いつの間にか時間が経ってしまい、すっかり紹介し忘れていた盤を次々取り上げねば!の巻、です。
これは7月には到着していた盤ですね。Johnny Sansonです。
ジョニー・サンソンのソロ名義での新作は2007年の『Poor Man's Paradise』以来でしょうか。個人的に大傑作だった前作以来ということですごく期待した1枚。しかも知人友人などなどの前評判も上々、少し手間取って入手した本盤は噂通りの力作、ヘヴィ級の力作で驚きました。アンダース・オズボーンとスタントン・ムーアとのトリオ編成で作り上げたガチンコのブルーズアルバムです。
ジャケットからしてなんだかハードボイルドでシブい!彼のブルースハーププレイヤーとしての実力を思い知らせてくれる強力な演奏が詰まっています。ハイクオリティです。ジョニー・サンソンってけっこうやるやん!という声が聞こえてきそうです。かなり本気出しました的なアルバム。好評価もうなずけます。代表作と言われるような1枚になるのかもしれません。
でも、僕にとっては…凄くカッコイイし大したもんだとは思うけど。ちょっと力が入り過ぎかなぁと思う。肩に力が入りすぎて柔軟性に欠けているわけではありません。本当にいい演奏です。でも自分としてはこれまでのような、なんとなく気楽さが漂うサンスンの匂いが薄れてしまったようで少々寂しく感じてしまうのです。同じモロブルースでもジョー・クラウンとのアコースティックな手触りのブルーストリオが持っていた、端正にキメてもなんとなく緩い感じの方が好みだったなぁ。
でもコレって完全な好みの問題。この新作はサウンドプロダクションも本人のテンションも素晴らしく、本当になかなかの出来だと思います。
あくまで個人的な好みで~シリアスなテーマを歌ってもなんとなく大らかさの漂う~かつての佇まいの方が「自分は」好きだというだけなのです。
なのでブルース好きの方は買い!です。そしてサンソン好きの方は…やっぱり買いですね(笑)要はこれだけの力作を手放しで褒められないワタシが小さいのです。