ダーティダズンの2012年新譜、かなり気に入っています。
実は購入当初は正直ピンと来ませんでした(こういうことよくある)。
カッコイイんだけどファンキーなんだけど、なんだかなぁという感じ。
でも今はかなりの愛聴盤となっています。
最初の違和感はたぶん、ニューオーリンズスタイルのブラスバンドとしてどうなの?という気持ちからだったように思う。
同じくニューオーリンズのブラスバンドを代表する存在、リバース・ブラスバンドも従来のスタイルからはみ出しそうなくらいのファンキーさが売りだけどやっぱりあのストリート感覚はニューオーリンズのブラスバンド!を強く感じさせる。遂にグラミーを受賞して盛り上がる彼ら(リバーズ)と比べて、先を行っていたはずの彼ら(ダーティダズン)は少しコースを違えてしまったなぁなどと感じたものでした。
ああ、ドラムセットのビート感覚だなぁなどと思ってしまうのだ(ドラムセットを否定する訳ではないけど)。
でも考えてみればダーティダズンはほとんどファンクバンド、ジャムバンド化していた時代も有り、しかもその後に近年のニューオーリンズ音楽屈指の名盤『Funeral for a Friend』(葬送をテーマにしたブラスバンドゴスペル、必聴の大傑作盤!)をモノにしたりしているわけで…。勝手な思い込みで括ろうとするほうが間違っているのかもしれません。
その証拠に時間が経ち、日々の中でなにげなく流して聴いているとなんとも気持ちよく。カッコイイビート感、心弾むようなウタゴコロが楽しめるようになりました。今や愛聴盤です。
ああ、「ちょっと今ひとつの出来」なんて紹介しなくて良かった~。
『Twenty Dozen / Dirty Dozen Brass Band』バンドの35周年を飾るに相応しいファンキーでカッチョいい音盤です。今風のビート感とニューオーリンズの香りの絡み具合もいい感じ。僕は気に入ってます。