昨日日曜日は高知臭プンプンのロックバンドhenssimoの冨岡ツカサLIVE。
ソロ用のバンドを従えて登場。早くからバイユーは大入りでした。
前半はカホン入りのアコースティック寄りのセット、後半はドラムセット入りでワイルドなロックセット。正直始まるまでいつもとの違いは感じなかったのですが…思えば体質的にアルコールを嗜まないツカサが開演直前、「気付けに」とサザンカンフォートを口にしたあたりで??ということに気づくべきでした。度数35度、これまでの付き合いでイベントの打ち上げで一度だけ乾杯のビールに軽く口をつけた記憶があるくらい。もっと近しい者に訊ねても「見たことありません」と…。
大丈夫か??という感じでしたが、果たしてそれは大きく外れ、そして一部当たり(笑)でありました。
新たに、オキナワ/コザから上京してまだ日の浅いギタリスト啓くんを加えたバンドは勢いもありなかなかに魅力的、素晴らしいLIVEを見せてくれました。
驚いたのが強い酒を舐めつつテンション高めでスタートしたツカサが1部終了後、休憩中にそのまま歌い続けたこと!当初からの予定だったようですが、それなりに長くこの世界にいるけど、こんなの初めて観ました。メンバーも下がって、トイレに立つお客さんが動き始め、人々が行き交う中で「聴きたい曲ある?」「いまやったら応えますよ」「なんせ休憩中やき」「フォークソングでもカバーでもえいですよ」と
意味がよく伝わっていなかったのか?下がりそこねた啓くんは、しばらく懸命に合わせてギターを弾いていたけれどやがて廊下へ下がる。歌い続けるツカサ…。
何曲演っただろう?4、5曲?そしてそのままステージ上で少し息を整えてロックな後半へ。ジャンプするし動くし勿論シャウト。汗まみれ。ほんと凄い。
サザンカンフォートはいつしか2杯目に。あきれるしかない俺…序盤は昨日の余韻と疲れでなかなか乗り切れない体調と気分だったのですが圧倒的な熱量に次第に引き込まれていったのでした。
お客さんも尋常じゃないパワーに気づき始めた。
細かい構成表や、指示書を見ながらも楽しそうにイキたギターを弾く(素晴らしい!)啓くん。
そしてバンドをドライブさせる古川夫妻。ただでさえ受け付けないアルコールを激しい運動で回しに回したツカサはもちろん!若干息切れ気味に。でも、バンドからも歌い手からも激しく感じられるナマの息づかい。これは楽しい。
最後は、お馴染みの『やっていきちや』(正しくはyatteiki-chiya)。これまで以上に動く動く暴れる。呆れて眺める俺。「倒れんろうか?」本気で思うた。
終了、盛大な拍手。ウケるということは残酷だ。勿論アンコールが求められる。
当然、演る。そしてやりきった時の熱い反応!!
とにかく満足しきったお客さんたち。ロクに挨拶もできない息切れツカサに熱い熱い拍手。そして静まり返る。ステージから廊下へと下がる背中にまたもや熱い拍手。また静かになるお客さん。楽器を置いて下がってゆくメンバーひとりひとりにそれぞれ熱い拍手と歓声。誰もいなくなったあともそのまま座り、静かにざわめいているお客さん方。深い深い満足が伝わって来る。疲れきったシンガーの居る廊下に出るのを遠慮しているのかもしれない。こんな光景はそう見られるもんではありません。音楽がどうこうだけじゃなく、お客さんを満足させてこそミュージシャン、そして芸人。正直心の底から「ヤラレタ」と思いました。高校の後輩、冨岡ツカサに感服です。参った!彼にとっての音楽的な理想はまだまだいろいろあるのでしょうが、個人的にヘンシモを含めこれまで観た中で最も素晴らしいLIVEでした。
お客様方の言葉にならない満足感が伝わってきたのが忘れられません。