並んでみたら意外と進みは良く、30分ほどで入ることができました。並んでいても、運河沿いの街の喧騒から離れたところに佇むのは、アムステルダムの落ち着いた街の雰囲気を味わうのに丁度良いぐらいです。

(入場を待つ行列)


(アンネ・フランクの家 外観)


 きっと重い気持ちになるだろうなあと予期はしていたものの、想像以上の重さでした。学生時代に長崎の原爆資料館を訪れた時を思い出しました。人間の「業」を感じざるえません。

 「家」は、当時と殆どそのままの状態で保存されているのが、驚きでありものすごい現実感で見学者に迫ってきます。例えば、本棚の裏に続く隠れ部屋。壁に姉妹の成長を測った身長の鉛筆線の跡。父親の連合軍の戦線を追跡した地図。アンネの日記の描写そのままの細く長い階段。光を入れないためにシャッタが閉じたままの窓。壁のポスター。どれもが70年前のままであろう状態で保存してあります。

(本棚の裏に隠れ家があります)


(日記の引用)


 常に小声で話さなくてはならず、夜に電気をつけられず、昼はカーテンを開けられない生活をここでしていたのだ。それでも結果として、彼女のジャーナリストへの夢は叶わなかった。日記の原本も展示してありますが、ティーン・エンジャーらしいその湧き出るような素直な感情の吐露には涙なしでは見ることはできません。

(アンネの部屋)

 
 なぜユダヤ人虐殺というようなことが、たったの70年前の、それも世界で当時発展段階が最も高かったはずの欧州で起きたのか? 不思議でなりませんでした。ドイツ人はどういう気持ちでこれらの展示を見るのでしょうか。

 しかし、感心したのは犠牲者とならずにすんだ父の発言が至るところに掲げてあるのですが、「今、出来ることは歴史から学ぶことである」ということが強調されていて、ドイツに対する恨み、つらみを押し出した展示にはなっていなかったことです。20年近く前ですが、韓国を旅行した際に、ソウル近郊の独立記念館を訪問しましたが、ほとんどが反日キャンペーン的なメッセージで占められていたのに、正直、これで将来の発展的な日韓関係というのは生まれるのだろうか?といたたまれない気になりました。その思い出があるだけに、この違いはなんとも興味深いものでした。「歴史から学ぶこと」と問われれば、否が応でも、「今」「将来」に目を向けることになります。「過去を忘れるな」と言われれば、恨みだけが残ります。

 せっかく欧州にいるのだから、やはりアウシュビッツにも行かねばならないかと思いました。 歴史から学ぶために・・・

 ※アンネ・フランクの家ホームページ

秋のアムステルダムの風景

2010-10-20 23:37:41 | 旅行 海外
 週末に撮った秋のアムステルダムの風景を何枚かご紹介します。

<街なみ>
 土曜日は曇り空で、ちょっと暗い雰囲気でしたが、紅葉した街路樹に運河の風景はとても雰囲気のあるものでした。ロンドンよりずっと寒かった。



<Haring(ハ‐リング)>
 路面電車で偶然マーケットが立っていたのを見つけて途中下車。出店の一つにアムステルダム名物のニシンの酢漬けを発見。殆ど味はしめ鯖。酢飯があれば、おいしいお寿司ができそうです。







<ポテト・フライ>
 これはたしか、ブラッセル名物のはずですが、同じベルネックス圏だからか。ポテト・フライを売ってい居る店がいくつもありました。これが、うまい!!!



<ハイネケン>
完全にぶれた写真ですが、駅近くのパブ。ここでハイネケンを頼んだら、ロンドンのパブで飲むハイネケンより、ずーっとおいしかった。やっぱり、新鮮なのだろうか?アムステルダムへお出かけの際は、是非、パブでハイネケンを飲んでください。



<決戦前日>
マラソン大会のスタートとゴールになるオリンピックスタジアム前とスタジアム隣接のスポーツセンター内。つい、ランニングウエアを買ってしまいました。





2010年10月16日

スコットランド中東部 ドライブ

2010-08-28 23:06:59 | 旅行 海外
 ※夏季休暇スコットランド旅行最終回です。

 スコットランドはエジンバラしか知らないので、今回は車を借りて、少しエジンバラ近郊に足を伸ばしました。スコットランドのハイランド(北部)やエジンバラ郊外を巡るには沢山のマイクロバスのツアーがありますが、いろんな場所を巡れることができる利点の一方で、自分のペースで廻れないマイナス点もあることから、今回はレンタカーによるドライブにしました。

 生憎、この日は結構な雨で、天気は最悪。レンタカーのオフィスのお兄さんも「雨で残念だね」と。なので、楽しく快適なドライブには程遠かったですが、スコットランド中部の壮大な風景は十分味わえましたし、訪れた2か所はとても充実したものでした。

(スターリング→Creiffの風景)


【スターリング城】
 まず、訪れたのは、エジンバラから一時間ちょっと北西に走ったところにあるスターリング城。スターリングは「スコットランドの鍵」といわれ歴史上、幾度とイングランドとの戦争の場になったところです。街の中心となる城は、「スコットランドで一番美しい城」で「スコットランドの城を一つ訪れるならここ」(英文旅行ガイド“Rough Guide to Scotland”)との売り文句に誘われました。



 スコットランド一かどうかはわかりませんが、確かに岩山の上にそびえ立つ城は美しいです。ただ、感じたのは、雨空の暗い天気のせいもあるでしょうが、その美しさがとっても不気味。霊気が漂っている雰囲気さえ感じます。この城が直接の舞台ではありませんが、私のシェイクスピア「マクベス」の城のイメージそのものでした。

(スコットランドの英雄ロバート・ザ・ブルース)


 城の中はそれほど大きなものではありません。エジンバラ城を更に小ぶりにした感じですし、ロンドン近郊のウインザー城にはとても敵わないサイズですが、その地味さ加減や建物の壁や彫り物が、ここで流された血やその時の権力者たちの思いなど、歴史の重みを感じさせます。





 城からはスターリングの町やスコットランド中部が見下ろせ、爽快な気分が味わえます。天気が良ければ、エジンバラまで見渡せるとのこと。街の真ん中に川が流れるのが見えますが、何故か、私には、一瞬、川中島の決戦に臨む武田信玄の気分が蘇りました。




【Famous Grouse スコッチウイスキー蒸留所】
 城を観た後は、更に北に一時間弱上りPerth近くのCreiffという町の外れにあるFamous Grouseという有名なスコッチウイスキーの蒸留所を訪れました。前々から一度スコットランドの蒸留所巡りをしたかったのですが、今回は車の運転もあるので、この1箇所だけ。1775年に設立されたこの蒸留所は、スコットランドで最も古いウイスキーの蒸留所ということです。

 谷あいの道を進むと、ひっそりと潜むように蒸留所が現れます。周囲を緑に囲まれた中、白い建物に黒の屋根の蒸留所、煙突から上がる白い湯気、飾りなのか実用なのか分かりませんが小屋の廻りに置いてある樽、なかなか絵になる風景です。


(入り口のマスコットのGrouseは無い方がいいのに・・・)


(熟成のための蔵)


 ここでは、1日数回、蒸留所の中を解説しながら見学させてくれるツアー”Famous Grouse Experience” があります。昨年、エジンバラの「ウイスキー・エクスピアレンス」というアトラクションを訪れたので、ウイスキーの製造工程は抑えたつもりですが、ここでは、実際に製造の現場で、製造プロセスを見学させてくれるのがポイントです。



 大麦から麦芽を作る製麦、温水と混合させる仕込み、発酵、蒸留、熟成といったプロセスの一つ一つを追っていきます。日本でも、日本酒の醸造所やビールの製造工場は機会があれば必ず訪ねていたのですが、こうした製造現場は洋の東西を問わず、人間の知恵・工夫、科学の応用、現場の汗が感じられるので大好きです。撮影禁止で残念ながら写真は撮れませんでしたが、案内のお姉さんも非常に分かりやすい説明で、興味深いものでした。後半には、かなり凝った大スクリーンの3Dもどきの映像を見せてもらえますが、これもなかなか面白いです。少しばかりの原酒を2種類頂くこともできました。

 お土産屋さんやレストランも併設されているので、なんだかんだ、ゆっくりと3時間ここで過ごしました。敷地の廻りもWalkingコースがあったりで、天気が良ければもっとゆっくりできると思います。



※Famous Grouseのホームページはこちら


エディンバラ・ミリタリー・タトゥー

2010-08-27 23:38:50 | 旅行 海外
 今回のエディンバラ訪問の主目的は、フェスティバルの目玉とも言えるミリタリー・タトゥーです。タトゥーはいわゆる軍楽隊の行進のデモンストレーションですが、このエジンバラでのタトゥーは、バックパイプによる演奏による異国情緒、エディンバラ城をバックに行われる舞台、民族舞踊等のパフォーマンスなどが組み合わさって、世界的にも有名なイベントになっています。ロンドンの日系企業の多くの方から、「一度は見に行くと面白いですよ」と勧められていました。

 当日は、残念ながらしとしとの雨。フリースにジャケット、そして雨除けのポンチョをはおってやっとの気候で、夜21:00開始の公演は寒くてちょっとつらいものがありましたが、会場の熱気はそうした悪天候を吹き飛ばすものでした。

(色とりどりのポンチョが・・・)


 公演が始まる前から、エディンバラ城をバックにした舞台装置に目を奪われます。門の上の旗が風にはためき、松明とライトが城を幻想的に浮かびあがらせます。

(いよいよ公演開始)


 スコットランドの軍楽隊によるバッグバルプの音が一杯に響き、壮大なスケールの公演が始まります。その後、プログラムは、ポーランドの民族舞踊、ロンドンのオートバイクラブのデモ、軍教育部の体操教錬デモストレーション、ニュージーランドのハイランダーの演武等、次から次へと美しい公演が繰り広げられ、ただただ食い入るように見入るだけでした。演奏や歌、舞踊といったパフォーマンスの美しさとエジンバラ城のライトアップ効果が掛け合わされ、自分はどこに居るのかと思うほどの非日常空間が演出されます。テレビで見るオリンピックの開会式って、きっとこんな感じなのだろうと思いました。

(華やかであり、かつ勇壮)






(オートバイのパフォーマンス)


(たしかポーランドの舞踊だったと思います)


 当たり前と言えば当たり前なのですが、アフガニスタン前線への表敬、帰還できなかった兵士への追悼等、お祭りとはいいつつも、対テロ戦争中であるイギリスならではの配慮や国威発揚的な盛り上げが多く見られました。これこそ、本来のタトゥーの目的であるはずなのですが、観光化したイベントの観光客として出かける平和ボケ日本人の一人である私には、改めて国際政治や戦争の位置づけに気づかされる一瞬でした。

(背景にアフガンで戦う兵士たちが・・・)


(イギリス国家斉唱)


(スコットランド民謡の「蛍の光」の演奏)


 これだけのビッグバンドによるバッグパイプの合奏、民族衣装の美しさ、舞台と照明など、視覚と聴覚に最大限に訴えかけるこのショーの素晴らしさは、生涯、記憶に残るイベントになると思います。




 2010年8月23日


エディンバラ・フェスティバル フリンジ恐るべし

2010-08-26 08:53:12 | 旅行 海外
 8月のエディンバラは凄い騒ぎです。クラシック音楽、バレエ、演劇等の国際的に有名な演奏家、ダンサー等が出演する芸術祭「インターナショナルフェスティバル」、軍楽隊のパレード「ミリタリー・タトゥー」、本関連の展示、講演会「インターナショナル・ブック・フェスティバル」、そしてコメディ、実験劇や軽音楽等の多数の公演が行われる「エディンバラ・フェスティバル・フリンジ」の4つのフェスティバルが同時開催。(これらの総称がエディンバラ・フェスティバル(7月末にはJazz FestilvalやFilm Festivalもあります)となります。)この時期は町の人口が3倍に膨れ上がるとのことですが、エディンバラは3回目の私にも、あながち大げさな表現ではないという感じでした。

(着いた初日は素晴らしい天気)


 それにしても、今回のエディンバラ訪問の最大のサプライズはフリンジでした。町中に芸人達が溢れ大道芸を披露しています。そして市内には約300の会場が用意され、「ぴあ」のような340ページもあるパンフレット、2400をこえる公演。そして至るところでチラシの配布。楽しい雰囲気満載です。特に旧市街のロイヤルマイルの一角は、模擬ステージになっており数十分単位でいろんな出し物が披露され、チラシを配り本番公演の勧誘をしています。まるで大学のドデカ文化祭のようで、居るだけでウキウキしてきます。

(ロイヤル・スコティシュ・アカデミー前にはフリンジのと当日半額券売り場があり、いつも大道芸人が芸を披露しています)


(公演のチラシを配ってPR)


(街のいたるところに会場(Venue)が。300もの会場が用意されています)


(旧市街のロイヤル・マイル。フリンジの事務局、模擬ステージがあります)


(これも芸の一つらしい)


(アダム・スミス大先生の横でもパフォーマンスを)


(こちらはまじめなバックバイプのストリート演奏)



 この雰囲気の乗せられ、予定外のフリンジ公演へ足を運びました。"Out of the blue"というオックスフォード大学の男子学生12名からなるアカペラグループです。模擬ステージでのパフォーマンスがやたら面白かったし、歌もなかなかだった。

(模擬ステージでのパフォーマンス)


 ※後ろに2009年の模擬ステージのVideoにリンクを貼りました


 エディンバラ大学構内のシアターを会場にしての一時間弱の公演はまさにフリンジの楽しさに溢れたものでした。200名ほど入る会場はほぼ満員で熱気に包まれ、一曲一曲に拍手、笑いがあったり、また、しっとりバラードに聞き入ったり、とても密度が濃かった。£10.5のチケットで、思いっきり笑い、楽しませてもらいました。思わず、帰りにCDを買ってしまいました。

(会場のエディンバラ大学内の小シアター)


(チラシが壁一杯に貼ってあります。学園祭そのもの)


(公演風景)




 フリンジを中心として街全体がお祭りとなっているこの雰囲気は、私がこれまで訪れたことのあるどのフェスティバルよりも賑やかで、大規模なものでした。建物が重厚で落ち着きながらも、やや暗めの印象を与えるエディンバラの街並みが、全く別色に輝いて見えるのです。まさに、街をあげての巨大学園祭。フリンジ、恐るべしです。

 お祭り好きの方は、是非、この時期のエディンバラに足を運ばれることをお薦めします。



<OUT OF THE BLUE関連のWeb>

OUT OF THE BLUEのHP

2009Fingeでの模擬ステージ模様(U-TUBEより)


<エディンバラ・フェスティバル関連の公式ホームページ>

インターナショナルフェスティバル

ミリタリー・タトゥー

インターナショナル・ブック・フェスティバル

エディンバラ・フェスティバル・フリンジ


コッツウォルズ ドライブ (Malmesbury モームスブリー)

2010-08-18 00:05:28 | 旅行 海外
 最近、帰国者から安価で車を譲り受けたので、早速、車でないとアクセスがよくないコッツウォルズへドライブ。バーフォード、バイブリー、ボートン・オン・ザ・ウオーターといった北部の名所は、昨年日帰りバスツアーで一回りしたので、今回は南部をスローペースで廻ることにしました。

 バスツアーのコッツウォルズ巡りは1日で効率的にいろんなところを廻れると言う意味では良いのですが、「はい~、じゃあ1時間後にバスに戻ってきてくださいー」というのは結構つらいので、一度自分のペースで廻ってみたいと思っていました。ホントは、一つの村で2,3日ゆっくり過ごすのが良いとは分かっているのですが、なかなかその時間も取れないので、今回も日帰り旅行です。

【Malmesbury モームスブリー】
人口約4600人のコッツウオルズの中では中規模の村。村の境界に小川が流れ、丘に立つ村からの眺めはまさにイギリスの田園風景です。こじんまりとお店や名所が徒歩圏内に散在するので、廻りやすく落ち着いた雰囲気で、とても気に入りました。



○ Walk Path
小川沿いのWalkPathを一部散歩しました。日本の唱歌「春の小川」がぴったりくる風景です。小鳥のさえずり、小川のせせらぎ、犬を散歩させる地元の家族、緑、平和で時間が止まったような感覚に襲われます。ここだけでも十分満足。



○ Street
ハイストリートにはお店が幾つか立ち並んでいますが、日曜日なので8割がたは閉まっていました。ただ、ちょっとした小物屋さんや服屋さんが空いていて、連れが一生懸命物色していました。ハイストリートを上りきったところに1490年に建築されたとされるMarket Crossが立っていて、人々の集まる場になっています。



○ Malmesbury Abbey
12世紀に立てられた由緒正しい寺院。12世紀頃にはカンタベリー、ウインチェスターに次ぐイングランドで3番目に重要な修道院だったらしい。





○ Abbey House Garden http://www.abbeyhousegardens.co.uk/
Home of 'The Naked Gardeners' Ian & Barbara Pollard というのが売りらしく、裸の中年夫婦と一緒の絵葉書や写真集が売っているのが、少し不気味ですが、庭自体はとても手入れが行き届き、美しく、落ち着きます。



○ Old Bell Hotel
 The Old Bell Hotel in Malmesbury, Wiltshire is reputed to be the oldest purpose-built hotel in England. だそうです。昼食をここの中庭で食べましたが、どれも美味く、従業員の接客も良いので、とてもリラックスした美味しい食事ができました。ミシェランにも載っているらしい。一度、是非、泊まってみたいです。





結局、この村には5時間近く過ごしましたが、根がつきそうな、適度に店もあり、見所もある落ち着いた田舎です。あまり、ガイド等では紹介されていないようですが、お薦めです。

 2010年8月15日訪問


2010年8月 オランダ美術館巡り (デン・ハーグ、アムステルダム)

2010-08-14 22:36:23 | 旅行 海外

 2010年8月11日
 妻とオランダへ美術館巡りの旅へ

【マウリッツハイス美術館】
 素晴らしい美術館。訪れる価値満載。16-18世紀のオランダ絵画の黄金期の名作を集中展示。一枚一枚が見ごたえたっぷり。邸宅を利用した美術館全体の雰囲気の良さも抜群。

 フェルメールは特別展のためエジンバラとドレスデンから一枚づつ借り受けており計5枚を鑑賞。『真珠の耳飾りの少女』は潤んだ目、全体の色調の穏やかさが印象的。風景画の色合いもとても美しい。

 その他レンブラント、ルーベンスのコラボ絵があったり、ダイク、ホルバイン、ブリューゲル一世、スターンなどの傑作が満載。




【パノラマ・メスタグ】
 これは見る価値あり。あたかも自分がその場に居合わせた感じになる。絵も細かいところまで丁寧に描かれていてリアル、雲、静かなん波、家並みなどまさに360度のパノラマである。砂浜、網、籠、靴の残骸がリアル感を高める。効果音、海浜の臭い 気温 光の強さも顧慮されているようだ。一瞬自分が美術館にいることを忘れさせる。オランダ人なら誰もが見たことある風景だとしたら、印象深いだろう。漁師、軍隊、地元民、がいる。



【デン・ハーグ 街並み】
 オランダ第3の都市で、政治機能が集中している街だが、比較的こじんまりとしていて、綺麗な街。政治都市らしく整った印象があった。








 2010年8月13日(木)

【オランダ国立美術館】

なぜオランダ絵画では光がポイントなのか?

さほど大きくはないが良質の絵が揃っている。レンブラントの夜警は大きい。ここでも回りが暗い中、中央の二名に強い光が当たっている。

 ● フェルメール 『牛乳を注ぐ少女』
 小さい。パンがリアル、壁が大きい部分を閉める。明るい。

 ●レンブラントのユダヤの夫婦。
 この衣服の描写の細やかさ質感に見いった。本や絵はがきにするとその質感が全く失われてしまいなぜこの絵が名画かわからなくなるだろう。生の迫力。

 ●アフェールカンプの冬景色。
 とても生き生きしていて観るものを飽きさせ個性

 ●特別展
 ミロと888の関係を示す展示をやっていて面白かった。


【ゴッホ美術館】

 とにかく込んでいる。相変わらずこのコレクションはすごい。

 ベースとなる力強さは変わらないにものの、時期によって色使いが大きく異なるのは面白い。人多さ、ゴッホの作品の個性が合わさってとても疲れる。





【アムステルダム街並み】
















オランダ美術館めぐり

2010-08-14 22:03:59 | 旅行 海外
 2010年8月11日

 東京から訪ねてくれた妻とオランダへ美術館巡りの旅へ。その時のメモ。

【マウリッツハイス美術館】
 素晴らしい美術館。訪れる価値満載。16-18世紀のオランダ絵画の黄金期の名作を集中展示。一枚一枚が見ごたえたっぷり。邸宅を利用した美術館全体の雰囲気の良さも抜群。

 フェルメールは特別展のためエジンバラとドレスデンから一枚づつ借り受けており計5枚を鑑賞。『真珠の耳飾りの少女』は潤んだ目、全体の色調の穏やかさが印象的。風景画の色合いもとても美しい。

 その他レンブラント、ルーベンスのコラボ絵があったり、ダイク、ホルバイン、ブリューゲル一世、スターンなどの傑作が満載。



【パノラマ・メスタグ】
 会社のオランダ人に勧められた美術館(?)。これは見る価値あり。あたかも自分がその場に居合わせた感じになる。絵も細かいところまで丁寧に描かれていてリアル、雲、静かなん波、家並みなどまさに360度のパノラマである。砂浜、網、籠、靴の残骸がリアル感を高める。効果音、海浜の臭い 気温 光の強さも顧慮されているようだ。一瞬自分が美術館にいることを忘れさせる。オランダ人なら誰もが見たことある風景だとしたら、印象深いだろう。漁師、軍隊、地元民、がいる。



【デン・ハーグ 街並み】
 オランダ第3の都市で、政治機能が集中している街だが、比較的こじんまりとしていて、綺麗な街。政治都市らしく整った印象があった。








 2010年8月13日(木)

【オランダ国立美術館】

なぜオランダ絵画では光がポイントなのか?

さほど大きくはないが良質の絵が揃っている。レンブラントの「夜警」は大きい。ここでも回りが暗い中、中央の二名に強い光が当たっている。

 ● フェルメール 『牛乳を注ぐ少女』
 小さい。パンがリアル、壁が大きい部分を閉める。明るい。

 ●レンブラントのユダヤの夫婦。
 この衣服の描写の細やかさ質感に見いった。本や絵はがきにするとその質感が全く失われてしまいなぜこの絵が名画かわからなくなるだろう。生の迫力。

 ●アフェールカンプの冬景色。
 とても生き生きしていて観るものを飽きさせ個性

 ●特別展
 ミロの展示をやっていて面白かった。

【ゴッホ美術館】

 来たのは2回目、前回と同様、とにかく込んでいる。相変わらずこのコレクションはすごい。

 ベースとなる力強さは変わらないにものの、時期によって色使いが大きく異なるのは面白い。人多さ、ゴッホの作品の個性が合わさってとても疲れる。





【アムステルダム街並み】














 一人旅も良いが、二人旅行ならではの良さを実感。

カンタベリー大聖堂

2010-08-08 23:41:34 | 旅行 海外
 ロンドン訪問中の大学時代の友人と、カンタベリーへ。セントパンクラス駅9時40分発のSpeed Trainに乗る。社内は綺麗で、列車も名の通り速く、快適。1時間で西カンタベリーへ到着。

 小さな教会町だが、古い店、新しい店が一体となって、門前(教会前)通りはとっても活気がある。



 カンタベリー大聖堂は外から見ると、想像していたほど大きくない。大きさで言えば、ヨークの大聖堂やソールズベリーの教会のほうが大きく見えた。



 ただ、中に入るとさすが英国国教会の総本山だけある。トーマス・ベケットが暗殺された場所、エドワード黒太子の墓など歴史的遺物に溢れている。ステンドグラスや昔のフラスコ画などは美しい。地下はとても不気味で、「ダビンチコード」に出てきても何らおかしくない雰囲気で、霊気が漂っているような感じであった。





 続いて、聖アウグスティヌス修道院跡へ。6世紀に聖アウグスティヌスにより建てられた修道院だが、ヘンリー8世によって解体され、跡地になっている。土台、遺構が当時を偲ばせる。録音ガイドが長いが、なかなか良く出来ていて、面白い。朝の雨模様の天気が、丁度晴れてきて、のんびりするには最高の天気となった。





 遅めの昼食を、英語のイギリスガイド2冊に掲載されていた西カンタベリー駅前横にあるThe Goods Shedというレストランででとる。これが当たり。丁度の日本の学校の体育館を一回り小さくぐらい小さくした建物の中が、街のマーケットになっており、食堂(レストラン)がその中に入っている。場所に独特の雰囲気がある。材料はその市場のその日の新鮮なものから、メニューも材料によってかわる。なので、いわゆる定番メニューと言うものがなく、カウンタ後ろに掲げてある黒板を読んで、オーダーを決めてから席に着く仕組みになっている。私はチキン料理を頼んだが、鶏そのものの味と言い、味付けといい、イギリスらしからぬ美味しさでびっくりした。地のラガー・ビールもラベルがかわいい。








 ゆっくりと食事をして、満足感いっぱいのところで、再びSpeedTrainに乗ってロンドンへ戻った。



コーンウォール(Cornwall)旅行  (番外編)  メシ

2010-08-06 21:53:17 | 旅行 海外
 コーンウォールで食べた食事を記録の意味も含めてご紹介。

 まずは、夜行列車で着いた朝に、駅前のダイナー(アメリカの昔のダイナーのような店だった)で食べた、Penzanse Breakfast。中身はいわゆるイングリッシュ・ブレックファスト。ファミリー食堂的な雰囲気が良かったです。地元の人、観光客の双方でとっても賑わってました。






 続いて、お昼ご飯。電信博物館前のパブ。名前も"Cable Satation Inn"、この名前がすごい。気に入って、迷わず入る。フィッシュパイを頼んだが、切らしてしまったということで、王道フィッシュ&チップスへ変更。揚げ具合がもう少し揚げたほうが好きだが、肉厚の魚でとっても美味しかった。






 夜はいろいろおいしそうなパブやレストランが結構あったのだが、どこも皆混んでいて、疲れていたので、待つ気もおこらず、結局、宿近くのタイ料理屋に入ったが、味は可もなく不可もなく。会社の近くにあるタイ料理のほうがずっと美味しかったので、記録ナシ。



 翌日の朝。B&Bでの朝食。Full English Breakfast。完璧なEnglish Breakfastこれは美味しかった。これにCOLD DISHとして果物、ヨーグルト、チーズとかも自由に取れるようになってます。



 窓から海が見える眺めも素晴らしい。


 お昼。St.Michael's Mountのナショナルトラスト経営(?)のレストラン&カフェ "The Salt Loft Restaurant"。この鰯のグリルが最高でした。本旅行の食事部門MVP。ハーブと塩で微妙に味付けがしてあるが、素材の良さを引き出すあっさりの味付け。白ワインとの組み合わせも絶妙で合う。幸せな気分に浸ることができた。





 「Cornwallに行った」と言うと、何人から「食事が美味しかったでしょう」「コーニッシュパイ食べた?クリームティは?」と言われたのたのだが、聞かれたものは食べていないものばかり。自分のリサーチ不足が悔やまれる。次回の再戦を期そう。

 2010年8月1日 帰還

コーンウォール(Cornwall)旅行 (4) セント・マイケルズ・マウント (St. Michael's Mount)

2010-08-05 00:38:10 | 旅行 海外

 2日目。

 口の悪い同僚によると、「ああ、あの偽モンサンミッシェル(フランス)ですね〜」となるのだが、まだモンサンミッシェルに行ったことのない私には、本物も偽者もない。 West Cornwallに行ったら、行かないわけには行かないところ。それがセント・マイケルズ・マウントである。

 結局、ここには8月1日の日曜日に2回足を運ぶこととなった。まずは、旅先での恒例の朝の観光ジョギング。昼間に行く予定であっても、海岸沿いのB&Bから海を越えて遠く見える目標物を見つけてしまうと、それに向かって走らざる得ないのが、アマチュア市民ランナーと言えどもランナーの性なのである。

(真ん中に小さく見えるのがセント・マイケルズ・マウント)


 6時30分スタート。見た目ほど遠くなく、片道40分弱の丁度ほどよい距離だった。海岸線を走るので気分の良いこともこの得ない。曇り空から、多少朝日が見え隠れするのも美しい。野うさぎがたくさん生息しているようで、私の足音を聞いてか、あわてて走り出すのでこちらもびっくりだ。



 セント・マイケル・マウントの渡し舟の船着場まで走った。まだ7時半なので、船はでていない。近くで見る、島と城は思ったより小ぶり振りだったが、曇り空の中神秘的な雰囲気が漂っていた。島に渡るのは、後のお楽しみということで、とりあえず、復路を再び走り出す。







 昨日一日動き回ったので、出発はゆっくりめのスタートで、ホテルを10時半過ぎにチェックアウト。今度はバスで今一度、セント・マイケル・マウントへ向かう。

 渡し舟に乗り(£1.5)、島へわたる。間近で見る城は迫力ある。城への道には紫陽花が咲いていた。この日は小雨が降っていたので、紫陽花が良く似合った。紫陽花に雨を組み合わせるのは日本人だけだろうか?





 城の上から見るペンザンスの街並みは、曇り空、それを反射したグレー色の海、白っぽい建物が、調和して美しい。城の中にも入ることができるが、どちらかといえばお決まりの、いろんな部屋。食堂、ベッドルーム、図書室とかがある。今でもここには子孫の当主が六人家族で住んでいるとのことで、歴代当主の肖像画が飾ってある。何かすごい。











 中にある教会が、小さいが素敵だった。百年戦争まではフランスのモンサンミッシェルの末寺?だったらしい。丁度日曜日のミサをやっていた。



 そのまま島で昼飯を取り、「さあ、そろそろ帰路に着くか」と思ったら、すっかり潮が引いていた。船で渡ったところが歩いて渡れる。潮の満ち引きで言えば当たり前のことだが、目前に体験すると結構驚く。地球ってほんと不思議だ。潮の引いた岩や砂浜を掘り越しては、貝や魚を救う。楽しい雰囲気にあふれている。ここに来たら是非、ボートとあるきの両方を試してみるべきだと思う。






 2日間、急ぎ足であったが、十ニ分West Cornwallを楽しんだ。素朴で飾らない雰囲気、観光地でありながらやや寂れた感があり、時間がゆっくりと流れている雰囲気がとても好みだった。是非、また訪れたいと思って、帰路に着いた。

(復路の車窓から。イングランド中部)


 ※明日は番外編で、食事について書きたいと思います。


コーンウォール(Cornwall)旅行 (3) 続いてPorthcurnoを訪れる

2010-08-03 23:01:57 | 旅行 海外
 Land's Endに続いて、隣の(バスで15分)のPorthcurnoを訪れる。主目的は、ここにあるMarmick Theatereを見に行くためだ。

(Porthcurno Telegraph Museum)
 降りたバス停の前にあったパブで食事を済ませ、まず、Porthcurno Telegraph Museum(電信博物館)へ。イギリス人の同僚が、「子供には退屈だけど、行ってみる価値はあるところ」と教えてくれた博物館である。



 なぜこんなところに電信博物館かと思うが、このにには1870年に当時英国植民地だったインドに向けての電信線の海底ケーブルが歴史上初めて施設され、電信局が置かれたところなのである。そして、第2次大戦中は、大切な電信局をドイツの爆撃から守るために、地下に移設して、秘密文書のコーディング、ディコーディングが行われた。まさにその、地下電信局がそのまま博物館になっている。



 その歴史だけでも私には感動モノなのだが、博物館そのもののも期待以上の優れたものだった。観光客寄せの子供騙しかと思いきや、展示品が量も質もレベルが高い上に展示のしかたもうまい。ガイドさんのお父さんがここの職員として35年働いていたと言っていたが、そういう気持ちの入った解説だった。時間があればもっといたかったが、5時半のバスを逃すと夜10時の最終バスまでないので先を急ぐ。





(Porthcurno Beach)
 電信博物館から3分ほど歩くと、ビーチへ出る。海を目前にしたそのとき、コバルトブルーに輝きを見て息を飲んだ。丁度、厚い雲が切れかかり、太陽が覗き始め、白い砂浜に、透明度の高い水が空の色を反射して青く眩しく光っている。イギリスにこんなビーチがあるとは思いもしなかった。





 ビーチそのものは、左右を岩壁に挟まれそれほど大きくは無いが、それが故に別世界を作っている。海の家もなく、ファミリー層が多く、若者は少ないので、アットホームなローカルビーチの趣がある。子供の歓声が止むことがなく、岸壁に反射してこだましているようにも聞こえる。まさに秘境ビーチである。海の水は思いのほか、冷たかった。写真を取りまくるが常に全体の一部しか捕らえられないのが悔しい。





 Minack Theatreに向かうべく、岸壁を登るが、上れば上るほどそのビーチの美しさの全体像が目に入ってくる。岸壁の茶色、草の緑、花の赤、水の青、素晴らしい色彩だった。





(Minack Theatre)
 そして圧巻はそのビーチの海に向かって左手にそびえ立つ岩壁の中腹に築かれたMinack Theatre 劇場。イギリス人の演劇好きの女性が50年の歳月をかけ作り上げた野外劇場である。





 岩壁を上ってその劇場に足を踏み入れると、その景観だけでなく、劇場そのものからオーラを感じる。その女性の執念が染み付いているような感覚である。一昨年、バリ島のケチャックダンスを見たタナロット寺院の劇場も岸壁に建った素晴らしい劇場だったが、劇場としてはこちらのがもっと凝ってある。観客席で腰を下ろして、劇場全体を眺める。舞台の上では、次の公演の準備だろうかぱっと数えただけでも20人近くの人が働いている。イギリス人の演劇にかける情熱が判るような気がする。文化っていうのは、こういう形にも現れるものだと何かわかった気にもなる。今日は公演はない(何故か公演は週日のみなのである)が、是非見てみたい。







 ここから見る海の大きさ、青さも素晴らしい。




 バスに乗って街に戻る際に色々思うところを考えた。夜行列車で、移動の風景を見ていないからならのか、同じイギリスなのに今まで訪れたイギリス旅行とは明らかに違う雰囲気は何なのか不思議だった。別の国に来たような感覚がある。十分観光地なのだが素朴で、穏やかな雰囲気。そして、一番のハイシーズンのはずなのに、人も多いということは決してない、このゆったり感。垢抜けないといえば、垢抜けない。辺境の地のせいか、気候のせいか、よく判らないが、間違いなく自分が好きな雰囲気だった。





 2010年7月30日







コーンウォール(Cornwall)旅行 (2) ランジェンド(Land’s End)に行く

2010-08-02 22:52:22 | 旅行 海外
 列車の中で計画を立てたとおり、まずは西の果ての地Land’s Endを目指す。Land’s EndまではPenzanseからローカルバスで小一時間。バスは夏季にPenzansエリアを時計回りと反時計回りに一周2時間以上かけて周回するバス(300番)が1日4便づつ出ているが、良く調べて時間を合わせないといけない。しくじると、2時間以上バカ待ちしたり、街に帰って来れなくなってしまうからだ(Land’s Endまでは、このほかに通常のローカルバスがこれも日に3本走っているだけである)。

(2階はオープンな2階建てバス)


 9時40分のバスに乗る。このバスの道程が思いのほか楽しかった。まさに野を超え、山を越えて進むのである。上りきれないんではないかと思うような坂道や、バスが一台通るのが斉一杯のような農道を進む。とうもろこし畑や、牛や馬が草を食らうのどかな田園風景がると思えば、時おり見せる荒涼とした平原があったりしてで、地のはてに向かっているという感覚がするのは気のせいだろうか。

(凄い坂道をやっとの思いで上って行きます。ペンザンスの街並みを一望)


(野原を横断して進みます)


(どう見ても車一台しか通れません)


 1時間ちょっとでLand’s Endに到着。入り口、近辺はしょうもないAmusement Parkになっており、いくつかのアトラクションがある。自然が売りのところに、何故こんなものを作るのか、アメリカならともかく、イギリスらしからぬ趣向に驚くが、素通りして、さっさと岸壁に進んだ。

(アトラクションの入り口。ちょっとねえ~)


 確かにランジェンドの名前にふさわしい絶景。岬の先に水平線が大きく広がっている。波と風に長年さらされて、できたのであろう厳しい岸壁に打ち付ける波が激しい。日本の石廊崎、犬吠崎や東尋坊に似ているとも言えるが、「トリスタンはこの海で遭難したのか〜」と勝手に想像をめぐらすとまた違って見える。まあ、このパノラマ感覚は絶対に写真では無理と分かっていても、シャッターを押さざる得ない。

(まさに地の果てです)


(記念撮影用の方向案内)


(この写真では波の激しさが伝わりませんが・・・)


(自称、イギリスで最初と最後の休憩所)


 ただ見ているだけでも芸が無いので、インフォメーションで一ポンドで購入したWALKINGガイドをもとに崖道に沿って歩くことにした。National Trustにより、一時間ちょっとのWalkingコースが整備されている。天気が曇りなのが残念だが、こういうところは歩いて、全身で感じるのが楽しい。風を顔に受け、波が岩に打ち付ける音を聞き、きれいなピンクや黄色の花を咲かせているヒースを見て、五感でLand’s Endを味わった。

(ウォーキングコースが続きます)


(ナショナル・トラストのマーク)


(崖の真上まで行くのはとっても怖い)


(ヒースに咲く花が美しい)


 1時間ちょっとで、一周。次のバスまでまだ小一時間があったので、海を見渡すBarでしてバーでビールをハーフパイント味わう。至福の時である。

(ビール最高!まだお昼なのでハーフで我慢)


 2010年7月30日

コーンウォール(Cornwall)旅行(1) 寝台列車に乗ってPenzansに行く

2010-08-01 22:52:58 | 旅行 海外
 金曜日の夜から、週末にコーンウォールに行ってきましたので、数回に分けて報告いたします。


 今回の趣旨は、ブリテン島の最西南に行ってみたかったというのと、イギリスの寝台列車に乗ってみたいという2つ。日本では、寝台列車は人生このかた4回しかない。高校の修学旅行で青森~東京まで、大学時代に弟と東京~長崎の往路と別府~東京への復路で乗ったし、大学生の卒業旅行で中国の昆明~成都まで乗った。いずれもとっても良い思い出になっている。

 会社は定時で速攻帰り。週末の定例家事の洗濯、掃除をさっさとすませ、一時間ばかり仮眠をとる。 10時半に家を出てパディントン駅へ向かう。11時過ぎのパディントンは人気もすっかり引き、寂しい雰囲気だった。

(人気のないプラットフォーム)


(パディントン~ペンザンスを8時間かけて走ります)


 個室は、畳一畳半ぐらいで思ったより広い。日本の出張で良く泊まったビジネスホテルよりちょっと狭いぐらい。カプセルホテルよりずっといい。ベッドが上下2つ入るようになっているが、今回は一人で使っていいらしい。テレビ(Video)がついている。ボトルの水と洗面セットまでついている。ただ寝るだけで、明日の朝8時には着いているのだが、とてもワクワクする。



 他の乗客は、もう個室に入ってしまっているのか、車両の中はとっても静か。夏休みだし学生の旅行者らでうるさいのではという心配は杞憂だったようだ。



 11時45分定刻通り発車。いよいよ8時間の鉄道の旅の始まり。車掌さんがすぐ検札に来る。

「今まで乗ったことがある?」
「いや、はじめて。楽しみにしていたので、とっても嬉しい」
「そうか、それはいい。今日はとっても混んでいて、ワシは忙しいよ。まあ、そんなに難しことは何もないから初めてでも大丈夫だろう。トイレはこの車両の後ろだから。朝は7時ごろに朝食持って来るよ。紅茶とコーヒーどっちがいい。何かあったら、この車両の一番前の部屋にいるから何時でも呼んでくれ。ほんじゃ、お休み」
「ありがとう、おやすみ」

 というような会話を交わした。

 横になって本を読み始めるが、振動が心地よくすぐ眠くなって寝てしまった。途中駅から乗って来る客と乗務員の会話が漏れてくるのが寝ながら気になる程度で、快適。


・・・・熟睡・・・・・


 丁度、5時ごろ目が覚める。列車は時間調整のためか、全く知らない駅で長く止まっていた。ロンドンはもう明るくなる時間だが、西に来たせいかまだ真っ暗なので、もう一度寝る。でも結局6時頃に起きる。Saltashという駅。カーテンを開けると明るくなっていた。曇り空なのが残念だが、車窓から見える風景は見慣れたイングランドの平べったい景色よりも凹凸のある違ったものだった。



 7時に予定通り朝食が出る。クロワッサンとコーヒーだけだが、これで十分。


 列車の中を多少散策。最尾車両なので過ぎ去る景色を見れるのが嬉しい。

(停車駅がわかります)


(単線部分もあります)


 20分遅れで8時20分にターミナル駅ペンザンス(Penzans)に到着。カモメがなき、のどかなターミナル。

(やっと、到着)


(「ようこそ、Penzansへ」)


(駅前の駐車場から。湾の向こうにセント・マイケル・マウントが見えます)


 旅行の目的の半分は達成してしまったが、行動開始!!!

(注)本旅行の準備に際しては、守屋さんのブログYummyさんのブログを大いに参考にさせていただきました。この場を借りて、お礼申し上げます。

ヴェローナのレストラン LA TAVERNA DI VIA STELLA

2010-07-24 22:30:27 | 旅行 海外

 2日目の昼食。1日目の夜は店を犠牲にして、コミュニケーションを取ったので、最初で最後のイタリア料理だ。街を散策しているときに、見つけた。値段が手ごろで旨そうな雰囲気が漂っている。


 12時半頃に入ったので店はまだ空いている。店のマスターが愛想のいいおじさんで、慎重にメニュー選びをしている私に、きちんと解説、アドバイスしてくれた。

 マスター絶対推薦だった「あひるの燻製」。これは滅茶苦茶美味かった。もうこれだけでVeronaに来たかいがあったと思った。赤ワインとの相性が絶妙。


 パスタはうどんのような太メン。名古屋のあんかけスパゲティを思い出したが、これも美味しい。ロンドンじゃ、絶対食べれない。




 あとはサラダです。


 お店の感じ。


 大当たりでした。

 2010年7月16日