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その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

御開帳の善光寺へ突撃: 週末信州弾丸旅行(1)

2022-06-13 07:30:52 | 旅行 日本

7年に一度の御開帳の機を捉え、善光寺参拝をメインに据えた週末弾丸信州旅行に行ってきました。

善光寺のホームページでは混雑予想カレンダーもあり、情報提供も充実しているのですが、私の予想をはるかに超える賑わいでした。コロナで久しく経験していなかった大混雑に戸惑い半分、昔なら一生に一度の大イベントであったはずの貴重な行事に参加できた高揚感が半分の初日となりました。


〈長野駅から2キロ弱ある参道には綺麗な花束が飾り付けられていました〉

東京駅を8時半過ぎに出発し、11時頃に善光寺着。長野駅周辺の盛り上がりや旅行客らしき人々の多さを見て、これはただ事で無いのだな、と段々と覚悟は決めつつあったものの、いざ到着してみると、自分の見通しの甘さを思い知る結果に。まずは回向柱触れるための待ち行列がどう見ても300m以上。待ち時間の予想はなんと2時間弱とか。まずは5分ほど並んでみたものの、2時間はとても自分には耐えられんと早々に諦め、行列離脱。境内に入って、周りから回向柱を眺めるのに留めました。

 


〈列の最後尾は仁王門(重要文化財)の外!〉


〈この列に並んで、2時間で本当に回向柱までたどり着けるのか?!〉


〈行列は離脱して山門(重要文化財)〉


〈山門から〉

回向柱がこの状態ですから、7年に一度公開の前立本尊の参拝も2時間待ち。本堂を囲むように待ち列ができていて、これも残念ながら諦めるしかなし。本堂の外陣からの参拝に留めました。


〈回向柱と本堂(国宝)〉

境内のあらゆるところに、所狭しと参拝者が居ますが、耳に入ってくる言葉、団体ツアーの旗や札などから全国各地からこの長野に人が集結しているのが、よくわかります。御開帳の意味合いを初めて身をもって理解した気がしました。


〈経蔵(重要文化財)〉

良かったのは、過去の御開帳時の回向柱が移されているエリア。1本7年で9本があったので、少なくとも63年分の回向柱ということになります。仏さまとのつながりは過去の柱でも大丈夫とのことでしたので、しっかりと結縁してきました。


〈過去の回向柱〉



(つづく)

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縮景園を散歩 @広島市

2022-06-03 07:30:23 | 旅行 日本

4月に広島に出張に出かけた際、思いのほかお客様との打ち合わせが順調に終わり、新幹線の時間までを大人の社会科見学に使わせてもらった。

駅と訪問先との中間に位置する縮景園に立ち寄り。10年前なら日本庭園など全く興味なかったのだが、年齢を重ねるにつれて興味・関心も変わって来る。特に作庭の仕方とかわかっているわけではないのだが、静寂な日本庭園の空間に身をさらし、回遊さることで体が浄化されるような感覚が気に入っている。

縮景園は江戸時代初期に広島浅野藩の大名庭園の先駆けとして作庭されたということだ。

入り口はいると、広島の市街地にいるのが噓にように空気ががらっと変わる。季節の花々が咲き美しい。途中まではボランティアガイドさんが案内してくれる。一人だと見逃してしまうところをいろいろ教えて貰えって気付きがある。

園の中央に大きく広がる池に沿って園内を周遊。場所場所で景色が変わり、名前通り縮景。よくできていると感心。

こんなところで、半日でもビール(本来はお茶なのだろうが)と本で過ごしたいものである。

園に隣接して広島県立美術館があって、入れるようになっている(セット割引料金あり)。ダリの大作があって驚いた。地方美術館は人口密度も高くないので、作品を独り占めで鑑賞できるのが嬉しい。

1時間強のちょっとしたお勉強時間となった。

2022年4月13日

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ゴールデンウィークお出かけ: 山中湖

2022-05-10 07:30:31 | 旅行 日本

箱根から戻ってきて、自宅に1泊後、続いて家族と山中湖へ。今年のGWはお天気に恵まれ、ここでも素晴らしい新緑を満喫することができました。


〈夕焼けの渚展望台から〉

いつもならジョギングなのですが、長野マラソンで足首の後ろを痛め、現在は練習自粛。なので、午前中は宿で自転車を借りて、湖畔をゆるゆる1周。暑くなく、寒くなく、爽やかな空気の中、のんびり自転車を走らせます。箱根に比べると、気温が低い分、新緑のつき方も若干遅めですが、新しい生命の息ぶきを体で感じます。


〈苔の散歩道も若緑〉


〈苔の芽〉

湖畔の道路はいたるところで車が数珠繋がり。湖にも釣り、カヌー、ジェットスキーなどを楽しむ人たちが。人の移動がいよいよ本格化しているのがわかります。人気のないリゾート地も落ち着きますが、人の活気を感じるリゾートは息を吹き返したように活き活きしています。


〈「山中湖交流プラザきらら」からの富士山〉

お昼は忍野村のうどんやさんで冷やしタヌキうどん。一本一本を噛みしめないと消化できないような腰満点のうどんです。

午後は宿のロビーでビールを飲みながら読書。久しぶりのゆったりとした時間を堪能しました。

 

2022年5月4日

 

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ゴールデンウィークお出かけ: 箱根 ポーラ美術館

2022-05-08 07:28:24 | 旅行 日本


湿生花園に続いてポーラ美術館へ。林の中に建ち、ガラス窓から新緑の緑と春の木漏れ日が差し込む美術館は、これ以上の美術鑑賞環境はないと思えます。

丁度、この時期、開館20周年記念展として「モネからリヒターへ 新収蔵作品を中心に」が開催中でした。「光」をテーマに印象派から現代美術までを所蔵作品で振り返るという意欲的な企画です。ほとんどの部屋を使っての100を超える展示という規模も、私のポーラ美術館訪問歴では最大でした。見応えたっぷりです。

クロード・モネ〈睡蓮の池〉

ゲルハルト・リヒター〈抽象絵画〉
→この2作品が並んで展示してあったのですが、何をどう比較すればよいのか、分からずじまい。

印象派からキュビズム、更に第2次大戦期ぐらいまでの絵画は見慣れてますが、戦後の現代美術は馴染みなく、どう鑑賞すればいいのか見当がつかないものも多いです。「一体、これのどこが芸術なのだろうか?」と感じるのもあります。ただ、いつもとは違った脳の領域が刺激されていることがわかりますね。



館外の森の遊歩道の散策も贅沢な時間です。陽に温まる前のひんやりとした空気の中、木漏れ日を浴びながら、木道を歩く。日々の雑事でたまった澱が洗い流されるような感覚でした。

 


ロニ・ホーン〈鳥葬(箱根)〉
→林の中に放置してあるかの如く展示してある作品。鋳放しの鋳造ガラスとのことです。

リフレッシュってこんな感覚なのでしょうね~。

2022年5月1-2日

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ゴールデンウィークお出かけ: 箱根 湿生花園  

2022-05-07 07:52:17 | 旅行 日本

ゴールデンウイーク前半は母と箱根に出かけました。

行動制限なしのGWということで凄い人出だったのと、もともと保養目的であちこちを見て回ることは予定してませんでしたが、素晴らしい新緑を満喫しました。

とりわけ、朝一番で訪れた湿生花園が素晴らしかったです。前日の雨で水をたっぷり吸いこんだ草花は生命力に溢れたものでした。野草好きの母は、私が見過ごしてしまうような小さな花を見つけては、花の名前の記憶を辿っていました。林の中に身をさらすと免疫力が高まると聞いた覚えがありますが、自分の中にエネルギーが溜まっていくのがわかりますね。1時間半ほど園内を回遊し、元気を貰いました。




〈水芭蕉〉












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長野マラソン前後あれこれ

2022-04-20 07:30:11 | 旅行 日本

長野マラソンの前後の様子の記録です。

【抗原検査】
長野マラソン大会前日の選手受付。今回は全ランナーに抗原検査がゼッケン貰うために必須です。検温の後、キットをもらい各自で検査。私は抗原検査初体験。「陽性判明して東京へ強制送還されたら・・・」とドキドキでしたが、無事「陰性」でした。

お店のブースで7割引きで売っていたウインドブレーカーを購入。

 

【ひとり前夜祭】
受付の後、長野市内の居酒屋でひとり前夜祭。あんまり東京では見かけない、赤魚やサバの焼き串、串揚げ。美味しかった。お酒は信州の地酒、水尾(飯山市)の特別純米、志賀泉(中野市)の純米吟醸。旨、旨。

その後、カーボローディング(?)で蕎麦を駅前の戸隠そば店で。こちらも、ええわ~。

 

【西光寺 見仏】
レース後、ホテルに戻って汗を流した後、駅に向かう道すがらに見つけたお寺。落ち着いた境内に疲れた体が癒されます。本堂にはご本尊の苅萱親子地蔵尊が祀られています。本堂内からでも暗くて細かいところは良く分かりませんでしたが(2体のうち苅萱上人作は長野市重要文化財指定)、趣ある本堂です。

面白かったのは長野マラソン便乗参りとでも言うのでしょうか、韋駄天さまもいらっしゃいました。前日にお祈りしておけば、もう少しタイムが早くなったかな?


〈リアル韋駄天像は撮影禁止なので、ポスターだけ〉

レース後で食欲も無く、駅内にある立ち食いそば屋さんで遅い昼食。このナカジマ会館ソバ、私が小学生のころ、親父が家族でスキーに連れて行ってくれた度に家族で立ち寄っていた思い出のそば屋さん。とっても美味しいです。

丁度、善光寺が7年に1度の御開帳の期間中でしたがとても行く残エネルギーなし。期間中の長野再訪を誓って、長野を後にしました。

(おわり)

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日本三大清流柿田川の湧水群を楽しむ @柿田川公園

2022-03-27 07:30:44 | 旅行 日本

三島大社の後にして、隣町の清水町にある柿田川公園に出かけた。

柿田川は全長は約1.2kmで日本で最も短い一級河川で、大量の湧水を水源とする日本でも稀有な川らしい。長良川・四万十川とともに日本三大清流にも数えられているのだ(Wiki要約)。そして、柿田川公園は「富士山からの雪解け水が地上に湧き出る湧水群」(清水町のHP)にあり、公園内の遊歩道を巡ると柿田川の源流湧水群が楽しめるようになっている。



三嶋大社同様にこちらも想像以上の楽しさだった。地中から、温泉が吹き出すように水が湧き出ている。あちらこちらで川底の砂が水中で舞いあがるのが見える。そして、それがまとまって川になっていく。水がきれいなわけである。


《第一展望所 写真だと分かりにくいですが、この水、地下から湧いてきてます〉


《第ニ展望所から》


《水底の砂が舞い上がっています》

富士山からの湧水というのが、また日本人には特有に惹きつけるものがある気がする。すっかりブラタモリのタモリさんになった気分で、案内板にある地盤や地質の解説などを読みつつ、キョロキョロと湧水を確認しながら30分程度で1周できる遊歩道を楽しんだ。


《遊歩道》


《あちらこちらの湧水が集まり、あっという間に川になってます》

水に触れると、想像したほど冷たいものではなかったのは意外だった。(忍野八海の水は痺れるような冷たさだった記憶がある。)飲泉できるところもあるので、口に含んでみると柔らかく、微かな甘みを感じる水だった。

公園の入り口には、町の観光案内所に加え、湧水を利用したコーヒーが飲めるテラス付きのカフェや、湧水を使って作った豆腐料理を提供する古民家改造レストラン、豆腐アイスクリーム屋さん、地域の物産も提供するお土産屋さんなど、湧水を120%楽しめるようになっている。

のんびりゆったり気分で、自然のワンダーに触れることができるとっても良いスポットだ。お勧めできます。

2022年3月19日

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三嶋大社を訪れる @静岡県三島市

2022-03-23 07:51:51 | 旅行 日本

日帰りで静岡県の三島に行ってみた。今年のNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」の舞台にもなった三嶋大社に行ってみたかったためだ。

入口の大鳥居をくぐると、予想以上に立派な社殿と落ち着いた境内が広がっている。大きな池では鯉がゆっくりと泳いでいる。小春日和の1日で、早咲きの桜も咲き始めだ。観光パンフの写真だと咲き揃う時期は、桜の花道になるようである。ちょっと早く来すぎたのが残念だが、その分まだ人出も少なくゆっくりできる。

神門をくぐると、舞電、本殿と続き、その精巧な建築物に魅せられる。本殿は慶応2年(1866)竣功の国指定重要文化財とのことで、立派で威厳ある。彫り物も立派で見応えたっぷりなのだが、鳥害予防のためか金網でカバーしてあって見えずらいのが残念。恵比寿様が御祭り神の一つのようである。


《拝殿の後方にある本殿がとっても立派》


《金網無しの彫り物を1枚》

宝物殿もあったが、神社なので仏像があるわけではないからパス。境内には頼朝と政子が座ったとされる石椅子や頼朝挙兵祈願の石碑など、頼朝ゆかりの見どころもある。小一時間たっぷり楽しんだ。

大社を出て、周辺を少し散策した。電線の地中化を行っているようで、見晴らしが良く、歩いていて気持ちが良い。街の至る所に流れの早い水路があるのも富士山ふもとの町らしい。

古い昔ながらの昭和の匂いがぷんぷんするお店が続いている。商売もなかなか厳しそうな雰囲気ではあるが、デザインされたお店の印が軒下から掛けられていて可愛い。三島の名物、うなぎ屋さんも目に付く。お昼にはまだ早いし、お値段もそれなりなので、今回は止めておいた。

2022年3月19日

(つづく)

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冬の鎌倉 ひとり見仏記(番外編): 昼とは別の鎌倉

2022-01-12 07:30:06 | 旅行 日本

これまで日帰りで鎌倉を訪れたことは幾度とありますが、泊りとしたのは初めてでした。泊ならでは名の楽しみがあったので、いくつか紹介します。

暗闇の鶴岡八幡宮。人で一杯の日中とは全く別の顔を見せてくれます。人気のない神社は怖いですね。境内の奥には行けないようになっていたのは残念ですが、それでも静寂の境内、空気が更に研ぎ澄まされている感じです。

鎌倉の居酒屋。夜は、鎌倉在住の友人に勧められた企久太なる鎌倉駅近くの居酒屋へ。平均年齢高め、男性比率8割ですが、静かで、落ち着いて、暖かい独特の雰囲気が漂う硬派の居酒屋です。お酒はビールと日本酒、焼酎ぐらい。ハイボールとかがメニューに無いのもこだわりを感じます。一人なので多くは頼めませんから、飲んだことのない日本酒を合わせて二合頂きました。料理はどれも一捻りある一品で、どれも美味しい。お値段は(私には)少々お高いですが、これだけの満足度であれば、気持ちよく払えました。



そして、最後は恒例の朝の旅先ジョギング。今回は由比ガ浜に出て、相模湾沿いを江ノ島に向かって七里ヶ浜まで往復約10キロを走りました。丁度、日の出の時間帯で、場所的に水平線から上る日の出ではありませんでしたが、夜明け前から周囲の光が徐々に差し込み。浜辺の風景が変化していくのを見ながらのジョギングは格別です。

日中帯とは、全く別の表情となる夜・朝の鎌倉。日帰り圏内のかたも是非、一度、お試しください。

(おわり)

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冬の鎌倉 ひとり見仏記(その3): 極楽寺・成就院・長谷寺

2022-01-10 07:30:52 | 旅行 日本

【極楽寺】
見仏ツアー2日目。まずは江ノ電に乗って長谷方面へ向かい、極楽寺へ。「開山は忍性、開基は二代執権北条義時の三男重時で、1259年(正元1)に建立された」(HP)お寺です。本堂に不動明王坐像、薬師如来坐像、文殊菩薩坐像などが安置されているそうですが、一般公開されるのは4月7日~9日のみとのことです。

仏さまは拝めなくとも雰囲気だけでも味わえればと思い、拝観時間開始に合わせて訪れましたが、年末のため閉鎖中の掲示。う~ん、朝から残念。

【成就院】
気を取り直して、近くの成就院へ。鎌倉幕府三代執権北条泰時が1219年に建立したお寺です。敷地はとってもこじんまりしたアットホームな雰囲気。本堂の脇で寺のあらましを紹介した短いビデオを見ることができます。

正面の本堂には本尊の不動明王が安置されていますが、中には入れず遠目で存在のみ確認しました。ただ、境内にはご本尊の分身の不動明王が祀られています。視聴したビデオによると、願い事を書いた護摩木を不動明王護摩壇でご祈願する行事もあるようですい。更に、縁結び不動明王パワースポットとしても活躍中とのことで、写真を撮って待ち受け画面にしましょうとのアドバイスも。お寺のマーケティングもなかなか工夫しているんだなあと、妙に感心しました。

売りの一つは、寺の参道の頂上からの風景でしょう。由比ガ浜が見渡せます。私は極楽寺方面からきたので降りるだけでしたが、長谷方面からだと108段の石段を上って見下ろす形になります。目前に広がる眺望は、おおー鎌倉です。

【長谷寺】
そして、この日の目玉、長谷寺へ。ここは、さしずめ仏さまのアミューズメントパークと呼んでも過言でないお寺ですね。

まずは、本尊の十一面観音菩薩像へ。奈良の長谷寺の菩薩さまとどっちが大きいのかはわかりませんが、9.18メートルの菩薩さまはまさに仰ぎ見る感じです。その威容と高貴な表情に触れると自分の中の中まで見透かされているような感覚になります。


〈写真撮影不可なのでポスターで〉

そして、隣接する観音ミュージアムがまた圧巻。とりわけ前立観音とその周囲を囲む菩薩さまが変化したという33の像は見どころあります。しかもこのミュージアムは写真撮影可。うれしいです。

ミュージアムを出ると、お経を保管する経堂、そして相模湾を一望する見晴らし台へ。見どころ密度が半端ないです。目を凝らして、仏像を見た後の、海を臨む展望という展開が素晴らしすぎて・・・。


〈経堂〉


〈見晴らし台から〉

そして、戻り道にも、頼朝が自身の厄除けのために建立したと伝えられる阿弥陀如来坐像や信者の寄進によるという地蔵堂に寄り道。


〈阿弥陀如来坐像〉

更に、境内の入口まで降りた奥には、弁天窟という弁財天とその眷属である十六童子が壁に彫られている洞窟があります。暗い洞窟の中を壁に掘られた仏像を見ながら、お化け屋敷を行く子供のようなワクワク感で恐る恐る進みます。


〈実際はもっと暗いです〉

お寺の意図は全く分かりませんが、この長谷寺、普通のお寺にはないホスピタリティというか、エンターテイメント性には感服する限りです。約1時間、通常の見仏とは全く違うお寺体験を得て、今回の鎌倉見仏は締めとなりました。

(本編おわり、番外編につづく)

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冬の鎌倉 ひとり見仏記(その2): 瑞泉寺・杉本寺・浄妙寺・報国寺

2022-01-07 07:30:13 | 旅行 日本

覚園寺でかなりお腹一杯でしたが、欲張って見仏ツアーを続けます。

【瑞泉寺】
次は20分強ほど歩いて瑞泉寺へ。夢窓国師が開山し、関東十刹の第一位のお寺です。拝観料を払い本堂に向かう木々に囲まれた静寂な参道は、歩くだけで気持ちが落ち着きます。


〈本堂〉

ここでの見仏ターゲットは、本堂に祀られている本尊の釈迦牟尼仏や水戸黄門が寄進したという千手観音。しかしながら、本堂の中には入れず、外から遠目に眺めるだけでした。


〈窓の隙間から〉

瑞泉寺の見どころは仏像よりも国の名勝指定されている岩と崖でできている庭園(伝・夢窓国師作)のようです。確かに自然をそのまま活用した庭は珍しく、新鮮です。しばし眺めておりました。


〈わたしのスマフォでは全景を捉えられず〉

【杉本寺】
鎌倉の良いところは、徒歩圏内にいくつも名刹があることですね。続いて金沢街道沿いにある寺々を訪問。まずは運慶の作と伝わる仁王立像があるという杉本寺へ。観音堂には行基、慈円、源信が刻んだ十一面観音像もあるとか。期待に胸を膨らませて歩きましたが、残念ながら、年末のため閉門中(涙)。


〈竹の棒が入るべからずと言ってます〉

【浄妙寺】
へこたれず、杉本寺から5分程度のとこにある、鎌倉五山第五位の浄妙寺へ。枯山水の庭が見どころのようですが、釈迦如来座像も安置されているとのことです。が、ここも年末のため閉鎖中で涙。


〈受付は閉鎖されていて、閉鎖中とは書いてあったのですが、なぜか境内には立ち入り可能でした〉

【報国寺】
陽もかなり傾いた夕暮れ時となり、この日最後の訪問先は報国寺。竹林が有名で、ここだけはそこそこの観光客、それも若い人たちが訪れていました。本堂には南北朝時代に作られた釈迦如来坐像や観世音菩薩が安置されているそうです。こちらも本堂内は見学不可。竹林を散歩して、隣接した庭を鑑賞し、後にしました。

これで鎌倉見仏の初日はおしまい。手元のスマートフォンによると総歩行距離は19.7km。結構、歩きました。この日のNo1は圧倒的に覚園寺の薬師堂内の仏たちでしたね。またこのエリアの落ち着いた雰囲気は旅情も掻き立ててくれます。実り多く充実感たっぷりの半日鎌倉歩きでした。

(つづく)

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冬の鎌倉 ひとり見仏記(その1): 宝戒寺・鎌倉宮・覚園寺

2022-01-05 07:30:47 | 旅行 日本

年末、鎌倉へ一人旅。仏像巡りが目的です。北鎌倉エリアの円覚寺、建長寺や鎌倉の大仏は何度か訪れていますので、今回は未踏の鶴岡八幡宮の東側エリア金沢街道方面へ。

【宝戒寺】
鶴岡八幡宮の境内にある鎌倉国宝館には多数の仏像が展示されていると聞き楽しみにしていたのですが、展示入れ替えのため12月上旬から閉館中。いきなり出鼻をくじかれたのですが、気を取り直し、鶴岡八幡宮と隣接している宝戒寺へ。天台宗のお寺で、「1333年の北条氏滅亡後その霊を弔うため、後醍醐天皇の命をうけた足利尊氏公によって、当時小町邸と呼ばれ北条氏歴代執権屋敷跡であるこの地に建立されました」(HPから)とのことです。

鶴岡八幡宮の賑やかさとは打って変わった落ち着いた佇まいの寺は、敷地に居るだけで心身が浄化される感覚です。本堂に上がると、重要文化財の子育経読地蔵大菩薩、両脇には県の重要文化財の帝釈天と梵天が立ちます。畳の上に座して、仰ぎ見る仏さまたちの穏やかなこと。博物館でなく、居るべきところに居る仏さまにお参りできるのは、こうした見仏旅の醍醐味です。


<凍ってます>

【鎌倉宮】
宝戒寺から15分弱ほど歩いて、神社なので仏像はありませんが、寄り道で鎌倉宮に立ち寄り。後醍醐天皇の皇子、大塔宮護良親王を祀る神社です。若き日の私には、「太平記」で尊氏と戦い、敗れるヒーローのイメージがあったので、通り過ぎるわけにはいきません。神社は、寺とは違った清々しさがあります。抜けるような青空の下、人気の少ない境内を独り占めし、いつまでも居たくなります。

 

【覚園寺】
そして、鎌倉宮から徒歩10分ほどで、この日の主要目的であった覚園寺へ。「仏像彫刻の多彩さは鎌倉でも有数」(『てくてく歩き 鎌倉』)とのことで、寺のお坊さんが1時間ごとに境内を案内頂けるツアーがあるとのことでした。・・・が、コロナ禍でお坊さんのご案内ツアーは休止中、また年末のため見学できるのは本堂薬師堂のみとの制限付きの拝観となりました。


〈この先は撮影禁止。写真奥にうっすら薬師堂の屋根が写ってます〉

拝観料を払って(この後は写真撮影一切禁止)境内の奥に進むと、冷たく清らかな空気が身を包み、私の足音ぐらいしかしない静寂な空間は、俗世間とは別世界です。そして、敷地奥にある茅葺屋根の薬師堂に足を踏み入れると、更なる感動が。中央に薬師三尊座像(重要文化財)がそびえる様に立ち、その威光に思わず膝まづきそうになるほどです。

お堂の天井には竜の絵が描いてあります。色あせているところもあり、輪郭は不明確ですが、かえって歴史を感じさせます。三尊座像は入口上からライトが当てられていて良くみえるのですが、昔この像を拝んだ人たちは壁の小さな窓からの漏れ陽だけが光だったでしょうから、ずっと暗い中でお参りをしていたに違いありません。

更に、正面向いて左右の壁沿いには十二神将が三尊を守るように並び立っています。奈良の新薬師寺を思い起こさせる十二神将たちの迫力は、包み込むような薬師三尊像の暖かな雰囲気とは真逆の厳しい空気を放っています。堂内に1脚だけ長椅子が置いてあったので、そちらに腰かけ、ぼんやり仏さまたちを眺めていると、時間の経つを忘れます。30分ほど仏さまを独り占めして、一人満喫しました。

(つづく)

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道志渓谷ドライブ

2021-11-22 23:00:27 | 旅行 日本

今年は例年より遅めの11月の山中湖保養。

一般道の道志みち(国道413号)を通って行きました。

いずれもピンボケですが、道路沿いの展望所からの風景です。

 












2010年11月20日

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初秋の山中湖

2021-09-20 20:18:08 | 旅行 日本

今年は家族状況がバタバタで、複数泊の遠出の旅行は難しいので、8月に続いてまたも山中湖。台風14号明けの素晴らしい晴天でした。午前中は自転車を借りて高原サイクリング。


〈午前中の富士山。空気が新鮮で透明度高い〉

夕刻に恒例の1周ラン。雲がとっても特徴的だったので何枚かスナップを。









2021年9月19日

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「麒麟がくる」の岐阜へGo to トラベル(最終回)~国宝 犬山城を訪れる~

2020-11-08 07:30:00 | 旅行 日本

法事の会食が済んだ後、夕方の新幹線までの時間を使って、国宝の犬山城に立ち寄りました。犬山城は愛知県犬山市にあるのでガイドブックは名古屋駅からのアクセス案内ばかりですが、岐阜駅からも名鉄線で30分で到着します。

犬山駅から10分ほど歩くと城下町のエリアに入ります。本町通りは人力車が走り、おみやげ物屋さんも並び、観光気分が高まります。

城の敷地内に入り、天守閣が現れます。「織田信長の叔父である織田信康によって創建された、現存する日本最古の木造天守」(犬山城HPより)です。城内に入ると、太い梁や木の床など、本物の匂いがプンプンしてきます。

天守閣からの眺めは、前日に訪れた山上に建つ岐阜城ほどの高さはありませんが、木曽川を背に360度の展望で爽快さ一杯。

城を降りると、夕方の城下町を散策。古い町割りや町並みが残りブラ歩きが楽しい。列車の関係で2時間程度の滞在でしたが、落ち着きながらも趣深い時間を過ごせ、寄り道は大正解でした。


〈昭和チックな本屋さん〉


〈犬山祭に使われる車山をおさめた車山蔵〉


〈お寺が集まる寺内町〉

法事にかこつけたショートトリップ。Go to トラベル・キャンペーンに乗った形にはなりましたが、長く籠った生活で溜まった旅行欲を満たしてくれる旅となりました。やっぱり旅行はいいです。


〈名古屋駅の味噌煮込みうどんで〆〉

2020年10月3日

 

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